Dr. 鼻メガネの 「健康で行こう!」

ダンディー爺さんを目指して 日々を生き抜く
ダンジーブログ

あの時…

2008-02-26 | 想い・雑感
たまたま受けた内視鏡検査で
進行胃癌が見つかる
割と大きな腫瘤である
検査では明らかな遠隔転移はないが
2群リンパ節までの転移はある


進行度は6段階のうち5段階まで進んでいる
治癒の可能性は3割~4割

治療を行うならば選択肢は大きく分けて二つ

1:手術を行った後に抗がん剤治療を追加する
2:抗がん剤治療をまず行い
その効果を見て手術を含めその後の治療方法を決める

1の場合 開腹しても切除不能の可能性がある
2の場合 薬がまったく効かず治療の間に癌がさらに進行する危険がある

さあ どうしましょう
微妙な 難しい判断です
けれども
医療の現場では いま判断して治療を開始する必要があるのです

1ヶ月 2ヵ月後になって あの時こうすればよかった
ということはできても
それは言っても仕方のないこと
決断した時に結果はわからないのですから

これは人生における他の決断と同じ
あの時…
と考えても意味はないし 誰の責任でもないのです

そんな当たり前のことが
医療裁判の中では当たり前にならないのが
とても不思議

医療費

2008-02-26 | 想い・雑感
制度が崩壊しつつあるとはいえ
保険制度があるため
薬の値段というものをあまり意識しなかったひとも多い
特にすぐ治るような病気で医療機関を受診した場合はそうであろう

ところが抗がん剤は高価なものが多い
最近開発されたもの
特に分子標的治療薬とされるものは
高価である

一ヶ月に20万 30万とかかる薬剤は珍しくなく
特にがん治療の場合はそのような薬剤を組み合わせて使用することも多いので
治療費が50万 60万となることもある

ここで注意していただきたいのは
その治療のお値段は薬代であり
ほぼすべて製薬会社にいくお金である ということである

医療機関は
お金を集めて 製薬会社に渡している窓口と化している

こんなものもひっくるめて
医療費が高いと叫ぶ 分からず屋が多いのには閉口する
医療費と病院の収入は非常に乖離しており
医師たちは
製薬会社と医療材料会社とコンピューター会社のために
患者さんを診て お金を集めているみたいだ と感じている
というか それが事実である