今回は「山猫は眠らない(CS)」です。
南米パナマのジャングルを舞台に、米政府上層部の極秘指令を受けて隠密作戦を展開する2人の狙撃手の姿を描く戦争アクション。撮影の大部分はオーストラリアのクィーンズランド北部のジャングルで行われた。監督はペルー出身で「大統領暗殺指令」のルイス・ロッサ。
主演:トム・ベレンジャー
共演:ビリー・ゼイン、J.T.ウォルシュなど
<ストーリー>
海兵隊所属のトーマス・ベケット上級曹長は、ワシントンの指令を受け、極秘のうちに標的を仕留める凄腕のスナイパーだった。過去幾人もの標的を仕留め、そして多くの仲間も失った。パナマの麻薬組織を後ろ立てに政権を狙うアルバレス将軍の暗殺指令を受け、元オリンピック銀メダリストの若きエリート、リチャード・ミラーが、パナマ米軍駐屯地にいるベケットの元で合流する。密林経験のない新人の起用に難色を示すベケット。二人の新旧スナイパーコンビは、任務遂行を受け、ジャングルへと向かうのだが・・・
「山猫は眠らない」シリーズの第一弾で、1993年の作品である。
原題は「スナイバー」であり、いったいどこから「山猫は眠らない」というタイトルが出てきたのかはよくわからない。
たぶん、劇中でもジャングルの中で夜を過ごす時に、主人公であるベケットが、相棒に対して「睡眠をとっておけ、見張りはオレがやる」と言っていたので、「夜も眠らない」という意味でつけたのかも知れないが、だとしても「山猫」よりは「ジャガー」か「ヒョウ」に例えてあげた方がカッコいいのに。
さて、内容であるが、これが当初想像していたのとはちょっと違った。
最初は主人公が苦労の末に標的を仕留めて終わる、という話かと思っていたのに、最後は銃撃戦みたいになる上に、標的を仕留めたのは、頼りない相棒の方でした。
その相棒であるが、元オリンピック銀メダリストということだけど、エリートすなわちホワイトカラーなので、ジャングルのことをまったく知らないどころか、実戦経験はまったくない(人を撃ったことがない)という設定だ。
こんなヤツを要人暗殺のためのパートナーとして選別し、「ベケットが失敗したらお前がやれ」と言って送り出した上層部も相当にイカれている。
その相棒ミラーであるが、実に情緒不安定である。
最初は「オレが上司だ、だからオレの指示に従え」とかエラそうに言っていたくせに、いざジャングルに入ると、ビビりまくって後ろ向きなことばかり言っていただけでなく、支援してもらえるはずだった現地の人間の要請で彼らにとって邪魔な人間を始末する時、これを撃ち損なってしまう。
しかも、当初の予定と違って暗殺対象者が二人になった時に、ベケットから「〇〇はオレがやるから、△△はお前がやれ」と言われた後、別々に行動するのだけど、隠れ方が下手すぎて、敵側の用心棒に存在がバレてしまう。
それに気が付いたベケットが、自分を囮にしてミラーを助けようとしたため、敵から猛攻撃を食らう。
森の中でベケットと落ち合ったミラーは、「何で撃たなかったんだ」とベケットを責めたてた挙句に、ベケットから「お前のせいだ」と言われて逆上し、あろうことかベケットを殺そうとする。
このあたりの心理状態はまったく理解できない。
ベケットを殺した後、どうやって脱出するつもりだったんだろう。
冷静さを失ってしまった、と言えばそれまでだけど、あまりにもアホすぎる。
しかも、追手が迫ってきたことから、ミラーを逃がすためにベケットは敵に捕まってしまう。
敵から拷問を受けるベケットに対して、ミラーはどうするのかと思ったら、何と単身で乗り込んだ上に、残っていたターゲットの一人をナイフで始末した後、ベケットを拷問しているベケットの元弟子を撃ち殺してしまう。
勇気ありすぎ!だし、射撃も正確だった。
つまり、中盤までのミラーと、終盤でのミラーはまったくの別人だった。
真の狙撃手はベケットの方なのだから、ミラーが捕まっているところをベケットが助ける、という流れの方が自然なような気もするのだが、そうするとミラーは拷問されたらベラベラとしゃべってしまうかも? 仲間はどこにいるとか、指示したのは誰だとか・・・
いずれにしても、終盤の主役はベケットではなくミラーが持っていってしまったような展開だったけど、まあそういうのもありかな、という気はする。
ということで、シリーズの第一作らしく、なかなか楽しめたので、評価は「B」にします。
南米パナマのジャングルを舞台に、米政府上層部の極秘指令を受けて隠密作戦を展開する2人の狙撃手の姿を描く戦争アクション。撮影の大部分はオーストラリアのクィーンズランド北部のジャングルで行われた。監督はペルー出身で「大統領暗殺指令」のルイス・ロッサ。
主演:トム・ベレンジャー
共演:ビリー・ゼイン、J.T.ウォルシュなど
<ストーリー>
海兵隊所属のトーマス・ベケット上級曹長は、ワシントンの指令を受け、極秘のうちに標的を仕留める凄腕のスナイパーだった。過去幾人もの標的を仕留め、そして多くの仲間も失った。パナマの麻薬組織を後ろ立てに政権を狙うアルバレス将軍の暗殺指令を受け、元オリンピック銀メダリストの若きエリート、リチャード・ミラーが、パナマ米軍駐屯地にいるベケットの元で合流する。密林経験のない新人の起用に難色を示すベケット。二人の新旧スナイパーコンビは、任務遂行を受け、ジャングルへと向かうのだが・・・
「山猫は眠らない」シリーズの第一弾で、1993年の作品である。
原題は「スナイバー」であり、いったいどこから「山猫は眠らない」というタイトルが出てきたのかはよくわからない。
たぶん、劇中でもジャングルの中で夜を過ごす時に、主人公であるベケットが、相棒に対して「睡眠をとっておけ、見張りはオレがやる」と言っていたので、「夜も眠らない」という意味でつけたのかも知れないが、だとしても「山猫」よりは「ジャガー」か「ヒョウ」に例えてあげた方がカッコいいのに。
さて、内容であるが、これが当初想像していたのとはちょっと違った。
最初は主人公が苦労の末に標的を仕留めて終わる、という話かと思っていたのに、最後は銃撃戦みたいになる上に、標的を仕留めたのは、頼りない相棒の方でした。
その相棒であるが、元オリンピック銀メダリストということだけど、エリートすなわちホワイトカラーなので、ジャングルのことをまったく知らないどころか、実戦経験はまったくない(人を撃ったことがない)という設定だ。
こんなヤツを要人暗殺のためのパートナーとして選別し、「ベケットが失敗したらお前がやれ」と言って送り出した上層部も相当にイカれている。
その相棒ミラーであるが、実に情緒不安定である。
最初は「オレが上司だ、だからオレの指示に従え」とかエラそうに言っていたくせに、いざジャングルに入ると、ビビりまくって後ろ向きなことばかり言っていただけでなく、支援してもらえるはずだった現地の人間の要請で彼らにとって邪魔な人間を始末する時、これを撃ち損なってしまう。
しかも、当初の予定と違って暗殺対象者が二人になった時に、ベケットから「〇〇はオレがやるから、△△はお前がやれ」と言われた後、別々に行動するのだけど、隠れ方が下手すぎて、敵側の用心棒に存在がバレてしまう。
それに気が付いたベケットが、自分を囮にしてミラーを助けようとしたため、敵から猛攻撃を食らう。
森の中でベケットと落ち合ったミラーは、「何で撃たなかったんだ」とベケットを責めたてた挙句に、ベケットから「お前のせいだ」と言われて逆上し、あろうことかベケットを殺そうとする。
このあたりの心理状態はまったく理解できない。
ベケットを殺した後、どうやって脱出するつもりだったんだろう。
冷静さを失ってしまった、と言えばそれまでだけど、あまりにもアホすぎる。
しかも、追手が迫ってきたことから、ミラーを逃がすためにベケットは敵に捕まってしまう。
敵から拷問を受けるベケットに対して、ミラーはどうするのかと思ったら、何と単身で乗り込んだ上に、残っていたターゲットの一人をナイフで始末した後、ベケットを拷問しているベケットの元弟子を撃ち殺してしまう。
勇気ありすぎ!だし、射撃も正確だった。
つまり、中盤までのミラーと、終盤でのミラーはまったくの別人だった。
真の狙撃手はベケットの方なのだから、ミラーが捕まっているところをベケットが助ける、という流れの方が自然なような気もするのだが、そうするとミラーは拷問されたらベラベラとしゃべってしまうかも? 仲間はどこにいるとか、指示したのは誰だとか・・・
いずれにしても、終盤の主役はベケットではなくミラーが持っていってしまったような展開だったけど、まあそういうのもありかな、という気はする。
ということで、シリーズの第一作らしく、なかなか楽しめたので、評価は「B」にします。
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