もうチョットで日曜画家 (元海上自衛官の独白)

技量上がらぬ故の腹いせにせず。更にヘイトに堕せずをモットーに。

グイド・カニャッチの作品

2023年04月09日 | 美術

 「スザンナと長老たち」に引き続く、カニャッチ作品です。

 Wikipediaでは《グイド・カニャッチ(1601(慶長6)年~1663(寛文3)年)はバロック期のイタリアの画家である。宗教画を描いていたが、40代の後半から官能的な女性を題材に描くようになった。母親は伝道師の娘で父親も後に伝道師の仕事をした。ボローニャでグイド・レーニやルドヴィコ・カラッチに師事した。1628年に裕福な伯爵家の未亡人と恋愛関係になり、庶民と貴族が結婚が許されなかったので、駆け落ちをしようとして失敗し街を追放になったこともあった。1648年頃から半裸の女性像や官能的な作品を描くようになり、1660年頃に神聖ローマ皇帝レオポルト1世の招きでウィーンに移り、代表作とされる「クレオパトラの死」を描いた》と解説されている。
 ちなみに、彼の生まれた1601(慶長6)年は関が原合戦の翌年、没年の1663(寛文3)年は武家諸法度が公布された年に当り、生涯は桃山時代の終焉と江戸幕府成立の時期に当る。
 なお、掲載した「瀕死のクレオパトラ」はウイーン美術史美術館蔵としているが、プラド美術館蔵とする資料もあるので2枚あるのかもしれない。


「クレオパトラの死」(ウイーン美術史美術館蔵)


「瀕死のクレオパトラ」(ウイーン美術史美術館蔵)


「マグダラのマリア」(所蔵先不明)


「マグダラのマリアと天使たち」(所蔵先不明)


「フラスコの花」(所蔵先不明)


「ゴリアテの頭を持つダビデ」(ポール・ゲッティ美術館蔵)

 


そんなことが!!

2023年04月08日 | 野党

 立民・社民会派の3名が参院本会議場から退場したことが報じられた。

 今の時期に恒例の「ボイコット」かと思いつつ、続きを読んで「そんなことが!!」と驚いた。
 退場したのは立憲民主党の牧山広恵(議員歴16年)・石川大我(議員歴4年)議員と、社民党の福島瑞穂(議員歴25年)党首で、特に牧山議員は立民ネクストキャビネット(NC)の法務大臣である。
 3議員の退場原因は「本会議で採決する法案(裁判所職員定員砲改正案)を審議した法務委員会で”本来反対すべきところを誤って賛成”した」ためとされているが、小学校低学年でもあるまいに国民の負託を受けた選良が賛否を間違って挙手すること等あるのだろうか。それとも、周りが挙手したので条件反射的に挙手したのであれば、小西議員の云う「サル」が本当に国会にいたことになるが(笑)。
 この報道で始めて知ったことであるが、委員会と本会議で賛否を変えると「除名処分」となるらしい。過去に日本でも予算案で賛否を翻して除名されたことがあったらしいが、国連などでは安保理事会では反対した国が総会では賛成しないものの棄権する例は多く、アメリカ大統領選でも代議員が別の候補者に投票した例も有ったと聞いている。党議拘束が極めて強い日本では自民党の世耕参院幹事長が「会派所属の議員が賛否を間違えるのは初めて見た」と云うほどの稀有な出来事である様である。
 かって、「定型句さえ覚えれば法務大臣は誰でもやれる」と放言して更迭された法務大臣がいたが、牧山NC法相の行為は「法案の中身を知らないでも法相は務まる」を地で行ったものであろうか。

 これまで立憲民主党の政策提案が少ないことから、折に触れて「ネクストキャビネット(次の内閣)は何をしているのだろう」と書いて来たが、NC閣僚である牧山議員・小西議員の所業を観ると、実際に国政を担当できるのだろうか、真剣に政権奪取を目的に活動しているのか不安に駆られる。
 立民の伝統芸である「首狩り・不信任案」を借りれば、閣僚の更迭・任命責任の追及によって泉政権は瓦解しても可笑しくない事態であるように思えるが、有権者の目くらましのためにお遊びで始めた「内閣ごっこ」にそこまで要求するのが間違っているのだろう。


パンダ・ハガーを知る

2023年04月07日 | 中国

 日本では「媚中派」と呼ばれる一団を英語では「パンダ・ハガー(パンダを抱く人)」と呼ぶことを知った。

 折しも、既に媚中派の代表格とされる二階俊博議員(84歳)が、林芳正前会長が2021年11月の外相就任を機に辞任し空席となっていた日中友好議員連盟の会長に就任したが、二階議員の心情を推し量るならば「84歳にもなったことだし、隠れキリシタンの衣を脱ぎ捨てても」ではないだろうか。
 改めて日中議連の顔ぶれを眺めると、副会長には岡田克也・海江田万里・北側一雄・志位和夫・古川元久・福島みずほ議員と錚々たる顔ぶれであるが、いずれもが何やら「腹に一物」感を漂わせている顔ぶれである。
 日中友好議員連盟は、中国政府が「中日友好団体」と認定している7団体の一つであるが、7団体については2019年にアメリカ政府と国防省情報局(DIA)が中国共産党の対日政治工作に活用する組織であると警鐘を鳴らしたのは記憶に新しい。
 二階会長は6月にも訪中団を率いての「朝貢・御挨拶」を計画しているとも報じられ、前会長の林芳正外相はG20外相会議をも欠席しながら中国参りには「いそいそ」と出かけてしまったことなどを観ると、日中議連のパンダ・ハガー症状は重篤であるように感じられる。
 フランスのマクロン大統領も企業50社を引き連れて中国に詣でた。フランスは、最初に中国を国際舞台に招き入れた経緯もあって大歓迎されたとされているが、中国にとっては習近平主席のロシア訪問で対露支援を約束したとの疑惑から西側社会で構築されつつある中露同時デカップリングを弱体化させる好機と捉えているものと思う。
 マクロン大統領の訪中、就中財界人を帯同しての訪中をアメリカの軛から離れた独自外交という意見もあるが、米ソ冷戦時代にあった小国アルバニアの独自外交ならいざ知らず、G7大国フランスの経済訪中はロシアの脅威を肌に感じる東欧・北欧諸国から猛反発を受けているので、些かの人民元による利益は得られたとしても、長期的には失う国益の方が大きいのではないだろうか。

 台湾の蔡英文総統が訪米してマッカーシー下院議長(共和党)と会談し、武器売却等に遅滞を生じさせない確約を得た。前ペロシ下院議長(民主党)も任期終期に台湾を訪問しているので、台湾政府はアメリカの台湾政策、特に武器支援・売却が継続されることで安堵していると報じられている。
 弱腰外交で4600万人のウクライナ国民に厄災をもたらしたと非難されるバイデン大統領にとって、更に2500万人の台湾国民を中国に差し出すことは何としても防がなければならない命題であるが、次期大統領にとっても台湾国民を見捨てることは直ちに政治生命を失うとともに後世の嘲笑を覚悟しなければならないものであるように思えるので、台湾死守は米国にとっても正念場であるように思える。


サル騒動

2023年04月06日 | 憲法

 自分は「春休み防衛戦」で孫にノックアウトされたが、同時期に小西洋之議員も完敗・自爆の憂き目に遭っている。

 小西議員は自身が野党筆頭幹事である参院憲法審査会の開催に関して「毎週開催はサル・蛮族の所業」と放言し、さらに発言撤回の会見でも謝罪すること無く「オフレコ無視、切り取り」という報道機関への抗議に終始し、将に「引かれ者の小唄」という醜態を晒してしまった。
 いわゆる小西文書で高市大臣の首を狙ったものの、小西文書が捏造とは断定されないまでも怪文書との評価が定まった今となっては恥の上塗であるが、最初に「サル報道」したNHK・フジTVの取材拒否の広言に至っては高市大臣追及の論拠とした「放送法の恣意的運用や報道の自由」を自ら犯すという、お粗末さに思える。
 小西議員のサル発言は、立憲民主党の憲法観と護憲努力を窮地に追い込むという滑稽ではあるが新たな展開を見せている。
 現在、憲法審査会の最大論点は国会議員の任期延長に関する緊急条項であるが、自・公・国・維各党は任期延長を可能とする憲法改正を標榜し、国・維に至っては改憲条文案の起草・提案にまで踏みこんでいる。一方の立民は「参院の緊急集会で明確になった場合は議論すべき」との従来主張を固持しているが、議員713人(衆院465人、参院248人)で維持している国会の権能を、最悪の場合参院の半分124人で維持できると考えているのだろうか。さらには国政選挙もできない状況下で憲法議論を行い、国民投票ができると考えているのであれば、立憲民主党こそホモサピエンス発展の最大要因とされる「想像力と創造力」を持ち合わせていない「サルの集団」と呼ばれるに相応しい様に思える。
 また立民は今回の小西発言によって、表立って衆参憲法審査会の開催忌避に動けない下地を作り出し、これまでのように予算審議の通常国会中は審査会を開催しないという慣例、国民投票のCM規制検証期間中は審査会での改憲議論封止、等々の戦術を採り続けることは困難になってしまったように思える。

 小西議員は「元放送政策課課長補佐に喧嘩を売るとはいい度胸だ」ともツィートしたとされているが、官僚の権限縮小はこれまで立民が事あるごとに述べたことであり、オフレコの紳士協定破りとしている点はについても、2月の総理秘書官のLGBTに関するオフレコ発言を厳しく追及したことを考えれば、ブーメランの標的と化した泉代表には「泣き面に蜂」と思いたいことだろう。
泉執行部は小西議員を筆頭幹事からの更迭で幕引きを図っているが、サル発言はともかくとしても怪文書問題だけでも党員除名や議員辞職に値する悪意・醜態ではないだろうか。
 小西議員は一連の渦中で「憲法学者」とも述べていると報じられているが、ハテ・サテ。