はぶて虫のささやき

日々の出来事について、雑感を書いてます。
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(旧:はぶて日記)

おかわり君、がんばれ!!

2012-02-02 | 日記
西武ライオンズのおかわり君こと中村選手が、今年は本塁打55本を狙うと宣言したそうだ。

昨シーズンは48本塁打と、他の選手が30本にも届かない中、ダントツの本塁打王。
当然のことながら、今年は50本超えに期待がかかる。

しかし、彼には「見えない壁」があるのだとか。

ある野球評論家が「プロ野球には、王貞治の記録を超えさせないという暗黙の了解がある」と言っていた。

過去にも、近鉄時代のローズが55本打った時、それ以上打たせないために、パリーグの投手たちは、皆打たせないようにしたし、阪神のバースの場合、54本打った後、王の記録に並ばせることさえ許さなかった、ということだ。

だけど、こんなバカな「決まりごと」がホントにあるのだろうか。

もしあるとすれば、それは王自身が作ったから、ということになる。

以前にも何度か書いたことがあるが、バースが54本打った年の巨人の監督は王だったし、ローズが55本打った年のダイエーの監督も王だった。
そして、いずれの時も、バース・ローズに対しては、ほとんど勝負さえしなかった。

特に卑怯だったのは、ダイエー時代のローズに対する対応。

バッテリーに対して、「任せる」と言って勝負を放棄させた。
当時の捕手は城島だったのだが、監督から「任せる」と言われて「よし、勝負だ」といったい誰が言えようか。
しかも、当時のバッテリーコーチであった若菜は、試合後「意識的に歩かせた」と言っている。

しかし、マスコミは「王監督自身は『勝負しろ』と言ったのに、他のコーチ・選手たちが自主的に敬遠することを選んだ」かのように伝えている。
はたして、ホントにそうだろうか。

ローズに対する投球は、明らかなボール球ばかりで、歩かせようとしているのは明らかだった。
もし、王監督自身がホントに「勝負してほしい」と思っていたのなら、この時点で、なぜ出ていって「勝負しろ」と言わなかったのだろうか。
そして、その方が「選手として」あるいは「人間として」はるかにカッコいい。

しかし、王はそれをしなかった。
つまり、結果的に「歩かせろ」と指示したのと同じことだ。

関係者たちは、「記録がかかっている時に、それを超えさせないようにすることはよくあること」などと訳知り顔で言う。

だけど、それは同一シーズン中に、首位打者や本塁打王などがかかっている場合のこと。
たとえ1厘差、1本差とは言え、時がたってしまえば、その時の記録など誰も覚えていなくて、残るのはタイトルを取って選手の記録だけ。
だから、その時にどんな批判を浴びようとも、勝負を避けるのは、ある意味仕方がない。

しかし、すでに何十年も前の記録だ。
いったい、いつまでこの記録にこだわるのだろう。
この記録にこだわることに、いったい何の意味があるのだろう。

王の選手としての実績に対して文句を言う者など誰もいない。
間違いなくプロ野球において、過去最高の打者である。
今更、この記録が抜かれたからと言って、いったいどんな不具合があるというのか。

だから、選手としての王に対しては敬意を表するものの、監督として王は、むしろ軽蔑する。

選手やコーチは、非難されるのが怖いから、誰も勝負をしたがらない。
だから、この「バカな前例」を断ち切ることができるのは、王さん自身しかいない。


今年、ダルビッシュが大リーグを決めた時のコメントで「真っ向勝負できなくなったから」という意味のことを言っていた。

つまり、ダルビッシュの投球に恐れを成して、皆当てるバッティングに徹していて、投げていて面白くない、という意味だ。
だから、今まで「大リーグには行かない」と言っていた彼が、大リーグ行きを決めたのは「大リーグへ行きたくなったから」ではなく、「日本のプロ野球が面白くなくなったから」である。

このことを、日本のプロ野球関係者はどう思って聞いていたのだろう。
もし、何も感じないのであれば、日本のプロ野球の将来は暗い。

ちなみに、ダルビッシュが唯一真っ向勝負することができた、という相手が、この中村選手らしい。
だから、彼にはゼヒ王の55本を抜いてほしい。

もし、彼が残り数試合を残して55本を達成した時、残り試合で、他チームの投手がいったいどのような対応をするのかとても楽しみだ。

そういう意味で、今年の中村選手には注目してみたい。


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