いよいよ「大阪1泊2日の旅」1日目のメインイベント、天王寺動物園です。まずは下記のリンクで、園の全体像をご覧下さい
◆天王寺動物園園内マップ
JR天王寺駅側から望む天王寺公園入口
天王寺動物園は天王寺公園に隣接し、100年以上の歴史を持つ(1915年(大正4)年、日本で3番目に開園した動物園)、日本を代表する動物園のひとつです。園は約11ヘクタールの広さの中に、園入口から東西に貫く中央通路を挟んで、大きく2つの展示ゾーンが展開しています。
向かって左手は「アフリカサバンナ」をメインに、右手は「アジアの熱帯雨林」と巨大な「鳥かご」をメインにした展示で、園全体で約230種1,000点の動物が飼育されているそうです。
因みに、上野動物園は14ヘクタールの広さの中に、約500種3,200点の動物が飼育されていると言いますから、天王寺動物園の方が比較的ゆったりしたスペースの中で、動物たちが飼育されていると言えるでしょうか?
それはそのまま、来園者の居心地の良さにも繋がっているように思います。この日は時節柄、(複数の学校から)多数の小学生が遠足に訪れていました。大阪キッズの伸び伸びと、心から動物園を楽しんでいる様子が、端から見ても微笑ましかったです。
この園は1990年から、動物の"生態"に注目した展示に関する研究に着手し、現地での生態調査を行いながら、新たな展示方法を模索して来たようです。それが今、注目されている展示「アジアの熱帯雨林」や「アフリカサバンナ」として結実し、写真家、研究者、専門誌編集者と言った専門家ら11人の選定による先の日経のランキング(2011年4月23日付土曜版プラス1「生態がよくわかる動物園ランキング)での1位獲得に至ったのでしょう。2006年には 「ZOO21計画」を策定し、さらなる進化を目指しているようです。
上掲記事では、この園が1位に選ばれた理由を以下のように述べています。
「現地調査に基づき、似た植物や岩山などを配置。入口付近の通路から少しずつ来園者の期待をふくらませ、急に視界が開けて動物が見えるポイントを用意している。動物は来園者の正面か、見上げる位置にいて、臨場感を増す仕掛けだ。」と、今般の展示形式のトレンドである"森林の中で動物に突然出会うような臨場感を味わえるレベル"に最も近いと高く評価。
「アジアの熱帯雨林」はタイの国立公園をイメージして、2004年にオープン。確かに新婚間もない頃に訪れたタイ北部のチェンマイで見た風景そのままでした。熱帯雨林の鬱蒼とした小径は、湿度が一気に高まったかのような空気感を醸し出しています。
ゾウは熱帯植物に囲まれた、比較的ゆったりしたオープンエア・スペースで、本来の生態環境により近い形で飼育されているようで、数頭のゾウが水浴びをしたり、餌を食べたり、身体を左右に揺らしながらゆっくりと歩いていました。
その内の1頭は人間の年齢にして100歳に近い高齢で、片目は白内障で見えなくなっているらしい。動物園で手厚く保護されているからこそ、ここまで生き長らえたのでしょうか?その状態で、自然界で生き抜くのは厳しそうですよね。
「アジアの熱帯雨林」に隣接して、園の南端に位置するのが、地図で見ると、いびつなひょうたんの形をしたバードケージ(birdcage)。
これがとにかく巨大なんです通常の動物園では檻の中に種ごとに飼育された鳥を外から眺めるものだと思うのですが(もちろん、この動物園には、そういう展示形式も多数ありますが)、こちらでは人間も丸ごとケージの中に入ってしまう。
写真で見ての通り、かなりの天井高の空間を、種々の鳥たちが優雅に羽を広げて飛び回っています。天井部分や木の上に、無数の巣も見られます(右写真)。ケージの中では一気に形勢逆転と言うか、羽のない人間は「かごの中の鳥」気分を味わいつつ、飛び回る鳥たちを羨ましく見上げるしかありませんこれだけのスケールで営巣の様子を見るのも初めてなので、とにかく驚きでした。
まさに「鳥の楽園」と言った感じです。しかもケージの出口のすぐ側に小さな滝もあって、雰囲気はあの映画「ジュラシック・パーク」さながら。あのテーマ音楽が流れて来たら、ワクワク感は最高潮かも
仲間が大勢いると思って飛んで来たのか、ケージの外側の天井部分に大型の鳥が1羽止まっていました。入るに入れないさまは、どこか寂しげでした
写真の鳥も、水槽近くにいたのですが、おそらく外部から飛来して来た野鳥なのでしょう。名前を知らないのですが、きれいな鳥ですね。様々な渡り鳥?も、餌目当てに、或いは仲間を求めて、ここに立ち寄るのでしょうか?しかし、あまりにも人に近い場所にいる為にトラブルも絶えないのか、「鳥につつかれるので注意」の注意書きが、そこかしこにありました。
写真はチンパンジーとオランウータンの1日の食事の内容です。両者の体格の違いからすると、チンパンジーは随分と大食いな印象オランウータンはりんごとバナナをより多く食べる位で、量的には両者の体格差ほどの違いがないように見えます。チンパンジーは類人猿で最も知能が高いから、カロリー消費量も多いのでしょうか?こういう展示は初めて目にしたので興味深く見ました。
ちょうど遠足の子供達(小学1年生くらい?)も一緒に見ていて、子供達は自分の食べる量と比較したり(「勝った」「負けた」「ふーん」)、果物中心の食事内容に驚いたり(「果物だけ、こんなんいっぱい食べられへん」「肉は食べへんのか?」「人間の方がエエなあ」)と、その反応が面白かったですこうした子供時代の体験の積み重ねが、あらゆる事象への興味・関心を広げ、深めて行くのだとすれば、動物園側としても展示の工夫のしがいがありますね。その意義と効果は計り知れないと思います。
フラミンゴ、やはり優美な姿です。いつだったかテレビで目にした、水辺に集うフラミンゴの大群の映像は、アフリカの大地を鮮やかなピンク色に染めて圧巻でした。いよいよ「アフリカサバンナ」に入ります。
◆天王寺動物園園内マップ
JR天王寺駅側から望む天王寺公園入口
天王寺動物園は天王寺公園に隣接し、100年以上の歴史を持つ(1915年(大正4)年、日本で3番目に開園した動物園)、日本を代表する動物園のひとつです。園は約11ヘクタールの広さの中に、園入口から東西に貫く中央通路を挟んで、大きく2つの展示ゾーンが展開しています。
向かって左手は「アフリカサバンナ」をメインに、右手は「アジアの熱帯雨林」と巨大な「鳥かご」をメインにした展示で、園全体で約230種1,000点の動物が飼育されているそうです。
因みに、上野動物園は14ヘクタールの広さの中に、約500種3,200点の動物が飼育されていると言いますから、天王寺動物園の方が比較的ゆったりしたスペースの中で、動物たちが飼育されていると言えるでしょうか?
それはそのまま、来園者の居心地の良さにも繋がっているように思います。この日は時節柄、(複数の学校から)多数の小学生が遠足に訪れていました。大阪キッズの伸び伸びと、心から動物園を楽しんでいる様子が、端から見ても微笑ましかったです。
この園は1990年から、動物の"生態"に注目した展示に関する研究に着手し、現地での生態調査を行いながら、新たな展示方法を模索して来たようです。それが今、注目されている展示「アジアの熱帯雨林」や「アフリカサバンナ」として結実し、写真家、研究者、専門誌編集者と言った専門家ら11人の選定による先の日経のランキング(2011年4月23日付土曜版プラス1「生態がよくわかる動物園ランキング)での1位獲得に至ったのでしょう。2006年には 「ZOO21計画」を策定し、さらなる進化を目指しているようです。
上掲記事では、この園が1位に選ばれた理由を以下のように述べています。
「現地調査に基づき、似た植物や岩山などを配置。入口付近の通路から少しずつ来園者の期待をふくらませ、急に視界が開けて動物が見えるポイントを用意している。動物は来園者の正面か、見上げる位置にいて、臨場感を増す仕掛けだ。」と、今般の展示形式のトレンドである"森林の中で動物に突然出会うような臨場感を味わえるレベル"に最も近いと高く評価。
「アジアの熱帯雨林」はタイの国立公園をイメージして、2004年にオープン。確かに新婚間もない頃に訪れたタイ北部のチェンマイで見た風景そのままでした。熱帯雨林の鬱蒼とした小径は、湿度が一気に高まったかのような空気感を醸し出しています。
ゾウは熱帯植物に囲まれた、比較的ゆったりしたオープンエア・スペースで、本来の生態環境により近い形で飼育されているようで、数頭のゾウが水浴びをしたり、餌を食べたり、身体を左右に揺らしながらゆっくりと歩いていました。
その内の1頭は人間の年齢にして100歳に近い高齢で、片目は白内障で見えなくなっているらしい。動物園で手厚く保護されているからこそ、ここまで生き長らえたのでしょうか?その状態で、自然界で生き抜くのは厳しそうですよね。
「アジアの熱帯雨林」に隣接して、園の南端に位置するのが、地図で見ると、いびつなひょうたんの形をしたバードケージ(birdcage)。
これがとにかく巨大なんです通常の動物園では檻の中に種ごとに飼育された鳥を外から眺めるものだと思うのですが(もちろん、この動物園には、そういう展示形式も多数ありますが)、こちらでは人間も丸ごとケージの中に入ってしまう。
写真で見ての通り、かなりの天井高の空間を、種々の鳥たちが優雅に羽を広げて飛び回っています。天井部分や木の上に、無数の巣も見られます(右写真)。ケージの中では一気に形勢逆転と言うか、羽のない人間は「かごの中の鳥」気分を味わいつつ、飛び回る鳥たちを羨ましく見上げるしかありませんこれだけのスケールで営巣の様子を見るのも初めてなので、とにかく驚きでした。
まさに「鳥の楽園」と言った感じです。しかもケージの出口のすぐ側に小さな滝もあって、雰囲気はあの映画「ジュラシック・パーク」さながら。あのテーマ音楽が流れて来たら、ワクワク感は最高潮かも
仲間が大勢いると思って飛んで来たのか、ケージの外側の天井部分に大型の鳥が1羽止まっていました。入るに入れないさまは、どこか寂しげでした
写真の鳥も、水槽近くにいたのですが、おそらく外部から飛来して来た野鳥なのでしょう。名前を知らないのですが、きれいな鳥ですね。様々な渡り鳥?も、餌目当てに、或いは仲間を求めて、ここに立ち寄るのでしょうか?しかし、あまりにも人に近い場所にいる為にトラブルも絶えないのか、「鳥につつかれるので注意」の注意書きが、そこかしこにありました。
写真はチンパンジーとオランウータンの1日の食事の内容です。両者の体格の違いからすると、チンパンジーは随分と大食いな印象オランウータンはりんごとバナナをより多く食べる位で、量的には両者の体格差ほどの違いがないように見えます。チンパンジーは類人猿で最も知能が高いから、カロリー消費量も多いのでしょうか?こういう展示は初めて目にしたので興味深く見ました。
ちょうど遠足の子供達(小学1年生くらい?)も一緒に見ていて、子供達は自分の食べる量と比較したり(「勝った」「負けた」「ふーん」)、果物中心の食事内容に驚いたり(「果物だけ、こんなんいっぱい食べられへん」「肉は食べへんのか?」「人間の方がエエなあ」)と、その反応が面白かったですこうした子供時代の体験の積み重ねが、あらゆる事象への興味・関心を広げ、深めて行くのだとすれば、動物園側としても展示の工夫のしがいがありますね。その意義と効果は計り知れないと思います。
フラミンゴ、やはり優美な姿です。いつだったかテレビで目にした、水辺に集うフラミンゴの大群の映像は、アフリカの大地を鮮やかなピンク色に染めて圧巻でした。いよいよ「アフリカサバンナ」に入ります。