カラオケや買い物…利用OK
障害者が地域で生活しやすいように支援する小松市島町の「障がい者地域生活支援センターあんとふる」が、運営を開始して二カ月になる。職員は「障害者やその家族がサービスを利用し、行動の幅を広げてほしい」と利用を呼び掛けている。
特別支援学校の教諭を務め、障害者支援の運動をしてきた松田昇さん(62)=白山市=と、二〇〇〇年から活動している障害のある子どもの親でつくる同町の団体「ひだまりの会」の宮野由美代表(50)や父母らで、五月にNPO法人を設立。松田さんがセンターの管理者、宮野さんがサービス提供責任者となり、八月一日からサービスを始めた。
従業員のヘルパーが付き添い、障害者の希望に合わせて活動をサポートする。対象は小松、能美、加賀三市の在住者で、利用料は利用者に応じて無料から最大でも料金の一割負担ですむ。営業時間は午前九時~午後五時だが、時間外の利用も相談に応じる。これまでにカラオケや買い物、外食、動物園、プールなどの外出で延べ三十人の利用があった。
松田さんは「金沢市や白山市に比べ、南加賀にこういったサービスはまだまだ少ない。障害者の行動範囲は狭くなりがちだが、多くの方に知ってもらい、外に出るきっかけにしてほしい」と強調。宮野さんは「ちょっとした手助けがあれば、いろいろな楽しいことができる。サービスを利用し地域で堂々と生活してほしい」と話している。