今年の秋は、風の強い季節になりそう。火気厳禁である。火山の活発化と、原発再稼動への連鎖が案じられる。最悪の事態が起きそうな予感に、背筋が寒くなる。自然を相手にしての暮らしは、今昔共に切り離しては考えられない。それに気づこう。
物語の不思議には、月の満ち欠けや、潮の満干潮が無関係ではない。魔力の強くなる日には必ず、月が大きいものだ。人間の神経の働きにも、少なからず影響がある。そういったことを知識として学んでいると、話の展開に依って面白さに差が出る。
時代物を書くのは、その時代への生存が出来ていない不都合に、読み手の関心を誘う訳だから、刻限の具体性や、季節の風向きにも注意が要る。実に何でもないことのようだが、人間の心理には、大いなる影響が含まれている。嘘を書けばばれる。
江戸川乱歩の、幽霊塔。中学生の時に、読んだ記憶もあるが、宮崎駿の解説に惹かれて借りた。図書館のお兄さん、どれでもいいですか?に、これでないと借りません。と突っぱねた。いや面白い。生き生きと人物が、物語の中を動く。成程、感心する。
書籍は、ジャンルを問わず、どんな本も、興味を持てば図書館に予約をかける。従って、折角借りた本でも、内容如何に依っては、つまらない文字の羅列になってしまう。まあ欲かもしれないが、こんな本を出版するとはと、がっかりもして気を削がれる。
まあ、書籍としての価値よりも、売れることが先決だからであろう。然も、昨今には初版の部数も限られ、あっと言う間に絶版になる。古書の類も、めっきり減ったもの。実情は甚だ厳しいのも分るが、どうしてか必要な本が、本屋で買えなくなった。淋しい。
勤務先の若手が、肩の痛みに難儀をしているのを聴き、枇杷葉の生葉と、エキスを持って行った。肩への負担は、日増しに増える。蒟蒻を温めて乗せ、軽減してきたのが有り難い。膀胱炎も為りをひそめた。体を思いの外冷やしているのに気づいた。
春の午後、眠たそうにしているように見え、シャッターを押した。何とも愛らしい姿に、温かさを感じる。