ゴエモンのつぶやき

日頃思ったこと、世の中の矛盾を語ろう(*^_^*)

「手話は口話に相当」交通事故の後遺障害認めて賠償命令

2009年11月26日 00時49分45秒 | 障害者の自立
 交通事故の後遺症で手話を使っている手が動かしづらくなったのは、健常者の言語障害にあたるとして、聴覚障害がある60代の主婦が、事故の相手に2622万円の損害賠償を求めていた訴訟の判決が25日、名古屋地裁であった。徳永幸蔵裁判官は「手話は健常者の口話に相当し、後遺障害で手話に影響がおよんだ場合、後遺障害と扱うのが相当」として、1221万円の支払いを命じた。

 原告側の弁護士は「手話を言語として認め、損害賠償を命じた判決は初めてでは」と話す。自賠責保険や労災の後遺障害の等級認定では、言語障害は明確な区分があるが、手話障害は評価の対象になっていない。

 訴えていたのは、名古屋市中川区の大矢貴美江さん。事故前から聴覚障害があり、手話で意思疎通を図ってきた。04年7月、自宅近くの横断歩道で男性の乗用車にはねられ、左手首などを骨折。事故後は、左手と右肩が動きにくくなり、左手首をプレートで補強している。

 判決で徳永裁判官は、手話と後遺障害の程度の関係について、「意思疎通が可能かどうか、手話能力がどの程度失われているかを個別的に判断するべきだ」と指摘。大矢さんは左手小指が曲げにくく、他の単語表現と紛らわしいなどの影響があったと認定。手話言語能力の14%程度が失われたと結論づけた。

 大矢さんは自賠責保険の後遺障害等級の認定では「著しい言語障害」(6級)ではなく、「右肩関節の機能障害」(12級)などとされた。判決も「手話で意思疎通ができており、著しい障害とまで認めることはできない」とし、6級とする大矢さん側の主張を退け、後遺障害慰謝料を420万円と算定。治療費117万円、休業補償375万円などを認めた。

 原告らは「これまで泣き寝入りさせられた聴覚障害者も少なくない。手話障害の救済に対する制度化に向け動き出してほしい」と期待する。

 被告側は「手話の機能障害は言語と比べて、等級を明確に区別できず、慎重に判断すべきだ」と主張していた。

 今回の事故で手話障害が保険対象外だったように、手話は口話に比べて言語と認められていない傾向がある。一方、日本が批准していない国連の障害者権利条約では、障害者の表現と意見の自由を確保するため、手話などの非音声言語を音声言語と同格に「言語」と定義している。

:「手話も言語」初認定…事故で腕不自由賠償訴訟

2009年11月26日 00時47分48秒 | 障害者の自立
 交通事故で負傷して手話が不自由になったとして聴覚障害者の60歳代の主婦が、加害者の男性に損害賠償など約2600万円の支払いを求めた訴訟の判決が25日、名古屋地裁であった。徳永幸蔵裁判官は「手話は意思疎通の手段で、健常者が口で話すことに相当する」と、手話障害が言語障害にあたると認定し、計約1220万円の支払いを命じた。

 原告側代理人によると、手話障害を言語障害と同等に認める判決は全国で初めてだという。

 訴えたのは、名古屋市中川区の大矢貴美江さん。大矢さんは聴覚障害で身体障害者1級の認定を受けている。

 訴えなどによると大矢さんは04年7月、自宅近くの市道で横断歩道を横断中、乗用車にはねられ右肩や左手などを骨折。入院、通院、リハビリ期間を合わせると140日間を要した。右肩と左手に運動障害が残り、手話が不自由になった。しかし自賠責保険では健常者の「言語障害」が手話には適用されず、大矢さんのけがは障害程度の軽い「機能障害」とされた。

 徳永裁判官は判決で(1)手話が分かりにくいと言われる(2)表現しにくい単語がある(3)1時間手話を続けると左手に痛みを感じる--などから「手話能力の14%が失われている」と認定。慰謝料や家事ができないことによる逸失利益などの支払いを命じた。

 判決を受け大矢さんは名古屋司法記者クラブで会見した。大矢さんは支援者を通じ手話で語った。後遺症で左手をひねる動きや手を握る動作ができず「男」「女」などの簡単な言葉も表現できないという。大矢さんは「事故の後は手話が下手だと言われてつらいこともあった。こちらの主張が認められて喜んでいる」と、目に涙を浮かべながら話した。

県教委、全国ワースト2位 135人必要なのに82人 /山形

2009年11月26日 00時45分48秒 | 障害者の自立
 ◇労働局公表
 障害者雇用促進法で定める障害者の雇用率を県教委と県警が満たしていないことが、山形労働局の雇用状況の公表で分かった。特に県教委は47都道府県教委中、山梨県教委に次ぎ全国ワースト2位だった。

 6月1日時点の県内の障害者雇用状況を公表した。県教委は、職員6783人で法定雇用率2・0%を満たすには障害者135人の雇用が必要だが、実際は82人しか雇用しておらず、雇用率1・21%。県教委総務課は「指摘を受けているが、一度に雇用を増やすのは難しい。国には11年末までに法定雇用率を満たす計画を提出しており、実現に努めている」と説明している。

 県警は障害者が6人で、法定雇用率に1人不足した。県警警務課は「働いていた障害者が亡くなり下回った。試験を既に実施し、来年度は基準を満たす」とした。

 市町村や市立病院など公的機関でも労働局が調べた53機関中、▽天童市▽南陽市▽飯豊町▽河北町▽西川町▽大江町▽天童市教委▽南陽市教委▽高畠町教委▽置賜広域病院組合--の10機関が未達成だった。

 労働局職業対策課は「公的機関は率先垂範して障害者を雇う立場にある。未達成の機関には、聞き取りやトップへの指導を徹底させたい」としている。

違憲訴訟 国と町側、原告の請求却下求める--口頭弁論 /岡山

2009年11月26日 00時44分26秒 | 障害者の自立
 障害者自立支援法が定める福祉サービス利用料の1割負担は障害者の生存権侵害にあたるなどとして美咲町原田、清水博さん(61)が国と同町に負担免除申請の却下処分取り消しなどを求めた訴訟の第1回口頭弁論が24日、岡山地裁であった。国と町側は原告の請求却下を求めた。

 原告側は清水さん、全国弁護団団長の竹下義樹弁護士らが意見陳述した。清水さんは「収入は月額8万円余りの障害者基礎年金だけ。法の施行後はサービス利用の自己負担が重なり、食費を節約し生活している」などと窮状を訴えた。

 閉廷後、原告側は報告会を開き、支援者約40人が参加。竹下弁護士は「障害者の自立を阻むような負担制度は許されない。生活実態に根ざした新しい制度になるように力を尽くしたい」などと話した。

障害者週間記念事業・補助犬シンポに寄せて

2009年11月26日 00時42分28秒 | 障害者の自立
 ◆音楽家・前川裕美さん(31)=宝塚市

 ◇同伴拒否、心の傷に 理解広まれば2頭目を
 29日、宝塚市で開かれる「障害者週間記念事業」と「補助犬シンポジウム」。開催を前に、阪神間で障害とともにそれぞれの分野で活躍する人たちに、思いを語ってもらった。

 前川さんは今年10月、10年以上をともに過ごした盲導犬「グレース」を亡くした。米国留学中に出会い、帰国後はステージに上がることもあった。「人としても、盲導犬としても一緒に成長してきた。出会えて本当によかった」

 小学5年生のころ、進行性の弱視「網膜色素変性症」と診断された。徐々に視力と視野が失われていく中で、音楽を学ぶため、高校卒業後、単身、米国に渡った。

 グレースと出会ったのは、98年6月。テキサス州の大学で、盲導犬と歩く大学院生の女性を知り、「いいな」と感じた。盲導犬の存在はそれまで知らなかったが、さっそく米国の盲導犬団体に申し込んだ。ニューヨーク、ロサンゼルス、カナダ……。一緒なら飛行機に乗ってどこにでも行けた。

 帰国後、国内各地でコンサートと講演活動をした。グレースは日米の生活リズムの変化に戸惑う部分もあったが、母喜美恵さんは「よく順応してくれました」とたたえる。今年7月、グレースは盲導犬を引退。10月26日、静かに息を引き取った。13歳、老衰だった。

 今、前川さんは「グレースは私の誇りでした」と振り返る。感謝の気持ちを抱きつつも、しばらくは盲導犬と暮らすことはないと決めている。帰国後、ホテルやレストランで何度も盲導犬の同伴拒否にあった。心の傷は癒えることなく、今も残っている。前川さんは言う。「いつの日か『まだ国内で盲導犬が理解を得られていない時代もあったんだよ』って振り返る時が来たらいいですね。そうなったなら、私も2頭目を持つかも」

 私たちは、盲導犬を含む補助犬が伸び伸びと活躍できる社会を築く責任を今、かみしめなければならない。

==============

 ◇第18回障害者週間記念事業/第11回身体障害者補助犬シンポジウム
 29日(日)、宝塚市山本南2の市立東公民館(阪急宝塚線山本駅から南へ徒歩7分)。午前10時から障害者のスピーチや、和太鼓とハンドベルの演奏。午後1時半から介助犬デモンストレーションと補助犬シンポ、声楽家・浜渦章盛さんと音楽グループ「ローゼンビート」のミニコンサートがある。各団体の展示やバザーもある。無料。宝塚市障害福祉課(0797・77・9110)。