石原さとみ主演で現在公開中の『ミッシング』を手がけた鬼才、吉田惠輔監督の過去作品のレビューをアップします。このブログでは初公開。吉田恵輔監督は「人間の逃れられない業(ごう)」を描かせたら当代随一の映画監督です。この人が作った映画なら是非見たい、と思える監督の1人でしょうか。✴︎✴︎✴︎✴︎ . . . 本文を読む
川崎チネチッタは今年2022年で(前身の美須興業等を含め)創業100年を迎え、創業者から数えて4代目の美須アレッサンドロ氏が現在社長を務めています。今回たまたま見つけたのですが、本館地下1階に創業100年史を辿る史料館があり、その足跡を目の当たりにすることが出来ました。創業者の美須鑛(ミス コウ)氏。栃木県の出身だそうで、群馬県出身の崎陽軒創業者と言い、神奈川を代表する企業の創業者が地元神奈川では . . . 本文を読む
英国旅行から帰国後、TOHOシネマズの1カ月フリーパスポート⋆を夫婦揃って取得し、ここ2週間はTOHOシネマズで映画を見まくっています。
⋆TOHOシネマズ1カ月フリーパスポートとは、映画の上映時間1分を1ポイントとし、累積6000ポイントで発行されるパスポートで、発行日から1カ月間、六本木ヒルズを除く全てのTOHOシネマズで公開中の映画を無料で鑑賞できる、TOHOシ . . . 本文を読む
私が小学生の頃、社会科の授業で教わった英国は、"揺り籠から墓場まで"社会保障制度が行き届いた、日本が手本とする社会であった。つい10年前には、米国の映像作家マイケル・ムーアが、先進国で唯一公的医療保険制度を持たない自国とは対照的な素晴らしい国のひとつとして、英国を例に挙げていた。
その英国で今、何が起きているのか?
英国の地方都市に住む、心臓を病んで失職した59歳の男性ダニエ . . . 本文を読む
本作は、幼い頃に「自閉症スペクトラム」と診断された、ある少年の心の成長を描いた物語であるが、同時に一般には知られざる国際数学オリンピックの代表選考過程や実施状況の描写も、サイド・ストーリーとして楽しめるものとなっている。
私の身近にも、たまたま息子の同級生など自閉症児が何人かおり、彼らの幼い頃から20年以上に渡って接して来たこともあり、興味深く本作を見た。本作では、時折挟み込まれる主人公の . . . 本文を読む
「母親の愛」について描いた物語だと思った。
子どもは基本的に「お母さん」が大好きだ。その母親の愛が子どもに、「自分はこの世に存在して良いのだと言う自信(自尊心)」「何があろうと前に進む勇気」を与えてくれるのだと思う。
逆にこのことは、母親の愛に恵まれない子どもの苦しみをも言い当てている。たとえ母親に捨てられようと、子どもは母を愛し続け、求め続けるものなのかもしれない。
今、世の中で . . . 本文を読む
マイ・ベストフレンド~親友と聞いて、真っ先に思い浮かぶのは、郷里にいるKちゃんの姿だ。
彼女とは中学校で1度クラスが一緒になったきりで、高校もそれぞれ違う学校へと進んだのだが、なぜかウマが合う上に家が近所だったこともあってずっと仲が良く、20代で私が上京後遠く離れても、私の人生の節目では常に私の傍にいてくれた人だ。彼女との付き合いはかれこれ40年近いが、彼女以上に長い付き合いの友人達がいる . . . 本文を読む
またまた1カ月フリーパスポートで見たのだけれど、この作品ばかりは夫婦で見れば良かったかな。
余命半年を宣告された主人公が放送作家ならではの発想力で、自身亡きあとの妻と息子を想って考えだした人生最後の渾身の企画。
それは奇想天外で、何とも非常識なんだけれど、その根底にあるのが残される妻と息子に対する深い愛情だから、見る者としてはその後の展開も納得できた。
どうせ死ぬのなら、自分が死ん . . . 本文を読む
見終わった後にいろいろと考えさせられた。
社会において、さまざまな事情から自分の居場所を見つけづらい人々、自身のアイデンティティを表明しづらい人々、さらに事件・事故の被害者の苦悩は、結局は当事者である本人やその家族にしか理解できないものなのかもしれない。冒頭から、その切なさが伝わって来る。
個人的に(人懐こく見えて実は人見知りの私が)痛切に感じたのは、素性を知らない人物を信じ . . . 本文を読む
予告編を見た時から気になっていた作品。「映画の日」の今日、観客の殆どが学校帰り?の高校生と言う中に混じって、本作を見て来た。
面白かった。巷では殊更映像の美しさが高く評価されているようだが、物語もよく出来ていて、上質な青春SFファンタジーをアニメと言う表現媒体で見た、と言う印象だ。
もしかしたら、同じ物語を実写で撮った場合、陳腐なCGの多用で、ここまでの完成度は無理だったかもしれない。 . . . 本文を読む