Blog~続・トイレの雑記帳

鉄道画像メインの「ゆる鉄写真ブログ」のつもりでしたが、
政治社会の事共について記したくなり、現在に至ります。

又も流行の新型感染症問題ー国産治療薬の承認延期は分ったが

2022-07-26 23:21:38 | 社会・経済

銃撃に遭遇、急逝された安倍元総理を斃した容疑者母親が狂信的入信状態にあったとの指摘もあって、この所は 一部を除く与野党と 当該の旧統一教会との「政治と宗教」を巡る距離感が問題視されている様だ。意図的左傾報道勢力などは こうした状況を利用して対政権与党の貶めめいた言動の挙に出ているし、迎え撃つ政権与党も 公明党と仏教系の有力組織・創価学会の距離が近いとされる事もあって、反撃の歯切れも頗る悪い。

野党側も、日本維新の会や立憲民主、国民民主両党の一部関係者もレベルの差こそあれ 旧統一教会との接触があったとされる事が問題ではないにせよ、話題に上る事がある様だ。確かに旧統一教会は 日本人多数が被害に遭った所謂「霊感商法」への関与が大きく疑われ、結果的にせよ反社的行為に走った宗教勢力との接触は 政治的立場や規模に関わらず説明位はされるべきだろう。

それを踏まえた上で 日本国憲法も認める「信教の自由」尊重の必要も事実。関与の履歴ある各政治勢力は、最低でも過去の往来の総括と、選対を含め 今後の不関与が前提の対策姿勢を明らかにする様願いたい。この所が不明朗だと政権与党にとっては、今後の政策運営が難航する可能性もあるかも知れない。

前置きが長くなったが 本題です。前述の政党と問題ある宗教勢力の距離感が報道などで問題視されている間隙を突く様に、中国大陸他由来の新型コロナ・ウィルス感染症が変異型 ba-5ウィルスの台頭を以て再拡大、遂には世界的にも最大レベルの日計 20万人に迫る感染拡大に至っている。

遅れ気味ながらも行政、民間の双方共対策を打っていない訳ではない事は認めるが、もっと「有事」である事を意識した姿勢を前面に出すべきではないだろうか。今夏 二度に亘り薬事承認が見送られた、国産感染症新治療薬の扱いにも そうした姿勢が現れていやしないか。先週のだが、以下 読売新聞ネット記事を引用して、みて参りたい。

「国産初のコロナ飲み薬候補、塩野義『ゾコーバ』の緊急承認は見送り ...  慎重意見が大勢占める」

厚生労働省の薬事分科会と専門家部会の合同会議が 7/20開かれ、塩野義製薬が開発した 新型コロナ・ウィルス感染症の飲み薬「ゾコーバ」について、緊急承認を見送ることを決めた。軽症者に使える国産初の飲み薬が誕生するか注目されていたが「有効性が推定できるとは判断できない」として、最終段階の臨床試験結果を待ち 今秋にも改めて審議する。

緊急承認制度は、新型コロナ(感染症)のワクチンや治療薬の実用化が欧米に遅れた反省から 今年 5月に新設された。中間段階の臨床試験結果で 安全性が確認され、有効性が「推定」できれば、暫定的に承認する。専門家部会と薬事分科会の 2段階で審議するが、この日は合同で開催された。

ゾコーバは、ウィルスの増殖抑制を狙う薬。塩野義が オミクロン株(ウィルス) 流行下で行った臨床試験では、体内のウィルス量の減少効果は確認できたが、疲労感や発熱など 12症状の総合的な改善効果については 統計的に有意な差が得られなかった。

合同会議では「第 7波の拡大に伴い、危機感が高まっている」「ウィルス量を減少させる効果はあり、隔離期間を短縮できる」など、承認に前向きな意見もあった。しかし「今回のデータからは 有効性が推定できない」「併用できない薬が多く、使いにくい」など、科学的な観点から慎重な意見が大勢を占めた。

今回は緊急承認を見送り、継続審議とすることが決まった。塩野義は 最終段階の臨床試験を進めており、この秋にも結果がまとまる見通しだ。厚労省は最終段階の試験結果の提出を待ち、承認の可否を改めて判断する方針だ。承認された場合、政府は 100万回を購入することで 塩野義と基本合意している。(引用ここまで)

強い「有効性の推定」が困難な為の薬事承認延期は分った。が それを踏まえるにしても、初物とはいえ 緊急承認の体をなしていないとみるのは酷だろうか。何やら 国産薬の実用化が欧米より遅れた反省からの同制度の様だが、国民の安心をもたらすレベルに持って行くには それなりの経験値が必要な事を露呈したのではないか。

これまでの感染症報道からも分かる様に 欧米の感染症薬剤の緊急承認や使用許可に関する諸制度は、先年来の新型コロナ感染症の大規模流行を初めから想定した制度設計になっており、経験面も 治療薬やワクチンなどが迅速に開発➡行政承認➡実用化が叶う流れができているやに聞く。比するに 我国の緊急薬事承認制度は、今 発足したばかり。感染症流行に直面した場合の鍛錬もできておらず、少なくとも今はまだ 頼れるレベルではないだろう。

こうなると、安倍元、菅(すが) 前政権も 一定でも為すべき事は為した事は認めるも、薬事承認に関しては 急ごしらえは無理な事がはっきりした様に思う。であれば、ここは「欧米流の緊急薬事承認は 我国ではムリ」な事をはっきり表明してしまった方が良かったのではないか。岸田現政権に余りの期待は禁物かもだが、国民に対し「できない事はできない」とはっきり表明する事も、時には必要ではと心得る者だ。

塩野義製薬は「ゾコーバ」の承認申請を 中国大陸に対しても行っている事が分っている。比較的早期に得られる「特例承認」項目に 外国での承認と流通の実績が必須からの様だが、仮に中国大陸が我国より気に承認する事態となった場合、少なからぬリスクと不安を感じるのだ。杞憂なら良いのだが。

そのリスクと不安とは、中共政府が「ゾコーバ」の製造技術供与を 承認条件として要求してくるケースの事だ。我国の特例承認を得易くなる半面、企業秘密の所を含めた製薬技術の対中供与を迫られる事になる可能性が大きく付き纏い、更に同国特許の問題なども絡むと 一度流出した製薬技術が中国大陸の特許となってしまい、我国のオリジナル技術でありながら「行使の自由」を失い、ひいては我国発の薬剤のはずが、輸入を余儀なくされるとの馬鹿げた事象に堕ちかねない懸念があるという事だ。治療薬「ゾコーバ」の最終的臨床試験結果が揃うのは今秋、それに伴う承認審査は 早くて今年 11月頃とされる。考えたくはないが 今夏広まる第 7波に続き、今冬には第 8波の到来が今から予想されるともいわれる。

見方によっては、厚労省薬事分科会と専門家部会は 今の第 7波への対応を諦め、次の第 8波に対策をぶつけるつもりかとの印象を受けもするが、それにしては余り熱気が感じられない。よもや「平時のまま」の承認審査姿勢とは思いたくないが、軽症者向けの経口薬実用化を果たせれば、医療危機回避にも貢献できる所などを くれぐれも重くみて頂きたいものだ。今回画像は 当地南郊、西尾市内にて捉えた 東海道・山陽新幹線試験列車「ドクター・イエロー」の様子を。以下に 関連記事をリンク致します。( 医事通信 7/23&24付 ) ‟緊急承認制度”の趣旨に則った審議を 塩野義の経口新型コロナ治療薬「ゾコーバ」 | 医薬通信社 (iyakutsushinsha.com)

コメント (2)
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