今回は「花のあと(CS)」です。
「たそがれ清兵衛」「武士の一分」で知られる藤沢周平による短編時代小説を、「青い鳥」の中西健二監督が映画化。主演に北川景子、共演に甲本雅裕、バレエダンサーの宮尾俊太郎、歌舞伎役者の市川亀治郎、柄本明、國村隼ほか。
主演:北川景子、
共演:甲本雅裕、宮尾俊太郎、相築あきこ、谷川清美、佐藤めぐみ、市川亀治郎、藤村志保、伊藤歩、柄本明、國村隼など
<ストーリー>
自由恋愛が許されない江戸時代、東北の小藩で育った以登は、腕の立つ下級剣士・孫四郎に恋をしてしまう。しかし、以登には家が定めた許嫁がおり、孫四郎への想いを断ち切ろうとするが・・・
2010年の作品であり、時代劇ヒロインものとして「あずみ」「ICHI」に続いてCSで放映されたものである。
主人公以登を演じた北川景子は、とても綺麗な女優さんだが、表情を見ただけで「この人、演技下手だなあ」と思ってしまうような表情をしていた。
バトルに突入した時の表情は、まだマシだったけど、桜などの景色見つめる時の表情は、何だかぼ~っとしていて、焦点が合っているのかな?という感じだった。
対する孫四郎を演じた宮尾俊太郎も、本職はバレエダンサーということらしいが、表情は柔らかいものの、とても腕の立つ剣士には見えなかった。
この両名が主軸となって物語は進むので、当然のことながら脇を固めている・・・はずが、國村隼も柄本明も、どちらかというとチョイ役である。
悪役が市川亀治郎(現:猿之助)だが、これも最後のバトルを除けば、あまり活躍しない。
しかも、主人公の許嫁である片桐ってが誰かと思っていたら、甲本雅裕(甲本ヒロトの弟)だったので、一瞬「あちゃ~!」と思ったのだけど、意外なことに実は彼が一番活躍する。
元々昼行燈的な存在だったのだけど、以登を陰で支える重要な役どころをうまく演じていたと思う。
彼がいなかったら、この映画そのものが陳腐なものになっていた、と言っても過言ではないと思う。
内容であるが、たった一度手合わせしただけで、相手の男性に惚れてしまうという設定も何だかなあ、と思えるものの、許嫁があんな感じなので、まあしょうがないかも知れない!?
ただ、市川亀治郎演じる村上勘解由が、自身の不倫(相手は孫四郎の許嫁)が問題になることを避けるために、孫四郎にワナを仕掛けたということで、そのワナというのが、藩の代表として江戸の老中に手紙を渡す際の作法についてウソを教えた、ということだけど、こんなことをしたら藩全体に影響が及ぶはずで、下手をしたらお家断絶の可能性だってあるのだから、かなりムチャクチャなやり方だ。
実際、最近やらなくなってきたけど「忠臣蔵」なども、浅野内匠頭が吉良上野介に作法についてウソを教わり、そのせいで恥をかいたため、激怒して殿中で刀を振り上げた、ということになっているけど、接待役が大失態をしてしまったら、その指南役にも責任が及ぶはずだから、そんなことはあり得ない、というのが今の定説なのではなかろうか(諸説あり)
いちおう「その後すぐに対応したので、何とかお家断絶だけは免れた」という流れにはしているけど、ちょっと無理筋のような気がする。
そこまでのリスクを冒すよりは、孫四郎を闇夜に襲った方が、まだ良かったのでは、と思う。
まあ、藤沢周平が活躍していた時代は、まだ「忠臣蔵」も大人気だったので、そういう流れでも違和感はなかったのかも知れないけど・・・
ただ、その事実を知った以登が、勘解由に対して決闘を申し込む(?)という流れも、ちょっと強引な感じがする。
勘解由側がまともに対応するとも思えないし、握りつぶされる可能性だってあるわけで、のこのこと出かけた勘解由がアホだった、というしかない。
そんな強引な流れなので、ちょっと「どうかなあ?」と思っていたのだけど、それを救ったのが片桐を演じた甲本雅裕の飄々とした演技だったと思う。
ということで、時代劇ヒロインものとしては、「ICHI」>「花のあと」>「あずみ」という感じかな?
評価は「C」にしておきます。
「たそがれ清兵衛」「武士の一分」で知られる藤沢周平による短編時代小説を、「青い鳥」の中西健二監督が映画化。主演に北川景子、共演に甲本雅裕、バレエダンサーの宮尾俊太郎、歌舞伎役者の市川亀治郎、柄本明、國村隼ほか。
主演:北川景子、
共演:甲本雅裕、宮尾俊太郎、相築あきこ、谷川清美、佐藤めぐみ、市川亀治郎、藤村志保、伊藤歩、柄本明、國村隼など
<ストーリー>
自由恋愛が許されない江戸時代、東北の小藩で育った以登は、腕の立つ下級剣士・孫四郎に恋をしてしまう。しかし、以登には家が定めた許嫁がおり、孫四郎への想いを断ち切ろうとするが・・・
2010年の作品であり、時代劇ヒロインものとして「あずみ」「ICHI」に続いてCSで放映されたものである。
主人公以登を演じた北川景子は、とても綺麗な女優さんだが、表情を見ただけで「この人、演技下手だなあ」と思ってしまうような表情をしていた。
バトルに突入した時の表情は、まだマシだったけど、桜などの景色見つめる時の表情は、何だかぼ~っとしていて、焦点が合っているのかな?という感じだった。
対する孫四郎を演じた宮尾俊太郎も、本職はバレエダンサーということらしいが、表情は柔らかいものの、とても腕の立つ剣士には見えなかった。
この両名が主軸となって物語は進むので、当然のことながら脇を固めている・・・はずが、國村隼も柄本明も、どちらかというとチョイ役である。
悪役が市川亀治郎(現:猿之助)だが、これも最後のバトルを除けば、あまり活躍しない。
しかも、主人公の許嫁である片桐ってが誰かと思っていたら、甲本雅裕(甲本ヒロトの弟)だったので、一瞬「あちゃ~!」と思ったのだけど、意外なことに実は彼が一番活躍する。
元々昼行燈的な存在だったのだけど、以登を陰で支える重要な役どころをうまく演じていたと思う。
彼がいなかったら、この映画そのものが陳腐なものになっていた、と言っても過言ではないと思う。
内容であるが、たった一度手合わせしただけで、相手の男性に惚れてしまうという設定も何だかなあ、と思えるものの、許嫁があんな感じなので、まあしょうがないかも知れない!?
ただ、市川亀治郎演じる村上勘解由が、自身の不倫(相手は孫四郎の許嫁)が問題になることを避けるために、孫四郎にワナを仕掛けたということで、そのワナというのが、藩の代表として江戸の老中に手紙を渡す際の作法についてウソを教えた、ということだけど、こんなことをしたら藩全体に影響が及ぶはずで、下手をしたらお家断絶の可能性だってあるのだから、かなりムチャクチャなやり方だ。
実際、最近やらなくなってきたけど「忠臣蔵」なども、浅野内匠頭が吉良上野介に作法についてウソを教わり、そのせいで恥をかいたため、激怒して殿中で刀を振り上げた、ということになっているけど、接待役が大失態をしてしまったら、その指南役にも責任が及ぶはずだから、そんなことはあり得ない、というのが今の定説なのではなかろうか(諸説あり)
いちおう「その後すぐに対応したので、何とかお家断絶だけは免れた」という流れにはしているけど、ちょっと無理筋のような気がする。
そこまでのリスクを冒すよりは、孫四郎を闇夜に襲った方が、まだ良かったのでは、と思う。
まあ、藤沢周平が活躍していた時代は、まだ「忠臣蔵」も大人気だったので、そういう流れでも違和感はなかったのかも知れないけど・・・
ただ、その事実を知った以登が、勘解由に対して決闘を申し込む(?)という流れも、ちょっと強引な感じがする。
勘解由側がまともに対応するとも思えないし、握りつぶされる可能性だってあるわけで、のこのこと出かけた勘解由がアホだった、というしかない。
そんな強引な流れなので、ちょっと「どうかなあ?」と思っていたのだけど、それを救ったのが片桐を演じた甲本雅裕の飄々とした演技だったと思う。
ということで、時代劇ヒロインものとしては、「ICHI」>「花のあと」>「あずみ」という感じかな?
評価は「C」にしておきます。
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