地球は、誰の物でもない、というのに。国々では、自分達の主張を曲げず、力で心を抑えようとした。若い、新命を犠牲にしてまで、争いをしたかったのか?戦は、江戸時代に終局させた筈だ。日本国土は元より、諸外国への侵略で、地球を穢してしまった。
不穏な空気は、誰しも感じていただろうに。国民の声を聴かず、横暴と武力に依って、愚かな争いを続けていったのだ。犠牲になるのは何時でも、無力な庶民である。金も地位もなく、突きつけられた赤紙に命を差し出した。生きて還れないことを感じつつ。
子どもの頃に、不思議な体験をした。気づくと真っ暗な空に、敵機が轟音を上げ飛んでいる。降ってくる焼夷弾で、辺りは真っ赤になった。逃げ惑う群れに流されつつ、火の粉が腕に落ちて来た。熱つい!と叫んだ途端、眼が覚めていた。腕に赤い斑点が。
戦争を経験してはいないけど、叔父の遺影があって、祖母から話を聴いていた。シベリアに抑留されたとか・・・。遺髪さえも戻らない息子を偲んで、祖母の胸中は如何ばかりであったろう。戦争へと流されてはいけない。心を正しく持って、周りを視てみよう。
どんなに科学が進歩しようとも、戦争はいけない。人類の破滅はむろんのこと、宇宙の仕組みも壊れてしまう。きっと素のしじまに還えり、何億もの時を経て、新たなる生命体が産まれてくるのだ。それが何処か、何時のことかは不明だ。遙かなりムー大陸よ。
今晩は星月夜だ。晴れた宇宙に、瞬く数多の星々には、宇宙の歴史が刻まれている。星は、物言わぬと思えるが、言葉の意味が違うのだ。竹宮惠子の、シルベスターの星から、というのがある。未来社会の中も、人間の心の有様には、然したる差はない。
沖縄に基地は要らない。武力で抗えば、同じことをされるものだ。神を畏れぬ者よ、恥を知らぬ者よ。あらゆる悪の化身を、その身に受けるであろう。闇に潜む邪心に心を囚われた。何も持っていないことは、失う物もない。あるのは清らかな魂と、溢れる光。
初夏の風薫る日に。夕刻の宇宙には、星が観えてくる。夏の到来を感じさせる、薄墨が広がっていく。