はぶて虫のささやき

日々の出来事について、雑感を書いてます。
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(旧:はぶて日記)

KY

2007-12-28 | 日記
すでにあちこちで論議を呼んでいる、東京外環自動車道でマイクロバスから小学生が転落し、後続のトラックに轢かれて死亡した事件。

ドアの開閉をノックすることを忘れていた運転手の過失は明らかだが、少なくとも小学生を轢いてしまったトラックの運転手には、何の落ち度もない。
はっきり言って、「かわいそうだ」の一言だろう。

あのような状況の中で、マイクロバスから子供が転落することを予見することなど不可能だ。
もし、それではいけない、ということになれば、車の運転そのものが不可能になってしまう。

一方で、この亡くなった父親のコメント。

「走行中は、ドアが開かないように、メーカーにも工夫をしてほしい」ということ。

安全という面からすれば、いろいろと考えさせられる。


安全の考え方にもいろいろあって、その中に「フェール・セーフ」と「フール・プルーフ」というものがある。

フェール・セーフとは、失敗した時に、安全側に働くような仕組みを作ること。
今回の場合で言えば、例えドアに寄りかかったとしても、はずみでドアが開かないような構造にすることだろう。

一方、フール・プルーフとは、いわゆる「バカよけ」であり、例え走行中に故意にドアを開けようとしても、開かないような構造にすること。
ドアに近づけないようにする、という対策もある。

似たようなものだが、根本的な考え方が違う。
前者は、「人はミスをし、機械は故障する」という前提に立ったものであり、まさかの場合を想定してのものだ。
後者は、その「まさかの場合」を起こさないようにすることだ。

しかし、これらは、いずれも機械の側から考えたものであり、安全にはもっと基本的なことがある。

それは、「危険な場所には近づかない」ということだ。
つまり、KY(危険予知)である。

今回の事故では、そのあたりの視点が欠けていると思われる。

つまり、なぜ、この小学生がドアの付近に立ったのか、ということだ。

私は、バスに限らず、電車に乗っていても、ドアに寄りかかることなどしない。
例えギューギュー詰めの状態であったとしても、ドアに全体重をかけることはゼッタイにしない。
ドアの構造上、急に開くことはないのだろうが、何となく「怖い」からだ。

そういう感覚は、経験も必要だけど、何よりも必要なのは教育だと思うのだが。

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