外見では分かりにくい内部障害や難病、妊娠初期の人が、周囲からの援助を受けやすくする「ヘルプマーク」。県は25日からこのマーク入りの「ヘルプカード」を各健康福祉センターや障害者団体などで希望者への配布を始めた。福井国体・全国障害者スポーツ大会開催前の導入を進め、大会会場にも啓発ポスターを掲示、県民への周知を図る。
ヘルプマークは赤い下地に白い十字とハートを配したデザインで、東京都が平成24年に導入。すでに34都道府県に広まっている。県内では国体前の導入に向けて県身体障害者福祉連合会などと意見交換し検討していた。
カードの配布対象者は義足や人工関節の使用者、内部障害者や難病の人、妊娠初期の人など援助や配慮が必要な人。障害者手帳の有無は要件にしていない。かばんなど周囲の人たちから見えやすいところにつけてもらう。裏面に、緊急時に対処できるよう名前、生年月日、血液型、住所、連絡先、かかりつけ医療機関、「お願いしたいこと」の記入欄を設けた。
県障害福祉課担当者は「県民への周知が一番重要で、浸透には時間がかかるので地道に続けていく」と話し、公共交通機関などの協力を得てポスターを掲示し、県のホームページなどで周知する。当面、約千枚のカードを配布する。
産経ニュース 2018.9.26