右手に優美なフラミンゴの群れを見やりながら左手奥に向かって進むと、いよいよ天王寺動物園の目玉である「アフリカサバンナ」ゾーンに到着です。
写真は入口。一応、"Nzabi National Park"と言う、もっともらしい名前が付いています。そう言えば、アフリカは"ン"で始まる名前が珍しくないんですよね。かつての知り合いにも"ンガビ"さんという方がいました。"Nzabi"も実際にアフリカにある地名のようです。
「アフリカサバンナ」と言っても、富士山の麓や群馬にあるサファリパークをイメージすると、ちょっと肩すかしを食うかもしれません。
実際は、幾つかの比較的広い区画の中に、動物達が囲われています。当然ながら草食動物と肉食動物は別の区画で展示されています。さすがに前述の鳥かごのようには行かず、人間は囲いの外から動物達を眺めることになります。
しかし、角度によって草食動物と肉食動物の姿が重なり合い、あたかも同じ場所にいるかのように錯覚が楽しめる配置になっています。巷で流布している紹介写真(右上:参考写真)はそうした錯覚を利用したものが多く、些かトリッキーですね
とは言え、左写真のようにキリンとダチョウが(手前にも別の鳥、少し離れた所にはシマウマも)一緒にいるなんて、他の一般の動物園では滅多に見られない光景だと思うので、ここならではの楽しみでしょう。
さらにこの動物園の展示方法の素晴らしい点は、展示動物を複数の視点から見られるよう工夫がなされているところでしょうか?
例えば、入口からすぐ左手にカバの水槽があり、上から水面を眺める形になっていますが、そこから道なりに下って行くと、水槽を真横から見られるようになっています。
夜行性のカバは夕方頃にならないと陸に上がらないらしく、日中はずっと水の中。しかし、ここでは真横から水槽の中を覗き込めるので、水中に隠れている姿も見ることができます。
呼吸する時に鼻先だけ水面に出していたカバが、その巨体を水中でゆらゆらさせているのが見えた時には、そのユーモラスな佇まいに思わず吹き出してしまいました。
水族館ではさほど珍しくないですが、動物園でこういう展示が随所に見られたのは、私が記憶する限りでは今回が初めてです(後日追記:実際は上野動物園や旭山動物園等でも見られます。しかし、他国ではあまり見られない展示方法だそうで、外国人観光客からも好評のようです)。
サイやトラ(←アジアの動物ですが)の区割りも他の動物園に比べてかなり広く、思う存分身体を動かせる環境のように見えました。私が見た時には、サイは(何だか拗ねた様子で?)奥の隅っこでじっとこちらに尻を向けて立ったままでしたが、トラはこちらを見遣りながら岩場を威風堂々とした足取りで歩いていたのが格好良く、それまで狭い檻の中で(ストレスフルな様子で)忙しなく動く姿しか見たことがなかった私には新鮮でした。
それに比べて、豹やピューマと言った他の猫類は、従来の狭い檻の中で展示されており、気の毒な感じがしました。スペースが限られた都市の中の動物園なので、全ての動物を平等に扱うのは難しいことなのかもしれませんが…、動物園の限界を感じた1コマでした。
いつもながら見事な片足立ち
しかし、ここが大阪観光の穴場的スポットであることは間違いないと思います。しかも、私がレポートしたのは、天王寺動物園の一部に過ぎません。当動物園にはシロクマだってコアラだっています、稀少な鳥キィウィもいます。「アイファー」と呼ばれる爬虫類館もユニークで必見です。
とにかく楽しくて時間が経つのがあっという間でした。私達夫婦も、2時間以上は歩き通しだったでしょうか?もちろん、園内にはベンチが至る所に設置されているし、軽食が楽しめる売店もあるので、適宜休憩を取ることができます。屋根付きの休憩所もありました。
イマドキたった500円で、年齢性別問わず、家族連れ、カップル、もちろんひとりでも、こんなに楽しめる所はそうそうないと思います。かなりオススメですよ
ところで、私は動物園や水族館に行くと、ついついぬいぐるみに目が行ってしまうのですが、動物園の土産用のぬいぐるみは種類こそ豊富なものの、品質に難ありなものが多い印象。
子供の土産用とは言え、「安かろう、悪かろう」の典型のような雑な作りなのが、ぬいぐるみ好きには残念でなりません。仮にも動物(命)を象(かたど)っているのだから、もう少し可愛げのある造作、丁寧な造作ができないものか?
現状では、気持ちの高まりから買い求めたぬいぐるみも、時間が経って改めて見ると、その不細工さに愛着が一気に覚めて、うち捨ててしまうのが関の山では?
できれば作り手には、動物園の楽しかった思い出と共に、長く愛されるぬいぐるみ作りを目指して欲しいものです(商品に対して何の思い入れもない、某国の生産工場の現場が目に浮かぶけれど…)。
その点、子供向けではないかもしれませんが、動物のミニチュアモデルはなかなか精巧な作りで、好感が持てました。実際、よく売れているようです。
◆天王寺動物園公式HP
写真は入口。一応、"Nzabi National Park"と言う、もっともらしい名前が付いています。そう言えば、アフリカは"ン"で始まる名前が珍しくないんですよね。かつての知り合いにも"ンガビ"さんという方がいました。"Nzabi"も実際にアフリカにある地名のようです。
「アフリカサバンナ」と言っても、富士山の麓や群馬にあるサファリパークをイメージすると、ちょっと肩すかしを食うかもしれません。
実際は、幾つかの比較的広い区画の中に、動物達が囲われています。当然ながら草食動物と肉食動物は別の区画で展示されています。さすがに前述の鳥かごのようには行かず、人間は囲いの外から動物達を眺めることになります。
しかし、角度によって草食動物と肉食動物の姿が重なり合い、あたかも同じ場所にいるかのように錯覚が楽しめる配置になっています。巷で流布している紹介写真(右上:参考写真)はそうした錯覚を利用したものが多く、些かトリッキーですね
とは言え、左写真のようにキリンとダチョウが(手前にも別の鳥、少し離れた所にはシマウマも)一緒にいるなんて、他の一般の動物園では滅多に見られない光景だと思うので、ここならではの楽しみでしょう。
さらにこの動物園の展示方法の素晴らしい点は、展示動物を複数の視点から見られるよう工夫がなされているところでしょうか?
例えば、入口からすぐ左手にカバの水槽があり、上から水面を眺める形になっていますが、そこから道なりに下って行くと、水槽を真横から見られるようになっています。
夜行性のカバは夕方頃にならないと陸に上がらないらしく、日中はずっと水の中。しかし、ここでは真横から水槽の中を覗き込めるので、水中に隠れている姿も見ることができます。
呼吸する時に鼻先だけ水面に出していたカバが、その巨体を水中でゆらゆらさせているのが見えた時には、そのユーモラスな佇まいに思わず吹き出してしまいました。
水族館ではさほど珍しくないですが、動物園でこういう展示が随所に見られたのは、私が記憶する限りでは今回が初めてです(後日追記:実際は上野動物園や旭山動物園等でも見られます。しかし、他国ではあまり見られない展示方法だそうで、外国人観光客からも好評のようです)。
サイやトラ(←アジアの動物ですが)の区割りも他の動物園に比べてかなり広く、思う存分身体を動かせる環境のように見えました。私が見た時には、サイは(何だか拗ねた様子で?)奥の隅っこでじっとこちらに尻を向けて立ったままでしたが、トラはこちらを見遣りながら岩場を威風堂々とした足取りで歩いていたのが格好良く、それまで狭い檻の中で(ストレスフルな様子で)忙しなく動く姿しか見たことがなかった私には新鮮でした。
それに比べて、豹やピューマと言った他の猫類は、従来の狭い檻の中で展示されており、気の毒な感じがしました。スペースが限られた都市の中の動物園なので、全ての動物を平等に扱うのは難しいことなのかもしれませんが…、動物園の限界を感じた1コマでした。
いつもながら見事な片足立ち
しかし、ここが大阪観光の穴場的スポットであることは間違いないと思います。しかも、私がレポートしたのは、天王寺動物園の一部に過ぎません。当動物園にはシロクマだってコアラだっています、稀少な鳥キィウィもいます。「アイファー」と呼ばれる爬虫類館もユニークで必見です。
とにかく楽しくて時間が経つのがあっという間でした。私達夫婦も、2時間以上は歩き通しだったでしょうか?もちろん、園内にはベンチが至る所に設置されているし、軽食が楽しめる売店もあるので、適宜休憩を取ることができます。屋根付きの休憩所もありました。
イマドキたった500円で、年齢性別問わず、家族連れ、カップル、もちろんひとりでも、こんなに楽しめる所はそうそうないと思います。かなりオススメですよ
ところで、私は動物園や水族館に行くと、ついついぬいぐるみに目が行ってしまうのですが、動物園の土産用のぬいぐるみは種類こそ豊富なものの、品質に難ありなものが多い印象。
子供の土産用とは言え、「安かろう、悪かろう」の典型のような雑な作りなのが、ぬいぐるみ好きには残念でなりません。仮にも動物(命)を象(かたど)っているのだから、もう少し可愛げのある造作、丁寧な造作ができないものか?
現状では、気持ちの高まりから買い求めたぬいぐるみも、時間が経って改めて見ると、その不細工さに愛着が一気に覚めて、うち捨ててしまうのが関の山では?
できれば作り手には、動物園の楽しかった思い出と共に、長く愛されるぬいぐるみ作りを目指して欲しいものです(商品に対して何の思い入れもない、某国の生産工場の現場が目に浮かぶけれど…)。
その点、子供向けではないかもしれませんが、動物のミニチュアモデルはなかなか精巧な作りで、好感が持てました。実際、よく売れているようです。
◆天王寺動物園公式HP