今回は「ブラッドショット(CS)」です。
「ワイルド・スピード」シリーズのヴィン・ディーゼル主演で、アメコミ「バリアント・コミックス」の人気キャラクター「ブラッドショット」を実写映画化したアクション。
主演:ヴィン・ディーゼル
共演:サム・ヒューアン、エイザ・ゴンザレス、ガイ・ピアース、ラモーン・モリス、トビー・ケベルなど
<ストーリー>
アメリカ海兵隊員のレイ・ギャリソンは、何者かの襲撃を受けて妻ジーナとともに拉致され、襲撃の首謀者マーティン・アレックスの手によって妻を殺されてしまう。自身も撃たれて生死の境をさまよったレイだったが、とある組織のナノテクノロジーによって蘇生に成功。記憶を失ったものの、体中の血液が生物工学ロボット「ナナイト」に置き換わり、圧倒的なパワーと回復能力を持った超人へと生まれ変わる。やがて、あることがきっかけで妻を殺された記憶を取り戻したレイは、愛する妻を殺したマーティンを見つけ出し、復讐を果たすが・・・
2020年の作品である。
あらすじを見ると、「主人公レイは何者かの襲撃を受けて妻ジーナとともに拉致され、襲撃の首謀者マーティン・アレックスの手によって妻を殺されてしまう。自身も撃たれて生死の境をさまよったレイだったが、とある組織のナノテクノロジーによって蘇生に成功・・・」とあるが、その後彼が復讐する相手が次々と変わる。
要は、主人公がイカれた科学者・ハーティングの企みによって、その都度記憶操作により憎しみを抱く相手が置き換えられている、ということなのだが、物語が進む中で、最初の「妻が殺され・・・」という部分も、実は記憶操作のよるものであることがわかる。
つまり、冒頭で主人公が人質を救出するシーンというのも、本当の記憶ではないことになる。
そうなると、主人公がいつ死んで、その後どういう過程で超人へと生まれ変わったのか、というのが気になるのだけど、残念ながら劇中でそれが明かされることはない。
最初から最後まで「記憶操作によるウソの記憶」という流れなので、見ているとわけがわからなくなる。
しかも、ターゲットとなった相手への復讐にあたって、警備の状況や当の本人の強さ等を考えたら、わざわざ超人でなければならない理由がないように思える。
これがジェイソン・ステイサムや昔のシュワルツェネッガーであれば、間違いなく生身の身体で単身乗り込んで、そして敵陣営を叩きのめしていたはずだ。
しかも、今回主役を演じたヴィン・ディーゼルは、それくらいの肉体を持っている。
アクション映画の好きな私としては、ヴィン・ディーゼルは、モゴモゴしゃべるのであまり好きではないのだが、それにしても使い方がちょっと違うんじゃないか、という気がした。
だから、わざわざ超人にする必要もなければ、記憶を書き換えて復讐心を煽る、という凝ったことをしなくても、単にターゲットに対して「殺せ」という指令を出せばいいのではないか、という気がするわけだ。
実際、劇中で主人公は何度も敵からの銃撃を受けて身体が損傷し、後で修復するというサイクルを繰り返している。
それはなぜかと言うと、相手からの銃撃に対して何の対策も打たずに、ただ猪突猛進的に突っ込んでいくだけだから、モロに弾を受けたり、ナイフで刺されたりするわけだ。
これがジェイソン・ステイサムであれば、相手の攻撃をかわしつつ、ターゲットに向かって行き、ミッションを遂行するはずなので、記憶操作なんて関係ない。
そう考えると、わざわざ死人を生き返らせる必要もないわけだ。
序盤にはなかった違和感も、終盤にいくに従って「結局、ハーティングはいったい何がしたかったの?」という風にどんどん大きくなり、さらには同じような境遇だと思われる女性KTが、なぜ主人公の味方になったのか、という経緯もよくわからない。
KTとともに、あと二人同様の処置を受けたサイボーグ(?)が登場するのだけど、彼らはハーティングに服従していて、毎度主人公の回収に駆り出されるだけで、暗殺には一切手を貸さない。
いったいどんな改造をしたのか、何のために改造したのかさっぱりわからない。
ホントは、主人公同様ハーティングが指定したターゲットの暗殺もしていたのだろうけど、そのあたりがまったく描かれていないので、ただ主人公だけがターゲットに突進し、傷ついて帰ってきて、修復されてまた出ていく、という繰り返しである。
ついでに言うと、ハーティングの研究室にいる他の科学者・技術者たちは、とてもワルには見えず、なぜかハーティングの指示に従っているだけ。
どういう連中?
少なくともハーティングがやっていることの内容は知っているはずなのに、積極的に協力しているのか、それとも渋々協力しているのか、どちらともわからない。
何となく「イヤイヤやっているのかな?」的な描写もあるのだけど、だったらどうしてKYに協力しないの?とも思うし、まったく自分の意思を持たないアホな連中にしか見えなかった。
いずれにしても、終盤になればなるほど「???」という展開になっているので、アクションはともかく、ストーリーがよくわからなかったため、評価は「C」にします。
「ワイルド・スピード」シリーズのヴィン・ディーゼル主演で、アメコミ「バリアント・コミックス」の人気キャラクター「ブラッドショット」を実写映画化したアクション。
主演:ヴィン・ディーゼル
共演:サム・ヒューアン、エイザ・ゴンザレス、ガイ・ピアース、ラモーン・モリス、トビー・ケベルなど
<ストーリー>
アメリカ海兵隊員のレイ・ギャリソンは、何者かの襲撃を受けて妻ジーナとともに拉致され、襲撃の首謀者マーティン・アレックスの手によって妻を殺されてしまう。自身も撃たれて生死の境をさまよったレイだったが、とある組織のナノテクノロジーによって蘇生に成功。記憶を失ったものの、体中の血液が生物工学ロボット「ナナイト」に置き換わり、圧倒的なパワーと回復能力を持った超人へと生まれ変わる。やがて、あることがきっかけで妻を殺された記憶を取り戻したレイは、愛する妻を殺したマーティンを見つけ出し、復讐を果たすが・・・
2020年の作品である。
あらすじを見ると、「主人公レイは何者かの襲撃を受けて妻ジーナとともに拉致され、襲撃の首謀者マーティン・アレックスの手によって妻を殺されてしまう。自身も撃たれて生死の境をさまよったレイだったが、とある組織のナノテクノロジーによって蘇生に成功・・・」とあるが、その後彼が復讐する相手が次々と変わる。
要は、主人公がイカれた科学者・ハーティングの企みによって、その都度記憶操作により憎しみを抱く相手が置き換えられている、ということなのだが、物語が進む中で、最初の「妻が殺され・・・」という部分も、実は記憶操作のよるものであることがわかる。
つまり、冒頭で主人公が人質を救出するシーンというのも、本当の記憶ではないことになる。
そうなると、主人公がいつ死んで、その後どういう過程で超人へと生まれ変わったのか、というのが気になるのだけど、残念ながら劇中でそれが明かされることはない。
最初から最後まで「記憶操作によるウソの記憶」という流れなので、見ているとわけがわからなくなる。
しかも、ターゲットとなった相手への復讐にあたって、警備の状況や当の本人の強さ等を考えたら、わざわざ超人でなければならない理由がないように思える。
これがジェイソン・ステイサムや昔のシュワルツェネッガーであれば、間違いなく生身の身体で単身乗り込んで、そして敵陣営を叩きのめしていたはずだ。
しかも、今回主役を演じたヴィン・ディーゼルは、それくらいの肉体を持っている。
アクション映画の好きな私としては、ヴィン・ディーゼルは、モゴモゴしゃべるのであまり好きではないのだが、それにしても使い方がちょっと違うんじゃないか、という気がした。
だから、わざわざ超人にする必要もなければ、記憶を書き換えて復讐心を煽る、という凝ったことをしなくても、単にターゲットに対して「殺せ」という指令を出せばいいのではないか、という気がするわけだ。
実際、劇中で主人公は何度も敵からの銃撃を受けて身体が損傷し、後で修復するというサイクルを繰り返している。
それはなぜかと言うと、相手からの銃撃に対して何の対策も打たずに、ただ猪突猛進的に突っ込んでいくだけだから、モロに弾を受けたり、ナイフで刺されたりするわけだ。
これがジェイソン・ステイサムであれば、相手の攻撃をかわしつつ、ターゲットに向かって行き、ミッションを遂行するはずなので、記憶操作なんて関係ない。
そう考えると、わざわざ死人を生き返らせる必要もないわけだ。
序盤にはなかった違和感も、終盤にいくに従って「結局、ハーティングはいったい何がしたかったの?」という風にどんどん大きくなり、さらには同じような境遇だと思われる女性KTが、なぜ主人公の味方になったのか、という経緯もよくわからない。
KTとともに、あと二人同様の処置を受けたサイボーグ(?)が登場するのだけど、彼らはハーティングに服従していて、毎度主人公の回収に駆り出されるだけで、暗殺には一切手を貸さない。
いったいどんな改造をしたのか、何のために改造したのかさっぱりわからない。
ホントは、主人公同様ハーティングが指定したターゲットの暗殺もしていたのだろうけど、そのあたりがまったく描かれていないので、ただ主人公だけがターゲットに突進し、傷ついて帰ってきて、修復されてまた出ていく、という繰り返しである。
ついでに言うと、ハーティングの研究室にいる他の科学者・技術者たちは、とてもワルには見えず、なぜかハーティングの指示に従っているだけ。
どういう連中?
少なくともハーティングがやっていることの内容は知っているはずなのに、積極的に協力しているのか、それとも渋々協力しているのか、どちらともわからない。
何となく「イヤイヤやっているのかな?」的な描写もあるのだけど、だったらどうしてKYに協力しないの?とも思うし、まったく自分の意思を持たないアホな連中にしか見えなかった。
いずれにしても、終盤になればなるほど「???」という展開になっているので、アクションはともかく、ストーリーがよくわからなかったため、評価は「C」にします。
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