つれづれ写真ノート

   カメラと写真 そして世の中の色々なこと---

単焦点レンズの惑い 1

2013年04月20日 | カメラ

軽量一眼レフのキヤノンEOS 6Dに合う明るい単焦点レンズを探しているところです。

キットレンズのEF24–105mm F4L IS USMは、6Dには少し重めで、スナップにはしんどいですね。

35mmあたりの単焦点はどうかな… と探していて、とりあえず候補に上がったのが下の4本。

 ・キヤノンEF35mm F2 IS USM
 ・キヤノンEF35mm F1.4 L USM
 ・キヤノンEF40mm F2.8 STM
 ・シグマ35mm F1.4 DG HSM

 まず、EF35mm F2 IS USM ですが、自分なりの感触と財布のぐあいから見て、このあたりが一番手ごろかなと思っています。

Canon EFレンズ EF35mm F2IS USM 単焦点レンズ EF3520ISキヤノンEF35mm F2 IS USM(写真はフリー画像)
 

 2012年12月に発売された新しいレンズで、手ぶれ補正つき。価格.comで最安61,820円。普通の量販店で買うと、もう少し高くなりますが、キヤノンのキャッシュバックキャンペーン中なので、5000円のキャッシュバックがあります。

値段もさりながら、性能的にも良さそうです。

雑誌「カメラマン」5月号の特集「どっちのLENS SHOW」で取り上げられていました(写真、フリー画像)。

カメラマン 2013年 05月号 [雑誌]

APS-Cサイズ機の標準レンズにはどれがいいか、という視点なのでカメラはEOS 7Dを使い、比較対象の中に、シグマのAPS-C専用 35mm F1.4 DC HSM が入っています。

ということで取り上げられたのは次の4本。

 
・キヤノンEF35mm F2 IS USM
・キヤノンEF35mm F1.4 L USM
・シグマ30mm F1.4 DC HSM
・シグマ35mm F1.4 DG HSM

 

何となく、シグマ30mm F1.4 DC HSMを宣伝するような感じもする企画で、全体に評価が高いのですが、これに劣らず好評なのがEF35mm F2 IS USMだったのです。

同誌のテスト結果を抜粋してみます。

 

case1. 強逆光ポートレート

 遠く高い場所にいる女性の顔を見上げた構図で、太陽が写り込む強逆光。

 厳しい条件ですね。ポツンと写っている女性の顔のアップを比較して、ちょっとびっくりしました。なんとシグマ35mm F1.4 DG HSMがピンボケ!

 『シグマ35mmのみどうしてもピントが来なかった。シグマ30mmとキヤノン35mmとキヤノン35mm F1.4もやや前ピンとなり、キヤノン35mm F2 のみがジャスト』

とのこと。これまでの色々なレビューでシグマ35mmの評価が非常に高かっただけに、これは意外でした。

 

また、パープルフリンジ(紫色の偽色)が少ないのはシグマ30mm。逆に目立つのがキヤノン35mm F1.4。

 

順位をつけると、

シグマ30mm=キヤノン35mm F2 > キヤノン35mm F1.4 > シグマ35mm

でしたが、どのレンズもゴーストや光芒の発生がなく、4本とも高い性能。

 

case2.順光ポートレート

まず気になるAF。ジャスピンなのはキヤノンの2本。シグマはほんのわずかに前後している印象。AFというのは純正かサードパーティかでかなり影響するのでしょうか…

そして、目元のシャープネスさが一番問題ですが、最もシャープで『エッジがパキパキ』なのはキヤノン35mm F2。ついでシグマ30mm=キヤノン35mm F1.4。最後にシグマ35mm。

といっても差はわずか。『このクラスはどれもスゴイ』そうです。

 

一方、ボケ味は焦点距離なりの感じ。明るいレンズほどよくボケていますが、同じF1.4でもキャノンの方がボケています。

 

case3.遠景描写チェック

煙突のある工場風景。

どのレンズも極めてシャープです。しかし、細部を拡大するとシャープネスさが中央と四隅で順位が入れ替わっています。

 ・中央ピント位置では

 シグマ35mm > シグマ30mm > キヤノン35mm F2 > キヤノン35mm F1.4

 ・右下隅では

 キヤノン35mm F2 > キヤノン35mm F1.4 > シグマ30mm > シグマ35mm

となり、順位付けは難しいところです。

 

case4.周辺光量チェック

一応順位はついていますが、実写例を見てもあまり差がありません。実用上、問題ないと思われます。

 

case5.逆光・全身ポートレート

日なたと日影で輝度差がある状況。

パープルフリンジ、色収差の少なさで順位をつけると、

キヤノン35mm F2 > シグマ35mm > キヤノン35mm F1.4 > シグマ30mm

 

シャープネスで見ると、

シグマ30mm > キヤノン35mm F2 > キヤノン35mm F1.4 > シグマ35mm

という結果でした。

 

結局、5つのケースによる総合評価は、シグマ30mmとキヤノン35mm F2 が互角でトップ。

 

シグマ30mmはAPS-C専用なので、フルサイズのEOS 6Dにはキヤノン35mm F2が良いということになりますね。

とにかく、「開放からキレキレ」という評価が高かったシグマ35mm F1.4 DG HSMの評価がそうでもなかったので、自分の中での優先順位がガラガラとかわってしまいました。

買うつもりでいたんですが…

 

でも、同じ「カメラマン」5月号の別のページでは、

「ニコンD7100のポテンシャルを活かす!」として、シグマ35mm F1.4 DG HSMを使ったポートレートが載っていて、

『画質は超絶ハイクオリティ。画面の隅々までまったく破たんがないだけでなく、キッチリと解像しているのは見事。』

と紹介されています。

高画素ゆえに「レンズを選ぶ」といわれるD7100に適した、高性能レンズというわけです。

 

さきのテストとニュアンスが違うのは、撮影状況が異なるのに加えて、EOS 7DとD7100の画素数の差が影響しているのかもしれません。

 

さて、キヤノンEF35mm F2 IS USMか、シグマ35mm F1.4 DG HSMか。

 

迷いますね。

「カメラマン」の特集を見てからは、多少キヤノンEF35mm F2 IS USMに傾いていますが…