「そうだ!選挙行こう」。賛否両論ある大型インター・ネット掲示板 2ちゃんねるにて、少し前に流行った言葉である。今度の第23回参議院選挙に際しても、或いは使われているかも知れないが、俺の「今日の言葉」が正にこれで、予め送られて来ていた選挙通知のビラを持って、至近の投票所へ赴いた次第。午前の報道では、期日前投票を除く当日の投票率は伸び悩んでいる様だがそれでも近所の小学校に設けられた投票所には、拙居所の集合住宅の住人や、近隣に居住の各位が赴かれていた。経済政策、少子化の阻止に向けた保育所の改善とか、消費増税を伴う社会保障の見直し、領土問題を含めた周辺諸国との健全な国際関係の為の、最低限の安保政策など、我国の今後に関わる重要な審判だけに、棄権は絶対に避けるとの強い姿勢が、我々有権者にも求められる所だろう。又、今日は曇り空より薄日が覗く、抜群の洗車日和。雨天、あるいは猛烈な陽射しとなる前に、愛車の車体洗浄ができたのは好都合であった。
所でこの所、未成年者による重大事件の続発は気にかかる。広島県下にての、女子専門学校生殺害遺棄がその最たるものだろう。所謂「ライン」と呼ばれるスマート・ホンの交流ソフトで結びついていると言われる未成年者達。普段仲良く見える、同級生同士でも、ほんの少しでも悪口や批判を表されると、耐えられずすぐに切れてしまう所がある様だ。更に、数万円とも十万円とも言われる金品の貸借トラブルもあった様で、精神的忍耐力に欠けると言われる未成年者の暴走暴挙が、簡単に人命を奪うケースもある事を、我々は改めて思い知るべきなのだろう。最初に警察に出頭したのは一人だったが、これだけの殺人沙汰が単独でできるはずはなく、関与者(内一名が成人)が芋づる式に挙がったのは「案の定」と言う所だった。
未成年者の事件と言えば、当地愛知も大口は叩けない。少し前の、当地名古屋の中学生自殺事件は、背後に悪質な「いじめ」の実態があった様だし、昨日の未明などは、名古屋市中心部にて、あろう事か女子大生二人組(内一名が未成年)が、飲酒酩酊して休憩中の男性の金品窃盗(額面十万円以上)のかどで、警戒中の警察官に現行犯逮捕されている。前者は、以前より日本人にありがちな、「良くないと分っていながら、周囲の空気に流されてイケイケになってしまい、凶行にも及んでしまう様」が感じられるし、後者は、(被害者に少しの油断あったとは言え)「気がつかれなければ良いや。やったれ」的な安直な身勝手さが露骨に感じられるのだ。最早「手癖の悪さ」では済まされないレベル。これだけ続くと、道徳規範や教育など、色んな所で「何かがおかしい」と思わざるを得ないではないか。又、深夜や未明の就寝時間帯に、これだけ多くの未成年者が平然と出歩いている事実は、最早社会問題レベルの異常事態なのだが、その事を問題視しようともしない父兄や教育者、報道メディアの不良姿勢も、最早「異常」を通り越して「病的」とも言えるのではないか。
この様になったのは、以前より俺が強く感じ、折々申し上げている「戦後の教育の悪さ」のツケによる所が大きいだろう。礼節やけじめなどを重く見た戦前とは違い、自己責任と言う重い事実を抜きにした、軽々しい自由や薄っぺらな友愛とかがもてはやされた挙句、誰も力をつけた子供達を叱ったり正しく教導できなくなり、為に暴走を始めてしまったと言う事ではないだろうか。まだまだ、今回の複数の事件は「始まりに過ぎない」と思った方が良さそうだ。戦後の、1947=昭和22年教育基本法は、昭和後半には、それは戦後の我国の発展に、人格面・精神面で寄与したかも知れないが、余りにも弊害が大きくなり過ぎた為に、2006=平成18に改正を見たのではないか。この事に際しての、安倍内閣総理大臣の、前任時代のご英断をまずは称えたい所。その上で、旧法の「負の遺産」の大きさにも、絶えず目を向けるべきなのだろう。前者の旧法を偏重し続け、日本人の価値観を歪めようとした日本教職員組合執行部の罪業も糾されるべきである。
さてここで、未成年者の立場を定めた法規、少年法の事に少し触れたい。
同法の第一章「総則」にある第一条「この法律の目的」には「この法律は、少年の健全な育成を期し、非行のある少年に対して性格の矯正及び環境の調整に関する保護処分を行うとともに、少年及び少年の福祉を害する成人の刑事事件について特別の措置を講ずることを目的とする。」とある。
この条文を丁寧に読み返すと、青少年の健全育成の為には、勿論適正な教育指導が大切であり、必要な保護や監視干渉をすべき時がある事が分る。それらの事共が果たして適切に行われて来たのか、我々大人達が、改めて強い態度で検証し、これからの対応を真剣に考えて参る必要があろう。最早「忙しいからできない」などとの言い訳はできない所まで来ていると強く思う。又、戦後の我国の進む指針の相当な所が、ある程度の制御と抑制の効く欧州モデルではなく、どこまでも放縦な米国モデルが偏重されて来てしまった事も不幸な所だろう。
第23回参議院選挙の投票締め切りも後僅かとなったが、国会を志す議員の方々には、この深刻な未成年による事件や問題を少しでも解決し、より良い教育文化の方向に持って行こうとする勇気と努力を惜しまない方々が、多く当選して頂きたいと切に願う次第であります。