「今春の大卒就職率 91%で過去最低!」
朝日新聞をはじめとして、各新聞がこう煽っている。
http://www.asahi.com/national/update/0524/TKY201105240080.html
http://www.chunichi.co.jp/s/article/2011052490111651.html
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110524-00000513-san-bus_all
ここのところ、「大学生の就職率が下がっている。企業は採用を絞っているので、卒業生が就職できない」という主旨の記事が多いような気がする。
だけど、まず思うことは、「大学生自体が増えてるんだから、求人数がそれほど変わらないのであれば、就職率は下がって当たり前だろう」ということ。
具体的な数字を見て言っているのではなく、あくまでも漠然とした感想だ。
なので、調べてみた。
<大学生の推移>
1970年 1.406521人
1980年 1.835312
1990年 2.133.362
2000年 2.740.923
2006年 2.859.212
つまり、大学生数は1980年に約183万人だったのが、2006年には285万人と一気に増えている。
2010年度の大学生数も約285万人ということなので、30年間で100万人以上も増えていることになる。
一方の就職率に関する数字だけど、いろいろありそうなので、ここでは求人倍率を調べてみた。
http://benyamin-jp.net/2010/01/post_250.html
多少の推移があるとは言え、そう大きくは変動していない。
少なくとも激減しているわけではない。
つまり、分母が劇的に変動(増加)しているのに対して、分子があまり変わらないのだから、当然のことながら、その割合自体は下がる。
この数字を元に、「就職率が下がった」原因を探すとすれば、それは「大学生の数が増えたから」ということしか言えないだろう。
それでなくても、「平成」だの「国際」だのが名前に付いている大学の、何と多いことか。
もはや「誰でも大学に入れる」時代になった、といっても過言ではないのに、一方の企業としては、これまで通りの採用をしているとすれば、就職率が下がるのは当たり前。
しかも、企業が欲しいのは、「これまで通りの人材」である。
そして、これまで通り(に近い)人数を採用しているわけだ。
企業に欲しくもない人材を採用する理由などない。
それに相応しい人材がいなければ、わざわざ新卒を採用しなくても、中途採用でまかなえるのであれば、そちらを選ぶ。
にもかかわらず、まるで企業の責任であるかのような書き方には違和感がある。
それでなくても、最近の大学生の中には「算数ができない」とか「まともな会話ができない」など、トンデモない学生がたくさんいると言うのに。
だから、「学生の質の低下」が指摘されてもおかしくはないはずなのに、まったく見当はずれの記事を書く。
こうまで偏向した報道をしてもいいものだろうか。
そこまで言うのなら、マスコミ自身が、就職を希望している大学生をみんな採用してやればいいじゃないか。
記事にある「採用を絞っている企業」の中には、もちろん新聞社は入っていないはずだろうし。
でなければ、こんな上から目線の記事など書けるはずがない。
それとも、もしかして「オレたちはエリートだから別」とでも言うつもり?
朝日新聞をはじめとして、各新聞がこう煽っている。
http://www.asahi.com/national/update/0524/TKY201105240080.html
http://www.chunichi.co.jp/s/article/2011052490111651.html
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110524-00000513-san-bus_all
ここのところ、「大学生の就職率が下がっている。企業は採用を絞っているので、卒業生が就職できない」という主旨の記事が多いような気がする。
だけど、まず思うことは、「大学生自体が増えてるんだから、求人数がそれほど変わらないのであれば、就職率は下がって当たり前だろう」ということ。
具体的な数字を見て言っているのではなく、あくまでも漠然とした感想だ。
なので、調べてみた。
<大学生の推移>
1970年 1.406521人
1980年 1.835312
1990年 2.133.362
2000年 2.740.923
2006年 2.859.212
つまり、大学生数は1980年に約183万人だったのが、2006年には285万人と一気に増えている。
2010年度の大学生数も約285万人ということなので、30年間で100万人以上も増えていることになる。
一方の就職率に関する数字だけど、いろいろありそうなので、ここでは求人倍率を調べてみた。
http://benyamin-jp.net/2010/01/post_250.html
多少の推移があるとは言え、そう大きくは変動していない。
少なくとも激減しているわけではない。
つまり、分母が劇的に変動(増加)しているのに対して、分子があまり変わらないのだから、当然のことながら、その割合自体は下がる。
この数字を元に、「就職率が下がった」原因を探すとすれば、それは「大学生の数が増えたから」ということしか言えないだろう。
それでなくても、「平成」だの「国際」だのが名前に付いている大学の、何と多いことか。
もはや「誰でも大学に入れる」時代になった、といっても過言ではないのに、一方の企業としては、これまで通りの採用をしているとすれば、就職率が下がるのは当たり前。
しかも、企業が欲しいのは、「これまで通りの人材」である。
そして、これまで通り(に近い)人数を採用しているわけだ。
企業に欲しくもない人材を採用する理由などない。
それに相応しい人材がいなければ、わざわざ新卒を採用しなくても、中途採用でまかなえるのであれば、そちらを選ぶ。
にもかかわらず、まるで企業の責任であるかのような書き方には違和感がある。
それでなくても、最近の大学生の中には「算数ができない」とか「まともな会話ができない」など、トンデモない学生がたくさんいると言うのに。
だから、「学生の質の低下」が指摘されてもおかしくはないはずなのに、まったく見当はずれの記事を書く。
こうまで偏向した報道をしてもいいものだろうか。
そこまで言うのなら、マスコミ自身が、就職を希望している大学生をみんな採用してやればいいじゃないか。
記事にある「採用を絞っている企業」の中には、もちろん新聞社は入っていないはずだろうし。
でなければ、こんな上から目線の記事など書けるはずがない。
それとも、もしかして「オレたちはエリートだから別」とでも言うつもり?
単純な疑問です。
不況で就職率が良くないのはあるでしょうが、大学生ほど「悪くなった」というイメージはないですけどねえ。
http://sankei.jp.msn.com/economy/news/110215/biz11021517340024-n1.htm
同じデータソースでも、使い方視題で偏った一面をアピールすることができるって話ですね。
長い眼でみたら若い子ほど早く働かせないと国が弱体化するのにねぇ。
>そこまで言うのなら、マスコミ自身が、就職を希望している大学生をみんな採用してやればいいじゃないか。
↑これが秀逸です