Dr. 鼻メガネの 「健康で行こう!」

ダンディー爺さんを目指して 日々を生き抜く
ダンジーブログ

飲んでます

2008-02-19 | 想い・雑感
胃切除後の70代の男性
診察室に入るとすぐに
「同窓会に出たら 友達から『そんなに飲んで大丈夫か』なんていわれましたよ」
と報告をしてくださった

手術後は養生していますよ
という報告を受けるならまだしも
飲めていることを報告受けるというのもなんだかなぁ と思うが
隠し立てをされるよりも
生活の状況が分かってよいかなとも思う

なにせお酒に関してあまりえらそうなことを言えない私としては
お酒もいいけどあまり強いお酒は ムニョムニョムニョ・・・
と歯切れが悪い

まあ飲めるときに 飲みましょう
食べられるときに 食べましょう
今日を楽しく生きましょう

直截的表現の方がよいのかな?

2008-02-19 | 想い・雑感
説明というのはなかなか難しいもので
自分で思い描いているものと
違うものが相手の頭の中には描かれているということがよくある

進行がんで治療を行う際には
さまざまな画像診断で明らかな転移巣がみられなくても
どこかに小さな転移巣が潜んでいる可能性をお話しする

そうこうするうちに
腫瘍マーカーが上昇してきたりすると
同時に行った画像検査であきらかな病変が指摘できなくても
まず再発(というか潜んでいたものが出てきた)と考える

血液データは隠しようがないので
そのまま結果をお話しするとともに
癌が潜んでいると思われることと
抗がん剤治療の必要性とを説明し
治療を開始することとなる
その治療の効果が不十分であれば
使用する薬剤を変更していく

さてこの時点で
私とすると癌の再発であることを説明済みのつもりなのだが
癌が潜んでいる = 癌がいるわけではない
と思われる方もおられるようで
お話の中で再発の自覚がないことに驚くことがある

人は信じたいように信じる
なかなか難しい
こちらも相手の反応を見ながら控えめな表現を使うのがよくないのだろうか
「再発です」
とはっきり言葉に出すべきなのだろうか
人によって望むものがちがうのでまた悩む