ゴエモンのつぶやき

日頃思ったこと、世の中の矛盾を語ろう(*^_^*)

障害者雇用問題、政府がメール通報窓口を設置

2018年09月15日 12時43分47秒 | 障害者の自立

 中央省庁が障害者の雇用数を水増ししていた問題で、原因究明を進める政府の検証委員会(委員長=松井巌〈がん〉・元福岡高検検事長)は13日、不適切に算入していた事例の情報をメールで寄せてもらう通報窓口(tsuhomadoguchi@mhlw.go.jp)を設けた。職員や退職者、障害者らから28日まで受け付ける。

 検証委は13日、国の33行政機関を対象とした調査にも着手した。昨年6月1日時点で水増しされていた計3千人超について、障害者手帳などによる確認の有無などについて、20日までに回答するよう求めた。その後、人事担当者らへのヒアリングなどを実施し、10月中をめどに報告書をまとめる。

2018年9月14日      朝日新聞


障害者への虐待、過去最多 17年、相談・通報560件

2018年09月15日 12時27分01秒 | 障害者の自立

 県内で二〇一七年度に障害者が虐待を受けたとする相談・通報件数は五百六十件(速報値)で、四年連続で過去最多を更新した。うち市町村が認定した件数も百七十五件(同)に上り、過去最多だった。家族や福祉施設職員といった守るべき立場からの虐待が目立ち、増加傾向に歯止めはかかっていない。

 県自治センター(名古屋市中区)で十三日にあった県障害者虐待防止・差別解消推進協議会で報告された。認定事例のうち、虐待の加害者は親や配偶者など「養護者」が百二十八件と七割を占め、施設職員が二十八件、勤め先の事業主や上司などが十九件だった。

 複数回答で聞いたところ、虐待内容は多い順に暴力などの身体的虐待が百件、暴言などの心理的虐待が五十四件、本人の同意なしに財産を使ったり運用したりする経済的虐待が四十八件、介護放棄が十六件、性的虐待が十一件。被害者は知的障害が七十五人、精神障害六十七人、身体障害四十五人、発達障害四人だった。

 協議会では、施設職員による虐待の悪質なケースとして、放課後等デイサービスを行う事業所の職員が昨年十月、発達障害の男児(8つ)の陰部をつねり、あざを作った例が報告された。

 事業所の名称や所在地、などは伏せられたが、県によると、この事業所は当初、所管する市に「児童が自分で陰部を床にこすりつけた」などと虚偽の報告をしたという。市が職員による身体的虐待と認定したが、職員は既に退職し、聞き取りはできていない状態と説明した。

 一二年の障害者虐待防止法の施行で、虐待を発見した全ての人に通報義務が課されるようになった。県障害福祉課の担当者は「通報件数の増加は、法施行による意識の高まりも背景にある。虐待に対応する市町村への支援や民間団体との連携強化で被害の防止に努める」と話している。

2018年9月14日      中日新聞

 


障害者雇用の水増しを身障者の立場から考える

2018年09月15日 11時53分39秒 | 障害者の自立

 あいおいニッセイ同和損保・金杉恭三社長に聞く /東京

 国が障害者の雇用数を実情のほぼ倍に水増ししていたことが明るみに出た。このニュースを聞いた時、自身が要介護身障者の私は、複数の違和感を持った。国には2.5%(2018年3月までは2.3%)という法定雇用率が課せられているが、その数字はどこから来たのか? なぜ数値目標を必要とするのか? そして、雇用率に算入できる障害者の範囲についてのガイドラインは適切なのか?

 これらの違和感は、スウェーデンと日本の福祉の違いを差し引いても残るもので、より一般的な国民性の違い、例えば「数値を定めること」への関係者の反応の違いなども関係しており、違和感の根本にあたる部分を正確に伝えるのは難しい。それを承知で感想を述べたい。

2%超という目標値の高さ

 今回の「組織的不正」で一番はじめに抱いた違和感は、2%超という数字の大きさだ。グラフに示すように法定雇用率は年々高くなり、今年4月からは民間企業が2.2%、国や自治体は2.5%となっている。これらは福祉国家として知られるスウェーデンでも簡単には実践できない。

 私の勤務先はスウェーデンで唯一の文部省直轄国立研究所だが、就職した1990年当時、研究所の障害者は進行型麻痺の一人だけだった。その彼も10年余り前に異動しており、今では2001年にギランバレー症候群にかかった私だけが障害者である。

  研究所員の総数は終身職が70~80人、大学院生やポスドクなどを含めても100人程度だから、障害者の所員が1人では1%強にしかならない。比率が低いのは研究所だけではない。大学などを訪問しても身障者の職員はあまり見かけない。こうしてみると、2.5%という数字がいかに高い値であるかが分かる。「努力目標」とするなら意味があるが、ノルマとしては無意味だ。

「本当に差別のない国」に目標値は不要

 スウェーデンには始めから障害者雇用率などという目標がない。雇用率で数値になっているのは、男女比が6:4より外れてはいけないという全職場への義務だけだ。これは義務だから、研究所の年次報告にも男女比に関する記述が載る。しかし障害者関係の数値は一切載らない。そもそも身障者は数が少なく、「たまたま、その身障者に適した業務があった」というレベルの偶然により雇用率が倍にも半分にもゼロにもなってしまうから、年次報告などに書くのはいたずらに混乱を増やすだけだろう。

 大切なのは障害者が個々人の能力を発揮できる職業に就く機会や、潜在能力を有効に引き出す教育を受ける機会が、他の人と平等に与えられることであり、障害者でも出来るような職務を確保することである。日本では数字にとらわれて、こういう本質的な所がなおざりになっている気がする。

採用も特別枠のないのが理想

 障害者のための雇用対策が出来ていれば、数値目標どころか、採用の際の障害者特別枠などというものも不要だ。これは女性枠なども同じだろう。現にスウェーデンでは、これらの特別枠は無い。そのかわり公務員、会社員を問わず、新規採用時の「平等な審査」が徹底している。

 具体的には募集要項で求めている能力「のみ」を基準とすることが義務づけられている。下手に要項に書かれていない能力(残業とか移動手段とか)が採否に影響を与えた形跡(状況証拠)があれば、差別の有無を審査するためにオンブズマンに申し立てができて、 ・・・

 

 

山内正敏 地球太陽系科学者、スウェーデン国立スペース物理研究所研究員   

2018年09月14日       朝日新聞

 

 


水増し問題 「数の前に環境整備を」 

2018年09月15日 11時45分17秒 | 障害者の自立

 車いすのさいたま市議・伝田さん訴え /埼玉

 四肢に障害があり、車いすで活動するさいたま市議、伝田ひろみさん(70)は、中央省庁の障害者雇用水増し問題を受け、障害のある地方議員らでつくる団体の代表として厚生労働省へのヒアリングを続けている。痛感したのは「役人が障害者を知らない」ということ。各省庁は不足分の早期採用を目指す考えだが、伝田さんは「焦って数字を追い求める前に環境整備を」と訴える。

毎日新聞       2018年9月14日

 


発達障害の人に「センサリーフレンドリー」

2018年09月15日 11時31分27秒 | 障害者の自立

音や光控え映画を上映

 「バリアフリー」が社会に定着する一方で、いまひとつ進まないのが発達障害者への配慮だ。今月末、感覚が過敏な発達障害の人に配慮して、音や光の刺激を控えめにして映画を上映する珍しい試みが行われることになった。関西・関東とも一回限りの上映だが、関係者は「こうした取り組みが、発達障害者への理解につながれば」と期待している。(津川綾子)

 上映されるのは、夢にいちずな自閉症の女性主人公が登場する映画「500ページの夢の束」(ベン・リューイン監督)。22日に大阪、24日に東京で1回ずつ、発達障害の人が一般の人と一緒に見やすいように配慮した上映回を設けた。

 きっかけは、この作品の主題を知った国立精神・神経医療研究センター(東京都小平市)の児童・青年期精神保健研究室長の医師、高橋秀俊さん(神経生理学)が、配給会社のキノフィルムズ(東京都港区)に「(音や光などの刺激に配慮した)センサリーフレンドリーで上映をしてみては」と呼びかけたこと。これに日本自閉症協会(東京都中央区)なども協力して実現した。

 実際、発達障害の人にはどんな配慮が必要か。興行上映に先立ち、2日、都内で発達障害の人を招き行われた「センサリーフレンドリー試写会」を取材した。

 試写開始の1時間前。「チェーンソーの音、気持ち下げてください」。高橋さんが音量計の数値を見ながらスタッフに依頼した。

 「発達障害、特に自閉症傾向の人の場合、聴覚過敏の人が多い」と高橋さん。個人差があるものの、健常な人は80~85デシベル以上の音を不快と感じるが、自閉症の人ではそれが65~75程度ととても敏感な場合が多いという。

 また明る過ぎる画面や暗闇などに弱い人も多い。そのため上映が始まっても暗転せず、照明は少し明るいままに。立ち歩きの症状が伴う人もいることから、「声を出しても、動き回ってもOK」との張り紙もある。途中で音や光の刺激がつらくなった人が躊躇(ちゅうちょ)せず出られるよう「上映中の出入り自由」とも掲示されていた。

 試写を見た自閉症の大学2年生、土生(はぶ)雄介さん(20)は普段から、大スクリーンの迫力映像で映画を楽しむのが趣味だが「音響が大きすぎると、何千もの針が耳に刺さるように痛くなり、途中で耳栓をつけることがよくある」。しかし試写では「音もちょうどよく、スクリーンもまぶしくなかった」と、耳栓を使わず集中して観賞できた。

 またアスペルガー症候群で、25歳の杉本あいみさん(仮名)は、「子供の頃、席でじっとしていられなくて、母が周囲の人に謝りながら私を何度もロビーに連れ出していたのを思い出した。『出入り自由』の掲示があれば、親も気楽に出かけられるのでは」と話した。

 「これを一歩に理解が進み、やってみようという地域が複数出てアイデアが積み重なり、(発達障害の人たちが)観賞しやすくなれば」と高橋さん。

 上映時間などの問い合わせはキノフィルムズ((電)03・6459・2671、平日午前10時~午後6時)へ。http://500page-yume.com/info/archives/128

【用語解説】発達障害 自閉症やアスペルガー症候群などの広汎性発達障害、学習障害(LD)、注意欠陥多動性障害(ADHD)などの総称。乳幼児期から学童期にかけて症状が明らかになる。

2018.9.14     産経ニュース