ゴエモンのつぶやき

日頃思ったこと、世の中の矛盾を語ろう(*^_^*)

障害者施設で19人殺害 手を尽くして人命を守れ

2016年07月29日 02時52分29秒 | 障害者の自立

 【論説】これだけ多くの人命が1人の狂気で失われるという現実をどう受け止めればよいのか。相模原市の知的障害者施設で起きた事件は、生きる権利や人間の尊厳、信頼を全否定するものだ。

 出頭、逮捕時に「障害者なんていなくなってしまえ」と供述した26歳の植松聖容疑者は、今年2月まで3年余り同施設に勤務していた元職員。特定の集団・個人を標的とする「ヘイトクライム」(憎悪犯罪)が国内で日常化する。「ただでさえ生きるのに支援を求めている人たちに対し、言語道断」と憤る知的障害者関係者の肉声は絶望的なうめきに聞こえる

 障害者に対する差別的取り扱いを禁止し、公的機関に必要な配慮を義務付ける障害者差別解消法が4月に施行した。事件は、官民挙げて取り組みを模索し始めた中での惨劇だった。

 事件が起きた施設は常時介助の必要な知的障害者が利用。19~75歳まで149人が入所し、高齢化が進んでいる。他施設では対応が困難な人も積極的に受け入れ、地域に不可欠な障害者福祉の拠点だった。常勤職員が約140人とすれば、かなり手厚いサポートがなされていたのだろう。

 植松容疑者は礼儀正しい好青年との受け止めもある。2012年12月から非常勤として務め、翌年4月からは常勤職員に。関係者らには、入所者の生活支援に励む姿からこの犯行は想像もできなかっただろう。

 善良と狂気の二面性。今年2月には、施設関係者に「障害者を殺す」と発言したり、「私は障害者総勢470人を抹殺できる」「職員の少ない夜勤に決行します」と書いた手紙を衆院議長公邸に持参し、事件をほのめかしていたという。身近にいた障害者への強い憎悪や敵意、差別意識を抱き「予告」通り、常軌を逸した犯行に及んだ。

 犠牲者19人は平成以降で最も多く、重軽傷も26人に及ぶ。抵抗できなかったであろう社会的弱者を標的にしたその特異性からも、戦後最悪の殺人事件である。

 衆院議長宛の手紙には「保護者の疲れきった表情、施設で働いている職員の生気の欠けた瞳、日本国と世界のためと思い…」とも記している。夜勤もあり障害者の世話は想像以上に重労働だろう。しかし、だから「抹殺すればいい」との身勝手でゆがんだ論理が通用するわけもない。

 捜査当局は当時「他害の恐れがある」と判断、措置入院となったが、警察にも「大量殺害」を語っており犯行は予見できたはずだ。事前に適切な手が打てなかったか、経緯を詳細に解明し検証する必要がある。

 全ての国民は個人として尊重され、幸福になる権利がある。憲法は基本的人権と「人としての尊重」をそう保障する。これに反して自活が困難な障害者を殺傷する事件が全国で相次ぐ。

 身体障害などを含む障害者の入所施設は全国に約2600あり、入所者数は約13万人に上る。職員が少ない夜間の防犯対策を強化するなど、障害者の安全・安心に手を尽くしてほしい。

2016年7月27日   福井新聞


「後悔していない」 職員緊縛して入所者襲撃 計画的犯行か 植松容疑者を送検

2016年07月29日 01時22分34秒 | 障害者の自立

 入所者19人が刺殺された相模原市緑区の障害者施設「津久井やまゆり園」が、元職員の植松聖容疑者(26)が不審な言動をしていたため、4月に防犯カメラ16台を新設していたことが27日、分かった。同園を運営する社会福祉法人「かながわ共同会」へ聞き取り調査した神奈川県が明らかにした。

 県によると、共同会は4月、「防犯目的」でカメラの設置を県に要請、施設は同月にカメラ16台を新設した。事件を受けて県が26日に施設側から聞き取りしたところ、「植松容疑者のために新規に設置した」と説明を受けたという。

 2月に自己都合を理由に退職した植松容疑者は同月、施設関係者に「障害者を殺す」などと発言し、神奈川県警が事情聴取していた。

 県は、「カメラにかかわらず、こういうトラブルがあったことを園サイドから報告を受けていない。そういった状況を把握した上で、(今後)必要な措置があれば指導をしていく」とした。

送検のため相模原・津久井署を出る車の中で笑みを浮かべる植松聖容疑者=7月27日午前7時32分

 施設では19人が死亡し、職員2人を含む26人が負傷。入所者の遺体の傷は首など急所に集中しており、被害者の多くは、複数の障害や重い障害があり、抵抗ができないまま、何度も刺されたとみられる。植松容疑者は出頭時、血が付いた包丁など刃物3本を所持。乗ってきた車には、血のようなものが着いた結束バンドが複数あった。

 植松容疑者は事件前、障害者の大量殺害を予告する言動を繰り返していた。2月には衆議院議長公邸を訪問。持参した手紙では、人の少ない夜間を狙い、職員が抵抗しないよう結束バンドで緊縛したうえ、障害者を殺害する計画などが具体的に記されていた。

2016.7.27   産経ニュース


障害者施設と神奈川県 元職員の情報共有に課題

2016年07月29日 01時19分07秒 | 障害者の自立

神奈川県の黒岩知事は、相模原市の知的障害者施設で起きた事件で逮捕された元職員が危険な言動を繰り返したうえで、措置入院したことなどの情報が施設を設置した県に伝わっていなかったことから、経緯を検証したうえで、再発防止策を検討する考えを示しました。

神奈川県の黒岩知事は定例の記者会見で、今回の事件で逮捕された植松聖容疑者が危険な言動を繰り返したうえで、措置入院をしていたことや、施設側が容疑者の侵入を警戒して防犯カメラを設置したことなど、事件につながる可能性がある情報が、施設を設置した県に伝わっていなかったことを明らかにしました。
これについて、黒岩知事は「現場が容疑者の危険を感じながらも、結果として県は把握できていなかった。情報共有に課題があったのではないかと認識しているので、徹底した検証を行ったうえで再発防止策を検討したい」と述べました。

文科省 全国の教育委員会に通知

今回の事件を受けて、文部科学省は全国の教育委員会などに対して、学校などにおける子どもの安全管理の徹底を求めました。
この中で、文部科学省は各地の学校や寄宿舎に対して、夜間や休日を含めた安全管理体制を検証するとともに、警察などと連携した安全対策を適切に講じるよう求めています。
文部科学省は「学校では夜間や休日に部活動などを行う子どもたちも多く、教員の数が手薄なときでも安全が守られているか見直してほしい」と話しています。

7月27日   NHK


〈速報〉今井絵理子氏、障害者は「幸せを作ることもできる」

2016年07月29日 01時09分16秒 | 障害者の自立

 自民党の今井絵理子氏(32)が、相模原市の知的障害者施設で起きた殺傷事件を受け、障害を持って生まれた子どもを育てる母親としての思いをブログにつづった。

 今井は27日に更新したブログで「はじめに犠牲になられた方々やご家族の皆さんへ心から哀悼の意を表します。この事件を朝早く知り、『悲しみ』と『怒り』と『なぜ』という気持ちでいっぱいでした」と、入所者19人が死亡し、26人が重軽傷を負った今回の事件について書き出した。

 津久井署に出頭した元職員の植松聖容疑者(26)が、今年2月に衆院議長に宛てた手紙で「障害者は不幸を作ることしかできません」などと書いていたことに触れ、今井は「『なぜ、この子は生まれてきたのだろうか?』『なぜ、我が家だけ?』『何のために、生まれてきたのだろうか?』私自身そういう風に思ってしまう時もありました。生活への不安、社会への不安、、、、様々なことと向き合っていかなければいけない現実があるのです。いくら我が子が可愛くても心は疲れていくものです。そういった様々な要素が覆いかぶさった時に『死』という選択肢が浮かんでくるのです」と明かした。

 「しかし、その『不安』『心配』という心の疲れを取り除ける解決の糸口があれば、少しでも変わるのではないかと思っています」と、障害者だけでなくサポートするその家族も安心して過ごすことができる環境作りが必要だと主張。「母として、自分が高齢を迎えた時、我が子に対し、心置きなく天国に旅立ちたい」との思いをつづった。

 そして最後に「障がいを持っていても不幸ではありません。幸せを作ることだってできます。なぜなら、私は息子に出会えたことが何よりも幸せだからです。息子が私に幸せを作ってくれたから」とつづってブログを結んだ。

写真:今井絵理子(写真は2016年5月23日) 

2016年7月27日    asahi.com


相模原事件、にわかに「ナチス」への関心 ツイッターで急増する「ヒトラー」

2016年07月29日 01時04分43秒 | 障害者の自立

神奈川県相模原市の障害者施設「津久井やまゆり園」に侵入し、入所者を次々と殺傷した男は逮捕前、「障害者は安楽死させた方が良い」などと語っていたとされる。

こうした報道が多数でたことで、今から約70年以上前、ナチス政権下のドイツで大量殺人の手段に用いられた「障害者の安楽死」という誤った考えに関心が集まることになった。「劣った遺伝子を抑え、優秀な遺伝子を継承させる」という「優生思想」に基づき、実に7万人もの知的・精神障害者が殺害された「暗い歴史」。ツイッターなどでは、ナチスドイツ時代の出来事を調べる人たちがにわかに増えている。

警察の調べに「(殺害によって)重複障害者を救った」

ナチス政権のもとで「T4作戦」とも呼ばれたのは、知的・精神障害者を「生きる価値がない」として社会から排除しようとしたもの。計画の中央本部が首都ベルリンのティアガルテン4番地の個人邸宅に置かれたことに由来する。

ナチス政権は全国の病院に障害者のリストを提出させ、年齢に関わらずガス室で殺害。車体を灰色に塗られたバスが、全国の病院から殺害場所まで障害者を運んだ。計画が始まった1939年から中止される41年までの間に7万人もの障害者が殺害されたといわれる。ユダヤ人虐殺「ホロコースト」が実行される前の話だ。

そんな暗い歴史は、16年7月25日に日本で発生した殺傷事件をきっかけに、再び注目されている。逮捕された同施設の元職員、植松聖容疑者(26)は在職中から「障害者を安楽死させるべきだ」と発言。衆議院議長宛に送った手紙にも「障害者470名を抹殺できる」などと書いた。

テレビ朝日の報道などによると、逮捕後も警察の調べに「(殺害によって)重複障害者を救った」と話しているという。

容疑者は「優生思想」に染まっていたのか

こうした容疑者の考えがナチスの優生思想、T4作戦に連なるものだと指摘するネットユーザーが増えており、事件以降、ツイッターにはナチスドイツと事件をからめたツイートが激増。

「ヒトラーの障害者虐殺を連想しました」
「ヒトラーや優生学思想の医者達が言っていたのとまるっきり同じ」

といった感想が相次いだ。また、

「お前はヒトラーか」
「ナチスの思想に染まっていたのではないか」

と容疑者をヒトラーになぞらえ、容疑者の思想にナチス政権の影響を指摘する声も寄せられている。

「テレビでドイツ語」(NHK)にも出演する翻訳家のマライ・メントラインさんも「実はナチズムのエッセンスは未だ古びず、様々な形で再来する」と指摘した。

16年7月27日付け東京新聞朝刊のコラム「筆洗」は、「灰色のバス」と事件をからめ、「なぜ容疑者は『灰色のバス』のハンドルを握ってしまったのか」と書いた。同紙は同日の社説でも「障害者を劣った存在として排除する優生思想も垣間見える」と容疑者の行為を分析している。

知的障害者とその家族らでつくる「全国手をつなぐ育成会連合会」は事件を受けて7月26日、

「事件の容疑者は、障害のある人の命や尊厳を否定するような供述をしていると伝えられています。しかし、私たちの子どもは、どのような障害があっても一人ひとりの命を大切に、懸命に生きています。そして私たち家族は、その一つひとつの歩みを支え、見守っています。事件で無残にも奪われた一つひとつの命は、そうしたかけがえない存在でした。犯行に及んだ者は、自らの行為に正面から向きあい、犯した罪の重大さを認識しなければなりません」

との声明を発表した。