ゴエモンのつぶやき

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障害者らと交流の場、カフェ開設 鹿沼

2012年07月15日 01時49分38秒 | 障害者の自立
 【鹿沼】障害者や不登校の子どもたちを支援しているNPO法人「クリエイティブ・コミュニケーション・ビレッジ(CCV)」(福田由美理事長)はこのほど、千渡にカフェを開設した。障害者らが一般の人を含め交流する場を設けるのが目的で、16日にはオープン記念としてラーメンを提供するイベントを行う。

 CCVは2008年、障害児の保護者や教諭経験者らを中心に結成。不登校、引きこもり、発達障害などの子どもをサポートする「フリースクールCCV学園」、障害者の働きを応援する「就労センターCCVウェルフェア」、障害者の豊かな暮らしを応援する「デイアクティビティセンターCCVダック」の3部門で、障害者らの支援に当たっている。

 カフェは「CCVロハスカフェ」と名付け、CCVの四つ目の拠点となる。障害者らが社会と関わりながら健康的で持続可能性を重視した生活(ロハス)を送ることで仲間づくりや自立を促すのが狙い。また親の憩いの場も目指す。

 カフェは曜日別にメニュー、雰囲気を変える。月曜はカレーとピザ、火曜は日本の伝統食、水曜はハンバーグ、木・金曜はうどんなど。いずれも手作り、無添加食品。営業時間は午前11時30分~午後3時。

 また16日は「ありがとうラーメン」と題して、ラーメンを提供する。700円で100食限定。福田理事長は「障害者らが社会参加できる場にしたい。ライブ活動をすることもあるので、周囲の人も楽しみに来てほしい」と話している。問い合わせは福田理事長電話090・8451・0122。



下野新聞 - (7月14日 朝刊)

社説:障害者の生産活動 販売増が何より励みに

2012年07月15日 01時44分51秒 | 障害者の自立
 県内の障害者施設ではパン、きりたんぽ、豆腐といった食品や木工製品、手芸品など幅広い分野で製造・販売に取り組んでいる。障害者の自立に向けた就労支援として生産活動は重要であり、それを支えていくためには県民の一層の理解と協力が不可欠と言えよう。

 こうした中、障害者が頑張って作った製品を広くアピールし、生産活動に弾みをつけようと県障害福祉協議会は情報誌「TE TO TE(てとて)」を発行した。働く喜びを実感するには、販売増は大切な要素。情報誌は図書館や公民館など公共施設のほか、病院、銀行にも閲覧用として置かれている。ぜひ多くの人が手にし、生産活動に理解を深めてもらいたい。

 情報誌はA4判、170ページで3千部が作製された。約60施設の製品のほか、製造現場の様子をカラー写真で紹介。障害者たちの熱意あふれる取り組み、手作りのぬくもりが伝わってくる内容だ。注文、問い合わせ用に連絡先も掲載している。

 障害者施設は、特別支援学校を卒業しても就職できなかった人たちの受け皿としての役割も持つ。今春、県内特別支援学校の生徒が作業学習で作った製品の統一ブランド名とロゴマークが決まった。製品の中には学校祭のバザーなどであっという間に完売する人気商品もあるという。統一ブランドやロゴマークの定着が売り上げアップにつながれば、作業学習の励みになると期待されている。

 とはいえ、厳しい現実もある。昨年度の県内特別支援学校の高等部卒業生で就職したのは4分の1だった。障害者の雇用は法整備や企業側の職場環境整備などもあって着実に進展しているというが、中小企業が多い本県は法定雇用率には届いていない。雇用拡大に向け、関係者の一層の努力が求められよう。

 卒業生の6割強が障害者施設を利用している現状を見れば、施設の作業などで得る収入の増加を図ることも重要だ。厚生労働省の2010年度調査では、県内障害者施設の利用者1人当たりの月額工賃(賃金)は1万2113円で、全国平均1万3079円を下回った。賃金アップには売り上げ増が欠かせない。そのためには、まず消費者に製品を手に取ってもらうことが肝心だ。情報誌「TE TO TE」がその一助になることを期待したい。

 各施設では独自に販売所を開設したり、コンビニやスーパーにコーナーを設けるなどして販売に努めている。それとは別に県内の施設製品を一堂に展示・販売するアンテナショップがあれば、販路拡大に大いに役立つのではないか。

 客の「おいしい」「気に入った」という直接的な声は、施設利用者の生産意欲を高めるだろう。施設製品を試食したり、触れたりしながら買い物できる場を創設することは、障害者への理解にもつながるはずだ。

秋田魁新報 - (2012/07/14 付)