Dr. 鼻メガネの 「健康で行こう!」

ダンディー爺さんを目指して 日々を生き抜く
ダンジーブログ

独り歩き

2008-02-08 | 想い・雑感
言葉が独り歩きする世の中である

Face to face で話しているときには
何の問題も起きないような言葉が

その状況を離れ
第3者に伝わったとき
予想しない反応を示すことがある

ここには言葉の渡し手(例えばメディア)の問題だけでなく
受け手の私たちに問題があることもある

切り離された言葉だけに過剰反応してしまうことなどもそのひとつであろう

若い歌い手さんの一言が
大きな問題になっていると聞いた
聞くほどに何が問題なのかわからない

「知識が無いからなんか言ってるわ」
くらいに軽く受け流せば済むような気がするのだが
バッシングの嵐らしい
大人の対応ではない

情報を出すほうも
匿名でバッシングする人も
それにビビッてCMを中止する企業も
何やってんの 
というのが正直な感想

特別な意図も無く言ってしまった言葉に対し目くじらを立て
たった一人の少女をバッシングする暇があったら

選挙公約違反じゃないかと指摘されると
「え!約束しましたっけ?」
などと
意図を持って空っとぼける政治家に対し
もっと怒ったらいいじゃないか

神経伝達物質

2008-02-08 | 想い・雑感
人の体には
神経系という情報伝達システムがある
一つの神経細胞というのは長く伸びた繊維(軸索)を持っており
その終末で次の神経へ刺激を伝えるようになっている

神経終末と次の神経との間にはわずかな空隙があり
その空隙に放出され次の神経に情報を伝達する物質を神経伝達物質という
情報を伝え終わった後にまでその物質が残留すれば
いつまでも次の神経細胞を刺激し続けることとなってしまうので
神経伝達物質はすぐに分解されるようになっている

そんな伝達物質のひとつがアセチルコリンというもので
それを分解する役回りをするのがアセチルコリンエステラーゼというもの

今ギョウザで話題の有機リン系農薬や
いまだに深く私たちの記憶に残るサリンなどは
分解を受け持つエステラーゼに取り付いてその働きを阻害してしまう
それでいつまでも神経が刺激され続け
情報が増幅されすぎるので
様々な症状が出てくる
神経毒といわれる所以である

情報の伝達に制御がかからないととんでもないことになる一つの例である

私たちの社会で
この伝達物質の役割を果たすもののひとつが言葉である
言葉の 使い方 扱い方に 
理性という制御がかからなければとんでもないことになる

特に最近の世の中は
言葉のみが世界中を駆け巡る世の中となってしまい
受け手に実感の あるいは実体験のない出来事の情報が伝わってくる
だから受け手が判断できないままに
途中でむやみに変な増幅がかけられた情報が
世の中にとんでもない反響や影響を及ぼすことがある

メディアの人間はぜひその恐ろしさを考え抜いてほしい
特にネット上で仕入れた情報をそのままちゃちゃっとニュースにしてしまうような記者は
メディアで働く資格がないということを深く認識してほしい
多くの誠実なメディア関係者にも多大なる迷惑を与える
そしてなにより誠実な国民にも影響を与え
時には個人に向けての故無きバッシングを引き起こすこととなる