著者は日本の大学を卒業後、米国の有名大学で博士号を取得し、その母校で教鞭を執った経験をもとに本書を著している。本書では、“今後の人生を生き抜く上で何が大切か”、“どのような心構えで生きれば自らの人生に価値を見出せるのか”が率直に述べられていて、前途ある中高校生には是非読んで貰いたい一冊だと思う。昔から「教養」を身につけたいとは思っていても、具体的に何をどう身につけたら良いのか分からないまま今に至る . . . 本文を読む
私の同世代と言えば、まず思い浮かぶのが歌手の藤井フミヤ氏、ビミョーなところでは元オウム、元アーレフ、現ひかりの輪代表の上祐史浩氏、そして同列に並びたくない人としては、連続幼女誘拐殺人犯の故宮崎勤などがいる。
所謂「バブル世代」であり、学生時代には「ハマトラ・ファッション」が花盛りで、当時女子大生の間で絶大な人気を誇っていた「JJ」誌の表紙を、女子大生モデルとして賀来千香子さんや黒田知永子さん . . . 本文を読む
アートを自分なりに、もっと気軽に、気楽に、楽しもう!
アートを自分なりに、もっと自由に、深く、味わい尽くそう!
今年はたまたま美術館にまつわるドキュメンタリー映画を2本見る機会があった。ひとつは『ナショナル・ギャラリー 英国の至宝』、もうひとつは『ヴァチカン美術館 天国への入口』と言うものだ。
何れも世界的に有名な美術館を取り上げているが、全く違うスタイルで、フォーカスしてい . . . 本文を読む
最近、中野京子さんに嵌っていて、彼女の"名画で読み解く"シリーズ(光文社新書)を立て続けに読んでいる。きっかけは中欧旅行から帰って来て以来、中欧を起点に600年の長きに渡りヨーロッパ全土で権勢を振るったハプスブルグ家について興味を覚え、その関連の著作を読み始めたからだ。その過程で中野さんの著書『名画で読み解く ハプスブルグ家12の物語』を知り、同シリーズの『ブルボン王朝12の物語』と続いて、現在は . . . 本文を読む
昨日の散歩の帰り、いつのもように駅前の大型書店に寄った。その入口にある新刊本のコーナーで見つけたのがこの本だ。
何十冊と言う新刊本がひしめいている中で、意味深なタイトルと白地に小さなイラストのシンプルな装丁が目を引いた。「なんらかの事情」って、不倫小説?ミステリー小説?著者の俯き加減の、ちょっと困ったような表情が目に浮かぶようでもある。
しかし、ひらがなの「なんらか」に柔らかさと言うか、 . . . 本文を読む
ひとくちに「美術史」と言っても、さまざまなアプローチの仕方があると思う。私個人はどちらかと言うと技法的なことよりも(←もちろん、美術史的には重要で、ギャラリートークでも外せない要素)、作品が生まれた社会的背景に興味がある。
ひとつの美術作品の誕生には、作家自身が目指した芸術表現の弛みない追求もさることながら、作家が生きた社会の政治体制、社会構造、経済状況、そして思潮が否応なく反映されているは . . . 本文を読む
最近は「ボロは着てても心は錦」とは言わないようで、「名は体を表す」ならぬ「外見は内面を表す」と言うのが常識になりつつある。そのせいか、才色兼備と言うか、才能豊かな人々に、洗練された美男美女(いかにも品があり利発そうな顔立ち)が増えたような気がする。
このことは本の装丁にも当て嵌まるのか、私が昨年辺りからその言動に注目している、新潮社出版部長の中瀬ゆかり氏が週一で出演の情報番組でも、本の装丁の . . . 本文を読む
「食うために働け。そして、世界をイメージせよ」
私は並行して何冊かの本を読んでいる。(一応、かつて大学で美術史を専攻し、現在ボランティアとしての立場ながら美術に関わる者として)専門性を高める為に芸術関連の本や、教養と人間探求?の為に古今東西の文学、興味関心の赴くままにさまざまなジャンルの本、と言ったところだ。
そして、最近は社会人&職業人デビューを控えた息子に、親として何か少しでもアドバイスが . . . 本文を読む
岡本太郎はその著書『自分の中に毒を持て』(青春文庫)の中で、こう述べている。
「成人式は文明社会では祝うべきものだけど、本来はただ祝って楽しんですむものじゃない。厳粛に、きびしく、「社会」と言うものをつきつける、イニシエーション(通過儀礼)であるべきだ。」
日本では毎年恒例のように、マスメディアで「荒れた成人式」の模様が報道される。成人としての自覚に著しく欠けた幼稚な新成人の醜態を、ここ . . . 本文を読む
岩波ジュニア新書シリーズなどもそうだが、児童生徒向けに書かれている本は結構侮れない。各分野の専門家が専門的な内容を、子どもでも分かるようにと、できるだけ平易な表現を用いて書いているから、その質は確かだし、大人にも分かり易いものになっている。
大人だからって、何でも知っているわけじゃない。寧ろ複雑多様化した現代社会は、個人の手に余るほどの情報で溢れ帰っていて、知らないことがあるのは当然とも言え . . . 本文を読む