ゴエモンのつぶやき

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古賀茂明「障害者雇用不正は安倍政権のパフォーマンス見抜いた官僚の逆忖度」

2018年09月25日 13時04分50秒 | 障害者の自立

 安倍晋三総理が自民党総裁選で3選を果たした。石破茂氏は前評判よりも善戦したが、大差での3選という結果には変わりがない。基本的には、安倍1強の構図が続く。その影響が霞が関にどう出るかと言えば、これから3年安倍政権が続くことを想定する官僚たちは、引き続き忖度とゴマすりの行政を続けるはずだ。そんな官僚たちを野放しにしておくと、また安倍忖度で無理矢理進められる行政課題がある一方で、大事な行政課題でも放置されてしまうものがたくさん出るということも起きるだろう。

 今回は、その典型例として、障害者雇用の問題について解説してみたい。

【自民党総裁選で3選を決めた安倍首相】

 障害者雇用の数について、役所が不正水増しを行っていたというニュースが大きく報道されたのは、8月中旬。とんでもない話だと多くの国民が憤りを感じた。

 障害者雇用促進法により、国、自治体などの公的な機関や企業には、雇用者の一定の比率で障害者を雇用することが義務付けられている。現在は、公的機関が2.5%、企業が2.2%になっている。公的機関は先頭にたって障害者を雇う責任があるというごく当たり前の考え方に基づいて、目標が高めに設定されているのだ。

 ところが、国の33の行政機関のうち、27の行政機関で雇用数の不正水増しが行われていたことが発覚した。厚生労働省の発表(8月28日)によれば、省庁全体では6800人の障害者が雇用されていたはずだったが、実際に働いていたのは半数の3400人にすぎなかった。その後、自治体はもちろん、この法律を作った国会や、法律違反に目を光らせるはずの裁判所まで水増ししていたことも明らかになった。

 しかも、一般の企業は、法定数の障害者雇用ができなければ、1人について月に5万円ずつ厚労省所管の団体に「納付金」と呼ばれる一種の罰金を納めなければならないのに、国の機関などは、できなくてもお咎めがないという、あまり一般には知られていない事実が報道されると、障害者や障害者に働く場を提供していたまじめな企業から「あまりにもひどいのではないか!」という声が上がった。当然のことだろう。
■キャリア官僚の無責任さが主因

 なぜ、こんなことが起きたのだろうか?

 水増しの背景には、いくつかの要因があるが、一番大きいのは、障害者雇用を担当する「キャリア」官僚がこの問題に無関心だったということだ。障害者雇用を増やしても出世につながらないので、ある意味「雑務」扱いし、現場のノンキャリア官僚に採用を任せてしまっていたというのが実態なのだ。
 
 私の官僚時代の経験からは、各省庁などの現場ではこんなことが起きていたのではないかと推察される。

―― 担当のキャリア官僚は年に1、2回、現場のノンキャリ職員から上がってくる障害者雇用についての報告を受ける。そこでは、こんな会話が交わされる。

ノンキャリの担当者:実は、障害者の法定雇用の目標が達成されていません。

キャリア上司:こんな問題があるなんて、引き継ぎでは聞かなかったなあ。だけど、問題じゃないか。どうするんだ!?

担当者:去年も同じでしたが、前任の〇〇部長は、最後は仕方ないなということになりました。

上司:だけど、国の機関ができないとなったら大問題だぞ!

担当者:いえ、もうずっと前から同じ状態ですけど、大きな問題になることはありませんでした。

上司:でも、やる気になればなんとかなるんじゃないの?

担当者:いえ、これは大変なんです。そもそも、そんなに簡単に働ける障害者は見つからないんです。毎年いろいろ手を尽くしてますが、まず、無理なんです。

上司:そうなの? そうかあ。それで、絶対に問題にはならないんだよな?

担当者:絶対にということはないですけど。少なくとも今までは全く大丈夫でした。他の役所の担当者とも情報交換してますけど、みんな同じ状況です。

上司:みんなで渡れば怖くないということか。他の仕事も大変だしな。こればかりやってるわけにもいかんから、じゃあ、まあ、なるべく増やすようにして、目立つようなことにならないようにしてくださいよ。

担当者:わかりました。横並びも見ながら、おかしなことにはならないように気を付けます――

 というようなことが起きていたのだろう。

 違法な水増しが生じたのは、時々、厳しいキャリア上司が来て、何が何でも目標達成しろという命令だけ出して、あとは放置する。そうすると、現場では、障害者手帳は持ってないけど実質的には障害者だから、来年までには手帳をもらうということにしてカウントしてしまおうとか、退職した障害者の名前を借りようというような、より悪質な手口を次々と開発していくことになる。

■安倍政権のパフォーマンスを官僚は見抜いて「逆忖度」

 不正水増しの責任が官僚にあるのは確かだ。しかし、官僚を使うのは政治家である。彼らもまた、同罪だと言わざるを得ない。ただし、安倍批判をしたい人たちが、この問題を安倍政権の問題だとする傾向があるが、これは、安倍政権だけの問題ではなく、歴代内閣、特に自民党内閣の責任だと考えるべきだろう。

 自民党の閣僚で、本気で障害者雇用に取り組んだ人がどれだけいたのかと言えば、そんな話は聞いたことがない。

 官僚の「忖度」が問題になっているが、逆に言えば、総理や大臣が、本気で障害者雇用の目標を達成したいと考えていると官僚たちが判断すれば、彼らは、細かい指示などしなくても「忖度」して相当無理してでも目標達成に邁進するということを意味する。それこそ、次官や官房長から省内に大号令がかかり、もちろん、世間に対しても堂々と言える話だから、必要があれば、予算要求なども出すはずだ。財務省も総理が喜ぶと思えば、他の予算を削ってでも予算を増やすだろう。

 しかし、実際には何が起こっていたのか。

 総理が「一億総活躍」の標語を掲げ、そのシンボルとして、障害者を支援するようなイメージを打ち出しても、官僚は動かなかった。なぜなら、「安倍総理の言葉は、いつもの通り大嘘だ」ということをほぼ全ての官僚が見抜いていたからに他ならない。官僚はそんなにバカではない。ただのパフォーマンスに踊らされて、いちいち付き合っているほど暇でもない。本当に安倍総理にとって、何が重要なのか。そこをちゃんと推し量って、取捨選択して動く。それが官僚の「忖度術」。だから、総理が本気でないと見抜けば、真面目にやらないという「逆忖度」が生じるのだ。

■安倍総理が本気なら内閣人事局をフル稼働させるべき

 もし安倍総理が本気で目標達成のために動くなら、こうした官僚の忖度の習性をうまく利用すればよい。例えばこんなやり方も可能だ。

 まず、官邸が内閣人事局を通じて、「障害者雇用を喜びと感じる官僚を担当にせよ」と各省庁の次官・官房長に指示する。前に述べた通り、障害者雇用は簡単ではない。相当な熱意をもって取り組まなければうまくいかない仕事だ。また、障害者の数だけそろえればよいというようなやり方をすれば、必ずあちこちにひずみができて、長続きする仕組みにならないだろう。障害者の立場に立って、誠意をもって障害者雇用を進める官僚を担当にすることが何より大切だ。このような人材を登用するためには、省内で公募をするというのもあるだろう。

 次に、障害者雇用の目標を雇用者数だけでなく、その質、例えば、雇用の難易度などでも評価することが大事だ。障害の程度が重い人を雇えば、軽い人を雇うよりも高く評価するのだ。その他にも、被用者の満足度、一般職員の評価なども含めて総合的な評価を実施する必要がある。

 さらに、毎年、目標への進捗度を評価して、良い結果が出れば、担当者のボーナスや人事評価を上げる、悪い結果が出たら、担当者ではなく、次官や官房長の評価を下げると内閣人事局が宣言すれば、彼ら幹部官僚は、必死になって、担当者を支援するはずだ。

 こうした政治主導、つまり人事権を通じて官僚を「国民のため」「障害者のため」に動かすというやり方こそ、真の政治主導だ。「内閣人事局があるから、モリカケスキャンダルで首相を忖度するような官僚ばかりになった」との批判が強いのは事実だが、こうした使い方であれば、誰も「内閣人事局は悪だ」などとは言わないだろう。

 障害者の雇用水増しの責任は、確かに、各省庁にある。しかし、官僚を動かすのは政治家の役目だ。官邸は今こそ、各省庁が真の障害者雇用促進に向けて動き出す「よき動機付け」――すなわち、内閣人事局の活用を行うべきではないだろうか。

2018.9.24        アエラドット 朝日新聞出版


障害者の職場定着を考える 県内3地区でセミナー

2018年09月25日 11時44分44秒 | 障害者の自立

セミナー」が県東中西部3地区で開かれ、企業の経営者や労務担当者らが、雇用に対する支援制度の説明や専門家による定着へのアドバイスに耳を傾けた。

 障害者の法定雇用率引き上げや精神障害者の雇用義務化などに伴う、障害者雇用への関心の高まりを背景に、障害者の職場での働きやすい配慮や定着に向けた支援について理解を深めてもらおうと、鳥取県、鳥取労働局などが開催した。

 東部会場のとりぎん文化会館では、ハローワーク鳥取の岡嶋祐輔氏が4月からの障害者雇用促進法の改正ポイントを中心に障害者雇用の現状を説明。福山大の谷口敏淳准教授は、精神障害や発達障害がある人の雇用と定着について講演した。

 谷口准教授は「障害のある人が調子が悪くなったとき、『ちょっと様子を見てみよう』とする対応は、どうしていいのか分からないというのが実態」と指摘し、「見守るのではなく、不安を和らげるようしっかりと向き合うことが必要」と訴えた。

 

法改正のポイントを説明するハローワーク鳥取の岡嶋氏

2018年9月24日        日本海新聞


障害者と健常者が混合チーム びわ湖レガッタ

2018年09月25日 11時14分50秒 | 障害者の自立

 障害者と健常者がともにボート競技に取り組む「びわ湖ローイングクラブ」が、一般男子の部エイトに、東京パラリンピック出場を狙う谷口佑樹選手(30)、西岡利拡選手(46)の二人と、健常者七人の混合チームで初出場した。

 メンバーの多くがエイトは未経験ながらも「こぎ手の人数が多く、早いタイムが期待できる、エイトの疾走感を味わいたい」と今大会の出場を決めた。

 バイク事故によって、左腕を動かすことができない障害がある西岡選手は、日本代表として、十六日までブルガリアで開催されたボート世界選手権のパラ種目に出場し、十八日に帰国したばかり。それでも「多くの人数でボートをこぐことができる、数少ないよい機会」と疲れを見せることなく、チームの中心として活躍した。

 レースでは、スタートに成功して序盤にリードしたものの、後半は経験に勝る他チームに抜かれて差を広げられ、チームは最下位の三位に沈んだ。それでも、キャプテンの谷口選手は「率直に、チームとして出場できたことがうれしい。普段よりも早いエイトのスピード感を、楽しむことができた」と晴れやかな顔で話していた。

 
懸命にゴールを目指すびわ湖ローイングクラブのクルーたち(手前)
 
2018年9月24日      中日新聞

 


笑顔の外食100回 日田・玖珠の20障害者施設の利用者招き

2018年09月25日 10時58分28秒 | 障害者の自立

 日田・玖珠地域の20の障害者福祉施設利用者らに外食を楽しんでもらう「ののひるの会」が今月、100回目を迎え、節目を記念する感謝祭があった。2009年11月から月1回、日田市内のレストランで開催。延べ2千人以上が参加し、社会生活を学ぶ機会にもなっている。

 発起人は市内で電気資材卸会社を営む長沢道夫さん(69)。創業30周年を機に「地域に恩返しがしたい」と思い立った。福祉に尽力した父伊太郎さんの遺志も背中を押した。
 長沢さんが経営する市内庄手の「元気の駅」内の「旬彩ビュッフェ銀の鈴」で開催。嶋崎健二市議(67)、市内求来里(くぐり)の「神来の郷」の大下小弓理事長(67)が世話人として各施設に声掛けし、利用者、職員、ボランティアら20人を毎回招待。参加者数は今回で延べ2127人に達した。
 感謝祭には、神来の郷の利用者らが参加。各施設から長沢さんに感謝状やメッセージ、記念品が贈られた。
 長沢さんは「厳しい時もあったが、100回を迎えられた。食事会を明日への活力にしてほしい」とあいさつ。参加者はバイキング形式で総菜やデザートなどを皿に取り、和やかな時間を過ごした。
 立花信一さん(68)=市内南元町=は「ここに来てみんなで食事をするのが一番。パワーをもらっている」と笑顔を見せた。
 大下理事長は「回を重ね、障害者福祉に対する地域の理解が深まっている。利用者の満面の笑みを見ると、生きる糧になっていると思う」と感慨深げ。長沢さんは「お礼の手紙に言葉では言い表せない感激や感謝の気持ちがこもっていた。今後も頑張って続けたい」と話した。 ※この記事は、9月24日大分合同新聞朝刊9ページに掲載されています。

 
毎月、各施設の利用者らを招待しているとして感謝状を受け取る長沢道夫さん(中央)
 
※この記事は、9月24日大分合同新聞朝刊9ページに掲載されています。
 

障害者手帳を取得するまで

2018年09月25日 10時38分47秒 | 障害者の自立

皆様は、障害者手帳をご存知でしょうか?私は現在の就労支援施設に通うようになってから初めて知るようになりました。今回はそんな障害者手帳を取得するまでのプロセスを自身の経験談も交えて説明したいと思います。

就労支援施設への通所から手帳の手続き

私は現在の就労支援施設に通所するまでは健常者の皆様と同様の生活、同じような職場環境を送っていました。それ故に就労支援施設のことも障害者手帳のことも全く知りませんでした。それが縁あって就労支援施設に通わせていただくようになりまして、障害者手帳のことも知ることができました。ただ、私は病院への通院する日数が少ないためにその資料を入手するのに大変時間をかけてしまいました。その上に提出するために必要な資料が足りないこともありまして申請するのに大変時間がかかってしまいまして、申請しましたのは通所してから半年も経過してからになってしまいました。おまけに申請しても自宅に届くのに2か月かかるとのことでした。

申請から手帳が届くまでのプロセス

申請してから届くまでの2か月間を私は主に自分の持てるスキルを向上させることに費やしました。パソコンでは、数値入力・アンケート入力・ミスチェック・短文入力・ワード・エクセル・パワーポイント。パソコン以外では、仕分け作業と帳票整理、電卓計算をミスなく正確に進めることに努めました。他に、話し合いの場では司会進行・書記・発表を率先して行うように努めています。さらに、就労支援施設の利用者の皆様の前に立って自身の趣味嗜好をプレゼンテーションとして発表することも経験させていただきました。さらには、座学として就職するまでにやっておくべきこと、就職してからの心得も学ばせていただいております。そして、月に1回ハローワークに行って、どのような職業があるのかパソコンを使って検索しています。障害者手帳が届くまでの2か月間に障害者手帳を持っていられる他の利用者の方々から、メリット・デメリットを聞いてみました。そういった2か月の充実した生活を送っていましたが、ちょうど2か月が過ぎた頃にあるひとつの不安に直面しました。それは、ちょうど2か月が過ぎても届かなかったことです。私は根が短気なものですからそういったことに不安を感じてしまいました。ですが、そんな不安は杞憂に終わりました。それから、1週間がたったある日、役所から郵便が届いて役所に行きましたところ、ようやく障害者手帳を取得することが出来ました。予定より前後1週間するのはしょうがないことだなと今では納得しています。

障害者手帳入手してから現在に至るまで

障害者手帳を入手してから間もなく私は博物館に行ってきました。障害者手帳を所持していたら割引されるとは聞いていましたが、まさか無料で入場できるとは思いませんでした。まさに、捨てる神あれば拾う神あり、です。何はともあれ、障害者手帳を入手したことにより私の就職活動もようやく本格的に始動しました。その第一歩が今回の職場体験の実習だと思っています。これから先はどうなるか私にもわかりませんが目標は今年の12月に内定をもらって、来年の4月に就職することです。そうなるように私は全力で頑張ります。

最後に、障害者手帳を所持することで発生する私が考えるメリット・デメリットを話したいと思います。まず、メリットは所持することで障害者でも受け入れてくれる就職先がみつかること、所持することで割引が受けられることです。デメリットは、所持することで自分は障害者だという目で見られてしまうということです。

障害者ドットコムニュース        2018.9.24