侍ジャパンが悲願の金メダルを勝ち取った。
リーグ戦で低迷するカープから5名も選出(会澤捕手は負傷辞退)されたが、カープファンであっても若年の森下は中継ぎ、栗林は平良の前のセットアッパー、菊池は浅村・山田とポジションが重複することから守備固めに、鈴木は対戦投手の左右によって起用と控えめに予測していた。しかしながら稲葉監督は、森下は先発、栗林はクローザー、鈴木は全試合4番、二塁手は浅村1塁・山田DHとして菊池がフル出場、といずれも予想を超えるものとなった。
これは、門外漢には思い及ばない稲葉監督の緻密なチーム編成や透徹した戦略眼に負うもので、金メダル獲得も当然の帰結かと敬服している。
単一目的を達成するためには、相応しい人員と必要な器材を集約して、軍事組織では任務部隊を民間組織ではプロジェクトチームを編成することが一般的であるが、侍ジャパンは金メダル獲得のための任務部隊で、稲葉監督が招集した人員は、将に目的達成に相応しい人材であったのだろう。
また、戦い方においても、MVP制度が有れば最有力視される甲斐を9番から動かさず、結果的には最高の場面で甲斐に打順が回ったという点も見逃せない。短期決戦では「調子のよい選手」「前試合でのヒーロー」を厚遇することも多いが、稲葉監督の打順固定は長期のリーグ戦を戦う選手起用法であり、云うに易く・行うに難い「適材適所」の好例であるように思える。リーグ戦再開後の佐々岡監督も参考として頂きたいものである。
立憲民主党の枝野代表が、選挙までの間「コロナ制圧のための枝野内閣禅譲」を表明したことがある。自分ならば、自分の指揮する内閣(閣僚)であれば、もっと有効な対処ができるとの趣旨からの発言で、コロナ撲滅任務部隊指揮官就任を求めるものであったが、担任閣僚の指名や実際の方策を示すことも無く、一過性のパフォーマンスに終わり「対案を持たない立民」を一層際立たせることにしかならなかった。それならばと気負いこんだ「ゼロコロナ政策」も、中長期の感染症対策に過ぎず、加えて財政的な裏付けを考慮しないというお粗末なお家芸の披露に終わったと思っている。
コロナ禍は野党に起死回生の最大のチャンスを与えたものと思うが、これまでのところ、野党の実績は一流店のステーキの値段と高級官僚の会食費用を明らかにできた程度に留まっている。
新聞・週刊誌記事の読み聞かせが最大の使命と心得るかの野党闘士では、刮目すべき政策の立案・断行によるドラスティックな改革・現状変更は、期待できないように思える。
現在の野党の最大の不幸は、プロパガンダ・印象操作に長けた議員には事欠かないものの、経綸を唱え・行動する議員が見当たらないことで、若し仏(政権)を作ってもの魂の無いハリボテになるのは間違いのないところと思っている。それとも、魂は中国本土の人民大会堂に安置されているのだろうか。
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