Dr. 鼻メガネの 「健康で行こう!」

ダンディー爺さんを目指して 日々を生き抜く
ダンジーブログ

絶食

2008-02-24 | 想い・雑感
何となく鳩尾がすっきりしないときなどは
ちょいと胃腸に負担をかけすぎているのだろうと反省する
そんな時 今日こそは少し胃腸を休ませてやろう
食を控えよう などと考えたりすることがある


しかしその不快が去れば
ついつい何かを口にしていまい
かえっていつもより多く食べていたりする

何とも自制のきかぬ話しである

こんな我慢の利かぬ人間なので
患者さんの療養上の必要から絶食を指示している場合も
それがどうしても長期にわたりそうになったりすると
なんだか負い目を感じてしまう

たいていは術後の4~5日位なのだが
イレウスや消化管出血の方などの場合
絶食が1~2週間に及ぶことも少なくない
まあそんな時に下手に食事をすれば
結局は患者さんの苦しみとなって返っていくわけなので
負い目を感じる必要はないのかも知れないれど
はやく良くならないかとちょいと気がせく

漱石の時代ならば
良性の胃潰瘍だって
当時の胃薬と注射薬を使い
後は少量の水分と絶食で療養というのが月単位で行われていたことを考えれば
今の絶食期間なんて大したことないのかも知れないが

進歩した医療に私たちがなれているのと
世の中自体がせかせかしており
時間に対する寛容さが無くなっているのもあり
のんびりと病院で療養なんて言うのは
随分難しくなってきた

病気なんて言うのは何とかしてさっさと治してしまうものという考えが大勢で
療養という概念すら欠落しているように感じることも多い

そうなると
かわいそうだという感情と相まって
やはり負い目を感じることになってしまう

主語は正しく

2008-02-24 | 想い・雑感
「病院が町を追い詰める ~自治体病院・赤字処理の行方~」
というタイトルの番組が
10日ほど前にNHKテレビで放映された

タイトルを見たとき
NHKお得意の病院が悪者物語か
と思った

実際見てみると
国が病院の改装や新築などに補助金を出すというえさをまき
地方自治体がそれなら貰わにゃ損とばかり
財政の身の丈を遙かに超えた病院を建てたために
借金を返せないばかりか
赤字をふくらましてしまう病院が残ったというお話

何だ
この番組のタイトルは
「国と地方自治体が町を追いつめる
 ~身の丈を越えた病院を作ってしまった故の赤字の行方~」
ということじゃないか

日本語は主語無くして成り立つ言語のようだが
そこには主語を埋める意識が働く

わざわざ主語を書くからには
その主語がきちっとその働きを果たす言葉を使って欲しい

「病院」が町を追いつめる のではなく
「国と地方自治体」が町を追いつめるのです