つれづれ写真ノート

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ソニーPlanar T* 50mm F1.4 の魅力

2013年07月30日 | カメラ

当初の5月発売予定が延期されていた、ソニー単焦点標準レンズ、Planar T* 50mm F1.4 ZA SSM (写真はフリー画像)が、ようやく7月26日に発売されました。

ソニー Planar T* 50mm F1.4 ZA SSM SAL50F14Z

35mmフルサイズ対応の高級レンズで、メーカー直販価格は148,800円(税込)。価格.comの最安値では129,799円(税込、7/30現在)となっています。

カールツァイスレンズだけに、けっこうな値段で、注目度も高いです。やはり性能は良いのでしょうか。

ネットで2つのレビューを見ました。

・デジカメWatchの「交換レンズ実写ギャラリー」

・ITmedia デジカメプラスの「交換レンズ百景:魅惑の高級レンズで楽しむスナップ&ポートレート」

2つのレビューで共通しているのは、絞り開放からのピントが合った部分のシャープネスの高い描写、背景などのソフトなボケに対する高い評価でした。

 

実写例を見た個人的な感想では、シャープはシャープでも、カリカリの描写ではなくどこか潤いのある感じがしました。ポートレートなど、瞳がうるんでいるようでとても美しい。

ボケの方は、等倍にアップすると色々気になるところがあります。開放では、点光源ボケに色のついた縁取りがうっすら出ます。植物の枝などにはやや「二線ボケ」の傾向も。強い光線の周囲にはパープルフリンジ。ひどくはないですが色収差も残っています。

しかし、等倍でなく適度な大きさで見ると、とてもすっきりした良い描写。収差といってもできるだけ抑えられており、さらに中央と周辺の画質がほとんど変わらない、プラナーたるゆえんの「平坦さ」が素晴らしいです。

並みのレンズでは「中心部はすごくシャープですよ。でも周辺部は堪忍して…」と言いわけしているようなところがありますが、このプラナーはいっさい妥協なし。周辺でもボケたり流れたりせず、中心部の画質をほぼ保っています。

F5.6以上に絞った風景を見ると良くわかります。本当に安心できる描写です。

 

レンガ壁などを写すと、軽い樽型の歪曲収差が分かります。これは、特に気になる人と、それほど気にならない人と、好みが分かれるかもしれません。

 

このレンズの誕生裏話については、ソニーの「特別座談会」のページが参考になります。

それまでのプラナーのレンズ構成「ガウスタイプ」(対称形のダブルガウス)でないところに設計上の工夫があるようですね。

 

良いレンズだと思いますよ。高いのが難ですが… 

αユーザーがうらやましい。