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news commentary

お楽しみはこれからだ

2011-10-07 00:24:51 | Weblog


政治資金規正法違反の罪で強制起訴された衆議院議員小沢一郎の裁判が10月6日始まった。

小沢は初公判の意見書で、カレル・ウォルフォレンを引き合いに出して、「小沢一郎に対する長期的なキャラクター・アサシネーション」と検察のやり方に憤懣をぶちまけた。

そのあとの記者会見で、4億円の出所を質問された小沢は、そんなことは検察に聞いてくれ、と記者に言った。むむ、大将、法廷でもこんなとんがった調子でやるのだろうか?

これから来年の4月まで、予定されている公判でどんな問答が交わされるのか。検察の取り調べと違って、法廷には傍聴席があるので、問答は逐一報道されることだろう。また、公判の進展にともなってメディアがどんな報道を工夫するのか。新しい事実も掘り起こされるだろうし、小沢の資産形成や、政党助成金をめぐる黒いうわさなどについても、またあらためて光があてられるだろう。長い冬の夜の楽しみができた。

判決は2012年の4月に予定されているそうだ。国会審議が通常どおりに進めば、3月いっぱいで2012年度の予算が成立する。それからは衆院解散がいつあってもおかしくない状況になる。野田内閣はそう長くはもたないだろうから、予算審議と並行して総選挙のうわさがキナ臭く漂ってくるだろう。

小沢親分が裁判で身動き取れない間に選挙が迫ってくる。そういう状況になれば、小沢グループの議員たちはパニックに襲われ、浮足立つことになろう。あわれなのは1年生議員だ。親分のお助けなしに選挙の洗礼を受けて何人が国会に帰ってこられるだろうか。

そうなると、子分が減った小沢親分は民主党内での重みを失い、民主党内の孤児的立場に置かれ、またしても、例によって、党を割って出ていくことになろう。

(2011.10.6 花崎泰雄)

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