もうチョットで日曜画家 (元海上自衛官の独白)

技量上がらぬ故の腹いせにせず。更にヘイトに堕せずをモットーに。

オーム裁判終結

2018年01月20日 | 社会・政治問題

 高橋克也の無期懲役が確定して、オーム真理教による一連のテロ行為に関する裁判が終了した。

 既に坂本弁護士殺害事件から30年、地下鉄サリン事件からでも23年が経過している。高橋克也の逃亡という事情はあったにせよあまりにも遅すぎるのではないだろうか。20代以前の若者にとってオーム事件は昔の事件であり、新聞に踊る一面見出しに何らの共感を覚えないのではないだろうか。法曹関係者やマスコミは、真実を明らかにするために裁判が長期化することにも一部肯定的であるが、自分は四半世紀を掛けて真実を追求することに何らの意味をも見出せない。価値観が目まぐるしく変化する現在にあって四半世紀前の事件は既に歴史上の事件であり、判決が犯人に対する懲罰にも国民に対する警鐘にも寄与できるものではなく単に歴史上の事件に対する法解釈を示した学術書としかの意味しか持たないのではないだろうか。もし真実を明らかにすることが重要であるとしても、知り得た30年前の真実が何のために役立つのだろうか。せいぜい破防法を適用する勇気を持たない弱腰の公安審査委員会の尻を叩くための「団体規制法」が平成12年に成立して、オーム真理教の後継である宗教団体アレフ(現Aleph)を監視対象団体に指定したくらいしか思い浮かばない。しかしながら、Alephもオーム真理教と同様の手口で新しい信者を獲得して、オーム真理教と同じような害毒を垂れ流ししているようである。このように見てくると、真実らしきものを明らかにするための20年間は、ただ単に法曹関係者の自己満足とマスターベーションのために税金を無駄遣いしただけではないだろうか。

 ここ10年でISを中心とした異教徒へのテロ行為は常態化しており、オーム事件と同じような化学兵器が使用されるのも時間の問題と思う。事件再発を防ぐためにも、真実らしきものよりも事実を重視した司法判断を速やかに行う方が社会の役に立つと思うのだが。