「コンチキチン」の祇園囃子が流れる中、まだ明るいうちから宵山を楽しんできました。
午後6 時から四条通などが歩行者天国になりますが、その直前の歩道の混雑がすごいです。
17日の山鉾巡行で必ず先頭を行く長刀(なぎなた)鉾。四条通にそびえていました。
鉾の先端にある長刀は、八坂神社や御所に刃先が向かないよう、南向きに取り付けられています。
人形ではない本物の稚児が乗る唯一の鉾。山鉾巡行の最初に、稚児が注連縄を切る場面は有名です。
そばにある会所の2階から鉾をながめたところ。
鉾を覆う豪華な懸装品(けそうひん)。
会所の下で、粽(ちまき)、手ぬぐい、あぶら取り紙などの授与品をどれか買うと会所2階に上がれ、男性は渡り廊下を通って鉾の中まで拝観できます(女性は不可)。
オジサンなので、鉾の中に入らせてもらいました。
美しい天幕。お祭り気分が盛り上がります。
祇園囃子を奏でる囃子方。
楽器は鉦(かね)、笛、太鼓。一般には少年のころ鉦から始め、大人になって笛や太鼓に移るそうです。
会所2階には祭に使われる色々なものが展示されています。
掛けられている大長刀は延宝3年(1675)の作。しかし、重くて鉾の揺れが激しいため、幕末から複製品に替えたとのこと。
さらに古くからあった、病気平癒など不思議な伝説のある大長刀(三条小鍛冶宗近の作)は、町内に秘蔵されており見ることができません。
懸装品のうち、右下の「胴懸(どうかけ)」(梅枝図)は14世紀ごろに制作された、世界でも2点しかない貴重な絨毯(じゅうたん)で、アメリカのメトロポリタン美術館でも展示されました(展示は復元品)。
祭の衣装。
鉾の後ろを飾る「見送り」。
飾り金具も凝っていて、「虫尽くし」だそうです。
なにしろ1100年以上の歴史がある祇園祭。長刀鉾だけでも見ものがたくさんありました。
こうした“お宝”をじっくり見られるのが宵山の楽しみです。
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撮影カメラ・レンズ
キヤノンEOS 6D
EF24–105mm F4L IS USM