勤務先の高齢者の方と一緒に、近所へ散歩に出た。玄関を出て直ぐ、3人姉弟に会う。小さい子に「いくつ?」と尋ねると、もみじの手をかざして、指を3本立ててくれた。上の子は、幼稚園の年長さん。時計回りに1周しようと思い、その姉弟と分かれて行った。朝の内、雨が降っていたので湿気が多いものの、風ははっきり秋の色である。
幼稚園と小学校を、両脇に見ながら行くと、小学校の裏手に枇杷の樹が見える。枇杷の樹に断りを言い、5枚ほどを採らせてもらう。その角を曲がると、用水路に鮠が、水面を波立たせているのが見えた。上手に学童の悪餓鬼が居る。その中の数人が網を持ったり、水に入ったりと賑やかだ。監視の大人は、未だ尻の青い連中。
こういうのを見かけると、ついからかいたくなる。「魚がいるけど取れたの?」「うん11匹ほど取れた」数人居る中の、利かん気の強そうな子が答えた。「今晩のおかずが出来たね」「ええ~!こんなの食べれんよ」口を尖らせて反論した。「あら?ならどんな魚ならいいの」「鯨!!」え。鯨って魚か・・・?と思いながらも「鯨って、川にいるの?」「いない!」「じゃあ、呼んじゃおうか?」「連れて来れるの?」「どうやって連れてくるの?」
鯨なんて川には呼べない。大きいからだめだよ。入らないよ。と、思いつく限りのことを並べる。小母さんは、しっかり意地悪を言う。そんなんじゃだめだよ。鯨は海に住んでるから、川の水じゃだめなんでしょう。大きいのじゃなくて小さいのを捕まえてくる?海の水は塩水だよ。だからここでは生きられないんだよ。じゃあここの水を塩水にしちゃったら、鯨が住めるね。眼鏡をかけた男の子が、真っ直ぐな目で見て言った。
私は、空想事でもいいから、じゃあこの網に入れちゃおう。とか、僕の手の中に捕まえてみよう。とか言ってほしかったな。中川利枝子の『くじら雲』ではないけれど、発想の乏しさにがっかりした。魚を採るのも、闇雲に網を水の中で振り回すのではなく、川上と川下に分かれて居て、片方で追い、逃げる方には隠れる場所を作っておかないとだめなんだ。蝉も素手で捕らせてほしい。木の温もりや、自然に触れながら、してはいけないこと。知っていなければならないことを、しっかり覚えて育ってほしい。網でも捕れないのは困り者だが、自分達の地域のありのままの姿を知っておくことも大切だよ。
採って帰った枇杷の葉を、みんなに見せてお茶で煎じていただく。初めてのことにしては、結構飲んでおられました。麦茶や番茶は、何度もだと、出し殻になっておいしくありませんが、枇杷茶はそういうことがなくて、煎じ方次第では、何度でも同じように飲めますからね。癖が無く無難な味でしたよ。薬缶1杯(1.8ℓ)が、あっという間になくなりました。小学校の枇杷の樹は、10m近い大木です。こんな大木をもったいない。宝のもちぐされ。12月が楽しみです。枇杷茶の用途を知らないからでしょうね。花芽茶がたっくさんできちゃうよ。
夏の庭です。青紫蘇が、緑の絨毯になっています。そろそろ秋の庭にして、春の準備をしておきましょうか。
幼稚園と小学校を、両脇に見ながら行くと、小学校の裏手に枇杷の樹が見える。枇杷の樹に断りを言い、5枚ほどを採らせてもらう。その角を曲がると、用水路に鮠が、水面を波立たせているのが見えた。上手に学童の悪餓鬼が居る。その中の数人が網を持ったり、水に入ったりと賑やかだ。監視の大人は、未だ尻の青い連中。
こういうのを見かけると、ついからかいたくなる。「魚がいるけど取れたの?」「うん11匹ほど取れた」数人居る中の、利かん気の強そうな子が答えた。「今晩のおかずが出来たね」「ええ~!こんなの食べれんよ」口を尖らせて反論した。「あら?ならどんな魚ならいいの」「鯨!!」え。鯨って魚か・・・?と思いながらも「鯨って、川にいるの?」「いない!」「じゃあ、呼んじゃおうか?」「連れて来れるの?」「どうやって連れてくるの?」
鯨なんて川には呼べない。大きいからだめだよ。入らないよ。と、思いつく限りのことを並べる。小母さんは、しっかり意地悪を言う。そんなんじゃだめだよ。鯨は海に住んでるから、川の水じゃだめなんでしょう。大きいのじゃなくて小さいのを捕まえてくる?海の水は塩水だよ。だからここでは生きられないんだよ。じゃあここの水を塩水にしちゃったら、鯨が住めるね。眼鏡をかけた男の子が、真っ直ぐな目で見て言った。
私は、空想事でもいいから、じゃあこの網に入れちゃおう。とか、僕の手の中に捕まえてみよう。とか言ってほしかったな。中川利枝子の『くじら雲』ではないけれど、発想の乏しさにがっかりした。魚を採るのも、闇雲に網を水の中で振り回すのではなく、川上と川下に分かれて居て、片方で追い、逃げる方には隠れる場所を作っておかないとだめなんだ。蝉も素手で捕らせてほしい。木の温もりや、自然に触れながら、してはいけないこと。知っていなければならないことを、しっかり覚えて育ってほしい。網でも捕れないのは困り者だが、自分達の地域のありのままの姿を知っておくことも大切だよ。
採って帰った枇杷の葉を、みんなに見せてお茶で煎じていただく。初めてのことにしては、結構飲んでおられました。麦茶や番茶は、何度もだと、出し殻になっておいしくありませんが、枇杷茶はそういうことがなくて、煎じ方次第では、何度でも同じように飲めますからね。癖が無く無難な味でしたよ。薬缶1杯(1.8ℓ)が、あっという間になくなりました。小学校の枇杷の樹は、10m近い大木です。こんな大木をもったいない。宝のもちぐされ。12月が楽しみです。枇杷茶の用途を知らないからでしょうね。花芽茶がたっくさんできちゃうよ。
夏の庭です。青紫蘇が、緑の絨毯になっています。そろそろ秋の庭にして、春の準備をしておきましょうか。