Dr. 鼻メガネの 「健康で行こう!」

ダンディー爺さんを目指して 日々を生き抜く
ダンジーブログ

俺は やってない!

2008-02-14 | 想い・雑感
昔 交番といえば
市民を守る砦のようなものであり
そこを覗いて巡査さんがいたりすると
子供心にもほっとした記憶がある

いまでも交番はそういうところなのかもしれないが
警察が
時には無辜の市民に牙を向くことがありうるというこわさを
感じることもある

鹿児島県志布志市から県議選に立候補し当選した議員が
突然逮捕され1年以上拘留された事件があった
警察のでっち上げた事件 つまりもともと存在しない事件
の罪を問おうとしたわけだから
当然無罪判決となった

通常逮捕であったはずだから
その逮捕 拘留には
警察のみならず 検察 さらには裁判所という
国家権力を背景に
正義(とおもわれるもの)を守る組織が
徒党を組んで関わっていたと感じる

とても怖い

罪なき者が
でっち上げられた事件の罪をきせられたわけで
警察あるいは警察に影響を与える人の何らかの意図無くしては
起こりえない出来事である

何も法を犯していない者が
デマを根拠に 逮捕され 長期間にわたり監禁される
同じことを一般市民が行えば
当然重い罪である
にも関わらず
この事件に関与したものが何の罪にも問われない

今の世の中
医者だって何の前触れも無く
警察の都合で逮捕 拘留される
私のような根性なしは
強盗殺人犯の相手をしている警察官につめよられれば
罪は犯していなくたって
やりました と手を差し出してしまう公算が高い

だからこの事件は人事ではない

と思っていたら
やっと法務省トップの大臣からこの件に関するコメントが出た
「これは冤罪ではないと思っています」

「えっ?」

確かにもともと存在しない事件なのだから
真犯人はいない 
だから冤罪ではないかもしれない
でもそれで幕引き?

大臣は反省が必要というようなことも言っていたが

何を どのように反省し 
何を どのように改善していくのか
またこの事件に関わった検察官や裁判官に
実際にどのような指導がなされたのか
はっきりと国民に述べていただきたい

でないと
「それでも 私はやっていない」
と叫ばなければならない人が
これからも出続ける

ハリーコール

2008-02-14 | 医療・病気・いのち
当院にはハリーコールと呼ばれる緊急放送がある

病院内で急に状態が悪くなった人が出て
心肺蘇生が必要となるようなケースがあれば
院内一斉放送がかかるのだ

「ハリー先生 ハリー先生 ○△□まで」

放送が流れるや否や
とりあえず駆けつけることのできる医師は
呼び出しのあった場所めがけて
どどどっ どどー
と集まることになる

「ルート確保!」
「VT! 除細動器!」
「挿管準備!」
「なんやかんや!」「わいのわいのわい!」

とよってたかって救命を目指す

今日もそんな院内放送が流れた

私もすぐに駆けつけたつもりだが
往時の素早さはなくなり
若者たちに抜かれながら 走りこんだときには
すでに20人以上の医師が居た
間を掻き分け 治療に参加

院内の自動販売機前で急に倒れたらしい

なにかあればすぐに駆けつける
この当たり前の姿勢がしっかりこの病院にあることに少し安心

懸命に救命を目指してベストを尽くしても
救命できなかった場合
今では訴えられて 裁判になることすらある
自分の専門分野以外では
うかつに手出しできない世の中になってきているのだから
このハリーコールに反応しない医師が増えても
不思議は無い
悲しいけれど