はぶて虫のささやき

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(旧:はぶて日記)

映画評1088 ~ 君たちはどう生きるか

2023-07-15 | 映画評
今日は「君たちはどう生きるか」を見ました。

『もののけ姫』『千と千尋の神隠し』などの宮崎駿が、『風立ちぬ』以来約10年ぶりに監督を務めた作品。タイトルは吉野源三郎の同名の著作に由来し、宮崎監督が原作と脚本を手掛ける。

声の出演:山時聡真実、菅田将暉、柴咲コウ、あいみょん、木村佳乃、竹下景子、風吹ジュン、阿川佐和子、大竹しのぶ、滝沢カレン、小林薫、國村隼、火野正平、木村拓哉など

<ストーリー>
???

宮崎駿の10年ぶりの監督作品らしい。

事前の予告がほとんどなく、どんなストーリーなのかまったくわからず、直前まで声優を務めるのが誰なのかもわからず、しかもネットでの評判はあまり良くない。

一部では、「宮崎駿の半生を描いたもの」みたいな噂もあったので、もしかしてこれまでのアニメとまったく違うのではないかと思っていた。

とは言え、ジブリの新作ということなので、とにかく見てみた。

冒頭で、戦中(特に敗戦直前)のシーンが流れ、主人公眞人のお母さんが亡くなったという描写があり、その後眞人が疎開をするので、「もしかして、人生訓とか生き方の提示みたいなものが描かれているのか?」
という気がしたのだけど・・・

まったく違った。

ジブリ作品に詳しいというか、宮崎駿が大好きな人たちにとっては、「何だ、これは」と言う人もいるようだけど、それも何となくわかる。

例えて言えば、「千と千尋の神隠し」と「もののけ姫」がメインにあって、それに少し「思い出のマーニー」があり、時々「ゲド戦記」が顔をのぞかせてくる、みたいな感じ?

つまり、登場人物がそれらの映画に出てくるキャラクターによく似ているわけだ。

ということは、当然のことながらファンタジーである。

ただ、全体の流れがよくわからなかった。

一応は、「眞人のお母さんが亡くなり、お母さんの妹(夏子)が今度は自分のお母さんになる。しかし、疎開先にいた謎の青サギ(ポスターにちらっと描かれているヤツ)が「お母さんは生きているよ」と言って眞人を古ぼけた塔に導こうとする・・・」という展開ではあるのだが、お母さんを探していたはずが、いつの間にか夏子を探すはめになる流れとなり、途中に出てきて眞人を夏子の元に連れていく少女ヒミが実は・・・みたいな展開となるので、最後はわけがわからなくなってしまいそうになる!?

まあ、一応は理解したつもりだけど・・・・たぶん。

なので、誰に感情移入をしていいのかよくわからず、そのまま終わってしまった感じなので、残念ながら「良かった~」とか「感動した・泣いた」的な感情は沸いてこなかった。

でも、よく言えば「駿が戻ってきた」という作品だと思う。

もちろん、ネットでは批判も多い。

「これってハッピーエンドなのか」というのが最初の感想だし、「上の世界」とか「下の世界」とか言っている割には、その両者のつながらがよくわからず、死んでいるのか生きているのかわからない登場人物も多々あって、それぞれの人間関係もよくわからなかった。

中には「最初駿が手掛けていたのだけど、途中で投げ出してしまい、仕方なくプロデューサーの鈴木敏夫が、息子の吾郎に続きを作らせたのではないか」という推理(?)までする人までいた。

その「駿にしては作りが雑」という部分が、私としては「ゲド戦記」的だと思うわけだ。

あと、ネットで一番評判の悪かったのが声優陣。

というか、今作ではプロの声優は一人もいない。(メンバーは上述のとおり)

中には、これまでにアニメでの声担当を経験した人もいるにはいるのだけど、全体的にはやはり素人感が漂っていた。

主人公・眞人は、まあ素人だろうなという気はしていたのだけど、そんなことより眞人の父親の声を聞いて「これって、キムタクじゃね」と思ってしまったので、そちらの方が気になってしまった。

実際そうだったのだけど、キムタクってそんなに下手だとは思わないが、声量がないので、今作での役柄のように「大声を挙げたり、慌てて走り回ったりする」みたいな演技は向いていない。

謎の青サギの声を菅田将暉がやっているとは思わなかったが、あんな作ったような声を出させるのであれば、わざわざ菅田将暉にする必要はなかったように思う。

あと、疎開先で働いているばあやたちが、竹下景子・風吹ジュン・阿川佐和子・大竹しのぶ・滝沢カレンだったけど、皆さん見事なまでのおばあちゃん・・・ん? 滝沢カレン?

まったく気が付かなかったということは、そんなに下手ではなかったということ?

いずれにしても、今作で宮崎駿が何を描きたかったのかよくわからず、何となく最後まで見ていた感じだったけど、久々に「宮崎駿らしい?」作品を楽しめたので、評価はちょっと甘めに「B」にしておきます。

たぶん、評価は両極端になると思う。

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