今回は「ゴジラ×コング 新たなる帝国」です。
2014年の「GODZILLA ゴジラ」から始まったハリウッド版「ゴジラ」シリーズと「キングコング:髑髏島の巨神」の世界観をクロスオーバーさせた「モンスターバース」シリーズの通算5作目。
監督は、前作「ゴジラvsコング」でもメガホンをとったアダム・ウィンガード。出演は、こちらも「ゴジラvsコング」から続投となるレベッカ・ホール、ブライアン・タイリー・ヘンリー、ケイリー・ホトルのほか、「美女と野獣」のダン・スティーブンス、「シャン・チー テン・リングスの伝説」のファラ・チェンらが顔をそろえる。
主演:レベッカ・ホール
共演:ブライアン・タイリー・ヘンリー、ダン・スティーブンス、ケイリー・ホトル、アレックス・ファーンズ、レイチェル・ハウス、ファラ・チェンなど
<ストーリー>
怪獣と人類が共生する世界。未確認生物特務機関「モナーク」が異常なシグナルを察知したことを発端に、ゴジラが君臨する地上世界とコングが生きる地底世界の2つのテリトリーが交錯し、ゴジラとコングが激突する。しかし、その先には人類にとってさらなる未知の脅威が待ち受けており、怪獣たちの歴史と起源、さらには人類の存在そのものの謎に迫る新たな冒険が繰り広げられる。
いやあ、これはスゴかった。
凄まじいほどのヒドさでした。
この作品で何を描きたかったのか、さっぱりわからなかったし、展開も変だし、それぞれの怪獣たちの描写もムチャクチャだった。
実は予告編の段階で、何となくいや~な予感はしていた。
前作「ゴジラ対コング」同様、またまた第三者(?)が出てきて、それに立ち向かうのだろう、と思っていて、確かにその部分は合っていたのだけど、思った以上にしょうもなかった。
まず、前段で「地上を支配するゴジラ、地下を支配するコング」と紹介されていたけど、何だ世界はゴジラに支配されてたんだ、知らなかった。
冒頭でも、いちおう主人公である怪獣達の調査を行う研究機関「モナーク」に所属するアイリーンが「ゴジラは人類を守っている」と言っていた。
実際、イタリアのベニスに現れた謎の怪獣をゴジラが叩きのめしていたのだけど、街中でのバトルなので、当然のことながら街は破壊し尽くされていた。
その後ゴジラは海へ戻るのかと思っていたら、何とローマのコロッセウムの中で眠りについていた。
どうやらここをねぐらにしているようなんだけど、ベニスからローマまで移動する時に、間違いなく通り道にある建物はすべてぶっ壊されているはずだ。
こんなヤツの、いったいどこが守護神なの?
その後地下世界から謎の波長の電波信号が発信されていることを探知し、アイリーンたちがその探索のために地下に潜るのだが、それが地下空洞から怪獣たちに発信されている救援信号であることがわかる。
ここの部分も、まだ探索したことがない地底に行くのに、アイリーンたちは何の装備もせず、言葉通り普段着のままで地下に潜っていくという、およそあり得ない描写になっていた。
他の多くの「地底探検映画」に謝れ!
だけど、怪獣たちに対する救援信号って、いったい何?
もちろん、ゴジラはそれを認識できたのか、ゴジラは発信元へ向かおうとする。
しかし、こいつは途中で原発を襲ってたぞ。さすが、人類の味方!
一方、地下世界では、実はコングは世界を支配なんかしていなくて、何のことはない独りぼっちだったのだが、ある日同族である怪獣(グレイト・エイプス)を見つけたものの、そこはスカーキングと呼ばれるドンによる暴力支配が行われていた。
それを正そうとしたコングは、スカーキングと戦って大きな痛手を負ってしまう。
実はスカーキングに逢う前に、コングは子供のグレイト・エイプスに出会うのだが、この子がこの後大活躍するので、これから見る人は覚えておくように。
だけど、不思議に思ったのは、救援信号が発信されていたのは、コングがスカーキングに出会う前なので、じゃあいったい誰がこの信号を発信したんだろう、ということだ。
そうこうするうちに、その救援信号の発信元が判明するのだが、そこはコングがいた髑髏島の先住民であるイーウィス族の生き残りであるジアという少女と同じ民族たちが住む洞窟だった。
うん、それはいいけど、だから誰が何に対して危機感を抱いて、誰に救援をお願いしたの?
もちろん、それに対する説明はない。
たぶん、スカーキングがいずれ地下世界を支配しそうだから、ということなんだろうけど、残念ながらそういう流れにはなっていない。
ところで、このジアという少女、言葉が話せないのだけど、手話はできる。
さらに、コングとも後で出てくるモスラともテレパシーで会話ができるという、まさにザ・ピーナッツとジェシカ・ラングを合わせたような存在(わからない人はググってください)なわけだ。
さて、その後ゴジラは北極海からジブラルタル海峡に現れるのだが、一方のコングもエジプトに現れる。
そこで、双方が絶叫(遠吠え?)し合った結果、ゴジラもエジプトに向かう。
いや、だから救援信号の発信元に向かえよ。
そして、エジプトに現れたゴジラに対して、コングが地下世界での窮状を訴える(?)のだが、そこは簡単にはいかない。
ゴジラが、なぜかコングに襲い掛かるのである。
ここはこんな感じだ。
コング「ゴシラよ、今地下世界では・・・」
ゴジラ「うるせえ、オレは前からお前のことが嫌いだったんだ」
コング「いや、だからここから地下へ一緒におりて・・・」
ゴジラ「ごちゃごちゃ言ってんじゃねえよ、叩き潰してやる」ボコ、ボコ、ガオ~
当然のことながら、ゴジラの方がコングよりも圧倒的に強いので、ボコボコにされそうになったところに、あのモスラが登場する。
モスラ「あんたたち、そんなところで戦っている場合ではないのよ」
ゴジラ「邪魔すんじゃねえ。オレはこいつをボコボコにする」
モスラ「いいかげんにしなさい」キラキラキ~ン
ということで、モスラがゴジラを説得する・・・のではなく、二人を地下世界に突き落とす!?
そして、地下ではゴジラ・コング対スカーキング・シーモ(スカーキングの奴隷?)の壮絶なバトルが行われるのである。
と言いたいところだけど、ゴジラ・コングの方がかなり押されている。
そして、やられそうになったところにモスラがちょこっと手助けする、という感じだ。
ちなみに、このモスラ。ガというよりはアブみたいな姿で、どう見たって日本のモスラの方がかっこいい!
その後、戦いの場を地上に移すのだけど、出てきたのはなぜかアルゼンチンのブエノスアイレス。
海岸で海水浴を楽しんでいた人たちの前に突如4体の怪獣が現れるのだけど、当然のことながら、かなりの人々が犠牲になったはずだ。
そんなことはお構いなく4体は戦うのだけど、最後は先ほどの子供のグレイト・エイプスがスカーキングの持っていた武器を破壊することによって、奴隷状態だったシーモがスカーキングの言うことをきかなくなったので、ここで勝負は決する。
何とのことはない、ゴジラもコングも大して活躍していないのである。
その後どうなったか・・・実は、あまり覚えていない。
あまりにもムチャクチャな展開だったので、粗ばかり探していたからかも?
ということで、冒頭から危機感のまったくない描写(そう言えば、地底探検に行く際、同行していたクルーの一人が食肉植物?に食われてしまうのだけど、それで何かが変わるわけでもなく、その後そのクルーの話も二度と出てこない!)である上に、何がなんだかわからない展開のオンパレードで、よくこんな映画が作れたなあ、と逆に感心してしまうくらいハチャメチャでした。
もしかして、まだ書き残したことがあるかも知れないので、年末にもう一度取り上げるためにも、評価は「D」といたします。
さて、今作は「モンスターバース」シリーズの第5弾ということだけど、前4作について調べてみた。
( )内は、当時の評価
・「GODZILLA ゴジラ」(D)
・「キングコング:髑髏島の巨神」(C)
・「ゴジラ キング・オブ・モンスターズ」(Dに近いC)
・「ゴジラ対コング」(D)
何と、滅多につけない「D」評価が半分である。
そして、今作も「D」ということで、このシリーズは歴史に残る駄作シリーズになりそうだ。
残念ながら、続編を見る時に、たいていの場合前作をまったく覚えていないので、同じような展開であるにもかかわらず、先も読めずにぼ~っと見てしまう私が、ちょっと情けないです。
2014年の「GODZILLA ゴジラ」から始まったハリウッド版「ゴジラ」シリーズと「キングコング:髑髏島の巨神」の世界観をクロスオーバーさせた「モンスターバース」シリーズの通算5作目。
監督は、前作「ゴジラvsコング」でもメガホンをとったアダム・ウィンガード。出演は、こちらも「ゴジラvsコング」から続投となるレベッカ・ホール、ブライアン・タイリー・ヘンリー、ケイリー・ホトルのほか、「美女と野獣」のダン・スティーブンス、「シャン・チー テン・リングスの伝説」のファラ・チェンらが顔をそろえる。
主演:レベッカ・ホール
共演:ブライアン・タイリー・ヘンリー、ダン・スティーブンス、ケイリー・ホトル、アレックス・ファーンズ、レイチェル・ハウス、ファラ・チェンなど
<ストーリー>
怪獣と人類が共生する世界。未確認生物特務機関「モナーク」が異常なシグナルを察知したことを発端に、ゴジラが君臨する地上世界とコングが生きる地底世界の2つのテリトリーが交錯し、ゴジラとコングが激突する。しかし、その先には人類にとってさらなる未知の脅威が待ち受けており、怪獣たちの歴史と起源、さらには人類の存在そのものの謎に迫る新たな冒険が繰り広げられる。
いやあ、これはスゴかった。
凄まじいほどのヒドさでした。
この作品で何を描きたかったのか、さっぱりわからなかったし、展開も変だし、それぞれの怪獣たちの描写もムチャクチャだった。
実は予告編の段階で、何となくいや~な予感はしていた。
前作「ゴジラ対コング」同様、またまた第三者(?)が出てきて、それに立ち向かうのだろう、と思っていて、確かにその部分は合っていたのだけど、思った以上にしょうもなかった。
まず、前段で「地上を支配するゴジラ、地下を支配するコング」と紹介されていたけど、何だ世界はゴジラに支配されてたんだ、知らなかった。
冒頭でも、いちおう主人公である怪獣達の調査を行う研究機関「モナーク」に所属するアイリーンが「ゴジラは人類を守っている」と言っていた。
実際、イタリアのベニスに現れた謎の怪獣をゴジラが叩きのめしていたのだけど、街中でのバトルなので、当然のことながら街は破壊し尽くされていた。
その後ゴジラは海へ戻るのかと思っていたら、何とローマのコロッセウムの中で眠りについていた。
どうやらここをねぐらにしているようなんだけど、ベニスからローマまで移動する時に、間違いなく通り道にある建物はすべてぶっ壊されているはずだ。
こんなヤツの、いったいどこが守護神なの?
その後地下世界から謎の波長の電波信号が発信されていることを探知し、アイリーンたちがその探索のために地下に潜るのだが、それが地下空洞から怪獣たちに発信されている救援信号であることがわかる。
ここの部分も、まだ探索したことがない地底に行くのに、アイリーンたちは何の装備もせず、言葉通り普段着のままで地下に潜っていくという、およそあり得ない描写になっていた。
他の多くの「地底探検映画」に謝れ!
だけど、怪獣たちに対する救援信号って、いったい何?
もちろん、ゴジラはそれを認識できたのか、ゴジラは発信元へ向かおうとする。
しかし、こいつは途中で原発を襲ってたぞ。さすが、人類の味方!
一方、地下世界では、実はコングは世界を支配なんかしていなくて、何のことはない独りぼっちだったのだが、ある日同族である怪獣(グレイト・エイプス)を見つけたものの、そこはスカーキングと呼ばれるドンによる暴力支配が行われていた。
それを正そうとしたコングは、スカーキングと戦って大きな痛手を負ってしまう。
実はスカーキングに逢う前に、コングは子供のグレイト・エイプスに出会うのだが、この子がこの後大活躍するので、これから見る人は覚えておくように。
だけど、不思議に思ったのは、救援信号が発信されていたのは、コングがスカーキングに出会う前なので、じゃあいったい誰がこの信号を発信したんだろう、ということだ。
そうこうするうちに、その救援信号の発信元が判明するのだが、そこはコングがいた髑髏島の先住民であるイーウィス族の生き残りであるジアという少女と同じ民族たちが住む洞窟だった。
うん、それはいいけど、だから誰が何に対して危機感を抱いて、誰に救援をお願いしたの?
もちろん、それに対する説明はない。
たぶん、スカーキングがいずれ地下世界を支配しそうだから、ということなんだろうけど、残念ながらそういう流れにはなっていない。
ところで、このジアという少女、言葉が話せないのだけど、手話はできる。
さらに、コングとも後で出てくるモスラともテレパシーで会話ができるという、まさにザ・ピーナッツとジェシカ・ラングを合わせたような存在(わからない人はググってください)なわけだ。
さて、その後ゴジラは北極海からジブラルタル海峡に現れるのだが、一方のコングもエジプトに現れる。
そこで、双方が絶叫(遠吠え?)し合った結果、ゴジラもエジプトに向かう。
いや、だから救援信号の発信元に向かえよ。
そして、エジプトに現れたゴジラに対して、コングが地下世界での窮状を訴える(?)のだが、そこは簡単にはいかない。
ゴジラが、なぜかコングに襲い掛かるのである。
ここはこんな感じだ。
コング「ゴシラよ、今地下世界では・・・」
ゴジラ「うるせえ、オレは前からお前のことが嫌いだったんだ」
コング「いや、だからここから地下へ一緒におりて・・・」
ゴジラ「ごちゃごちゃ言ってんじゃねえよ、叩き潰してやる」ボコ、ボコ、ガオ~
当然のことながら、ゴジラの方がコングよりも圧倒的に強いので、ボコボコにされそうになったところに、あのモスラが登場する。
モスラ「あんたたち、そんなところで戦っている場合ではないのよ」
ゴジラ「邪魔すんじゃねえ。オレはこいつをボコボコにする」
モスラ「いいかげんにしなさい」キラキラキ~ン
ということで、モスラがゴジラを説得する・・・のではなく、二人を地下世界に突き落とす!?
そして、地下ではゴジラ・コング対スカーキング・シーモ(スカーキングの奴隷?)の壮絶なバトルが行われるのである。
と言いたいところだけど、ゴジラ・コングの方がかなり押されている。
そして、やられそうになったところにモスラがちょこっと手助けする、という感じだ。
ちなみに、このモスラ。ガというよりはアブみたいな姿で、どう見たって日本のモスラの方がかっこいい!
その後、戦いの場を地上に移すのだけど、出てきたのはなぜかアルゼンチンのブエノスアイレス。
海岸で海水浴を楽しんでいた人たちの前に突如4体の怪獣が現れるのだけど、当然のことながら、かなりの人々が犠牲になったはずだ。
そんなことはお構いなく4体は戦うのだけど、最後は先ほどの子供のグレイト・エイプスがスカーキングの持っていた武器を破壊することによって、奴隷状態だったシーモがスカーキングの言うことをきかなくなったので、ここで勝負は決する。
何とのことはない、ゴジラもコングも大して活躍していないのである。
その後どうなったか・・・実は、あまり覚えていない。
あまりにもムチャクチャな展開だったので、粗ばかり探していたからかも?
ということで、冒頭から危機感のまったくない描写(そう言えば、地底探検に行く際、同行していたクルーの一人が食肉植物?に食われてしまうのだけど、それで何かが変わるわけでもなく、その後そのクルーの話も二度と出てこない!)である上に、何がなんだかわからない展開のオンパレードで、よくこんな映画が作れたなあ、と逆に感心してしまうくらいハチャメチャでした。
もしかして、まだ書き残したことがあるかも知れないので、年末にもう一度取り上げるためにも、評価は「D」といたします。
さて、今作は「モンスターバース」シリーズの第5弾ということだけど、前4作について調べてみた。
( )内は、当時の評価
・「GODZILLA ゴジラ」(D)
・「キングコング:髑髏島の巨神」(C)
・「ゴジラ キング・オブ・モンスターズ」(Dに近いC)
・「ゴジラ対コング」(D)
何と、滅多につけない「D」評価が半分である。
そして、今作も「D」ということで、このシリーズは歴史に残る駄作シリーズになりそうだ。
残念ながら、続編を見る時に、たいていの場合前作をまったく覚えていないので、同じような展開であるにもかかわらず、先も読めずにぼ~っと見てしまう私が、ちょっと情けないです。
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