今に始まったことではないかもしれないが、「金(かね)」と「欲」が絡んだ事件(の報道)がなんと多いことだろう。「金」を巡るトラブルの果ての事件、「欲」に眼が眩んだ挙げ句のエリートの転落。元々「金」は人間が生活を営む為の道具であったはずが、今や「金」を中心に人間社会が動く事態になっている。人間が「金」の奴隷と化している。「欲」は人間の諸々の活動の原動力だが、それも度を超せば人間を堕落させる。
言 . . . 本文を読む
オランダ風俗画が当時の社会的倫理観を反映したものとは言え、描かれている人物像に<メイド>が多いのはなぜか?ヤン・ステーン《オウムに餌をやる女、バックギャモンをする二人の男と他の人物たち》 例えばヤン・ステーンの描くメイドと思しき女性像には、胸の谷間も露わに男性を誘うような雰囲気を湛えたものもある。 また、ヘーラルト・ダウの《タマネギを刻む女》で描かれている<タマネギ>は、当時「催淫剤」として認 . . . 本文を読む
この頃、外出先で見かける見知らぬ母子(ははこ)の姿に
感銘を受けることが多い。
特にお子さんが幼ければ幼いほど、
母親に向けるそのまっすぐな眼差し、
幼いながらも母親の手助けをしようとするその仕草に
母親への一途な思いが見て取れて、
胸に熱いものがこみ上げてくる。
あ~、子供はこんなにもお母さんのことが大好きなのだなあ…
産まれる前から、へその緒で繋がっていた絆の強さは、
(申し訳ないけど) . . . 本文を読む
3.風俗画家フェルメール 今や17世紀オランダを代表する傑出した風俗画家のフェルメールだが、(レンブラントを始めとする力量のある画家の多くがそうであったように) 、キャリアの出発点では歴史画(宗教画・神話画)を描いた。やはり一流の画家を目指すなら、まずはイタリア絵画を学ぶ、ということなのだろう。イタリア絵画と言ったら圧倒的に歴史画である。そして多くの画家は首都アムステルダムを目指した。 しかし、デ . . . 本文を読む
フェルメール研究では日本における第一人者である小林頼子先生(目白大学社会学部教授)の講演を聴講した。以下はその講演内容の記録(筆記メモを元に、はなこが再構成。オレンジ部分は、はなこによる補筆)。現在国立新美術館で開催中の『フェルメール「牛乳を注ぐ女」とオランダ風俗画展』の会期も残り1カ月となったが、今回の講演で学んだことを踏まえて再度鑑賞してみたいと思う。1.風俗画とは 比較的富裕な市民階級の家 . . . 本文を読む
行きつけのパン屋さんでは多くの若い男女が働いている。学生のアルバイトなのか?或いは、フリーターなのかもしれない。やる気のない態度でダラダラしている人は論外だが、キビキビ働いている人を見ると、この人の力が社会で十分生かされると良いのになと思う。
昨日映画館で私のうちわを捨てずに取っておいてくれた若者も(館内の清掃担当者の判断もあったのだろう)、単にマニュアルに従うだけでない、想像力と判断力を持 . . . 本文を読む
私は暑がりなので季節を問わず小ぶりのうちわを持ち歩いている(折りたたみできる扇子の方が見た目エレガントなんだろうけど、扇子の風では物足りない私(^_^;))。外気温に合わせて服を着ると、移動で早歩きをして屋内に入った時、思いの外暑かったりするからだ。
愛用のうちわは10年程前の夏に沖縄に行った時にANAの機内で貰ったものだが、これがイマドキのサービス品のうちわとは違って骨が強固で、かなりしっ . . . 本文を読む
一報を聞いてビックリしました。
結婚後、裏方に徹していたはずの泰葉さんのメディアでの露出が
今年に入って急激に増えたのはどうしてだろう…
とは思っていましたが。
シンガーソングライターとしての才能を高く評価されていた泰葉さんが、
天才落語家と言われる小朝師匠との結婚を機に、
一線から身を引いた、その思い切りの良さにも当時は驚かされました。
お二人と同じ年に私自身結婚したので、なおのことお二人の結 . . . 本文を読む
疾走感がたまりません!
マット・デイモンは、彼の飛躍のきっかけとなった『グッドウィル・ハンティング』 (本作で米アカデミー賞脚本賞を受賞、主演男優賞でもノミネート)以来、注目している俳優だ。改めて調べてみたらスクリーン・デビューは17歳で、なんと若き日のジュリア・ロバーツ(まだ垢抜けないオネーチャンでした)が主演の『ミスティック・ピザ』らしい。全然気付かなかった!
おそらく、記憶を亡くし . . . 本文を読む
良き羊飼いの末路
3時間近い長尺の作品だったが見応えがあったので時間の長さは気にならなかった。エドワード・ウィルソンという架空の人物を主人公に、映画の素材としては散々使い尽くされた感のあるCIA(大抵、悪者役)の草創期からキューバ危機に至るまでの経緯が緊迫感溢れる演出で描かれ、米国現代史の裏側を覗き見る面白さを感じたと同時に、組織に翻弄される人間の人生の苦さが胸を突いて印象的だった。
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