はぶて虫のささやき

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(旧:はぶて日記)

映画評1039 ~ 355

2022-02-13 | 映画評
今日は「355」を見ました。

『AVA/エヴァ』などのジェシカ・チャステインらが出演したアクション。アメリカやドイツなどの諜報(ちょうほう)組織に所属する女性たちがチームを結成し、第3次世界大戦を引き起こそうとたくらむテロ組織に立ち向かう。監督は『X-MEN:ダーク・フェニックス』などのサイモン・キンバーグ。『それでも恋するバルセロナ』などのペネロペ・クルス、『背徳と貴婦人』などのファン・ビンビンのほか、ダイアン・クルーガー、ルピタ・ニョンゴ、エドガー・ラミレスらが共演する。

主演:ジェシカ・チャステイン
共演:ベネロペ・クルス、ファン・ビンビン、ダイアン・クルーガー、ルピタ・ニョンゴ、エドガー・ラミレス、セバスチャン・スタンなど


<ストーリー>
ある秘密兵器の存在を追う、CIAのメイス(ジェシカ・チャステイン)。彼女は同じように秘密兵器を捜すドイツ連邦情報局のマリー(ダイアン・クルーガー)、MI6のコンピュータースペシャリストであるハディージャ(ルピタ・ニョンゴ)、コロンビアの諜報(ちょうほう)組織に所属する心理学者グラシー(ペネロペ・クルス)、中国政府で働くリン・ミーシェン(ファン・ビンビン)と出会う。スパイチーム「355」を結成した彼女たちは、第3次世界大戦勃発をもくろむ国際テロ組織に戦いを挑む。


各国の諜報部員が力を合わせて悪と戦う、という内容なんだけど、CIAにMI6そしてドイツ連邦情報局にコロンビアの諜報組織などが集結する。

ここまではいい。

だけど、世界を恐怖のどん底に追い落とすというテクノロジー・デバイスを手に入れるために、最終的にもっとも尽力したのがチャイナの政府職員って・・・

チャイナがこんなものを手にした途端に世界制覇を目指すに決まっているだから、チョイ役でさえゼッタイにあり得ない設定なのに、それをオチにしてしまうこの映画は、いくらチャイナの資本が入っているとは言え、さすがにヒドいだろう。

しかし、中盤までは何とかついていける展開だった。

女性エージェントたちが奮闘する姿は、ほぼ全員がオーバーフォーティーであるにもかかわらず、みんな頑張っていたし、何とか形はできていた。

しかし、このチャイナ女が出てきたあたりから、一気に怪しくなってくる。

この女は、実は敵方と組んでいたCIAの幹部からデバイスを奪い取るのだけど、それをエサに使って敵方の黒幕を暴こうとしていた・・・らしい!?

いくら何でやり方が危険すぎるだろう。

あのデバイスは存在自体が危険なものなので、すぐに破壊すべきなのに、なぜかずっと持ち歩いているし、その仕組みを探ろうともしていたエージェントたちも呑気すぎる。

そもそも、あのデバイス自体、どんなシステムにも簡単に侵入できて、しかも自由に操ることができるという「何でもあり」すぎて、仕組みがどうのこうのという以前に、設定が安易すぎる。

さらに、裏切り者なのか諜報員なのかよくわからないセバスチャン・スタン演じるCIAの男は、仲間であるはずのメイスたちを平気で撃ち殺そうとしていたし、一方で悪の組織にも平気で入り込んでいたのだけど、あれだけ大っぴらに表に出ていたら、敵方にもバレバレだろうに、とにかく何者なのかさっぱりわからない。

ドンデン返しの連続もいいのだけど、それぞれが唐突すぎて、見ていて唖然とするだけだ。

とは言え、アクション映画として見れば、思ったよりは面白く見ることができた。

チャイナの存在以外は・・・

とにかく「チャイナが世界を救う」みたいなあり得ない設定の映画は、リアリティがなさすぎて、見ていて「アホか!」と思うだけだ。

ということで、評価はギリギリ「C」にとどめておきたい・・・と思っていたところ、後で思い出したのだけど・・・

実は敵方と通じていたCIAの幹部が殺されて、デバイスが奪われた直後に航空機が何機か操縦不能で次々に墜落するという事故が起こる。

デバイスを奪い返して祝杯をあげていたメイスたちが驚くのだけど、このデバイスを奪ったのが実はチャイナの諜報員だ。

この時点で、デバイスはまだオークションにもかけられていないし、当然のことながら敵方には渡っていない。

つまり、デバイスを持っているのはチャイナの諜報員である。

ということは、この航空機事故を起こしたのはチャイナだ、ということになるのだけど、どういうこと?

これって、物語として完全に破綻してないか?

ドンデン返しのつもりで、「チャイナは実は味方でした」という展開にしようとしたのかも知れないが、だとしても、あの事故描写はまったく不要だと思うのだけど。

この映画の製作陣は、いったいどういうつもりでこんな展開にしたの?

実は映画終了時には、そこに気が付かなかったので、単純に「まあまあでした」と思っていたのだけど、いくら何でもこれはヒドいと思う。

ということで、評価は当然「D」にします。

そのあたりを、もう少し検証してみる必要あるかも?

もしかして、ホントは「実は一番悪いヤツはチャイナなんです」って、暗に言いたかったの?

でも、配給しているチャイナ側も、このシナリオで納得してるんだろ?

わけがわからん!


おまけで・・・

序盤で、ジェシカ・チャステイン演じるCIAエージェントがダイアン・クルーガー演じるBNDエージェントを地下鉄の線路上を追いかけるシーンがあるが、ダイアン・クルーガーはどうやって高速で走っている電車の室内に入れたのか、よくわかりませんでした。

あれはあり得んだろう。

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