Podium

news commentary

もっと毒気を

2008-10-30 23:34:06 | Weblog
朝日新聞の「素粒子」が「面白くない」ことで世間の評判になっているそうだ。10月30日の夕刊をみたら、

最新・官邸ことわざ辞典

すべての道はホテルに通ず だから毎日、食事などをしてしまうという都合のいい言い訳。

転ばぬ先送りの杖 いま解散・総選挙なんぞしたら、一巻の終わりになりかねないという偽らざる本音隠すためのたとえ。

待てば解散の日和あり 国会が荒れても、じっと待っていれば打って出られる日がくる、とご本人だけが信じていること。

とあった。ニヤリと笑うにはちと毒気が足りない。


そこで、ポディウムに「微粒子」という小コラムを設けることにした。


 「微粒子」


最新・官邸ことわざ辞典

すべての道はホテルに通ず 密会の酔いにまかせて野合してできちゃったのよ大連立が――タロー、お母さんはそんなこと許しませんからね。

転ばぬ先送りの杖 石橋をたたけど渡れぬご老体杖にすがって青息吐息――なんつーか、老舗ってやつは三代目ごろから危なくなるものでして。

待てば解散の日和あり このたびは二兆円ほど餌撒いたいずれ折り見て闇夜に鉄砲――なーんちゃって、公明からひじ鉄砲ってこともあるんだから。

(2008.10.30 花崎泰雄)
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“3人”の日本人

2008-10-08 12:00:38 | Weblog
今朝(10月8日)の朝日新聞に次のような記事があった(引用はいずれも電子版から)。

●ノーベル物理学賞、素粒子研究の日本人3氏に
スウェーデン王立科学アカデミーは7日、今年のノーベル物理学賞を、素粒子物理学の理論づくりに貢献した米シカゴ大名誉教授で大阪市立大名誉教授の南部陽一郎氏(87)と、新たな基本粒子の存在を共同で提唱した高エネルギー加速器研究機構(茨城県つくば市)名誉教授の小林誠氏(64)と京都大名誉教授で京都産業大理学部教授の益川敏英氏(68)の日本人計3人に贈ると発表した。日本人が一つの賞で同時受賞するのは初めて。

同じ日の日経は、

●ノーベル物理学賞に日本の3氏 素粒子理論に貢献
 【パリ=古谷茂久】スウェーデン王立科学アカデミーは7日、2008年のノーベル物理学賞を南部陽一郎・米シカゴ大学名誉教授(87)と、小林誠・高エネルギー加速器研究機構名誉教授(64)、益川敏英京都大学名誉教授(68)の3氏に授与すると発表した。日本が世界をリードする素粒子研究で、宇宙誕生の謎や物質の根源に迫る成果をあげた業績が評価された。日本人のノーベル賞受賞は02年以来、6年ぶり。日本研究者の共同受賞は初めて。

同日の読売は、一味変わっていて、

●ノーベル物理学賞に南部陽一郎、小林誠、益川敏英の3氏
スウェーデン王立科学アカデミーは7日、2008年のノーベル物理学賞を、米国籍で日本人の南部陽一郎・シカゴ大学名誉教授(87)、日本学術振興会の小林誠理事(64)、京都産業大学の益川敏英教授(68)の3氏に贈ると発表した。

同日付のニューヨーク・タイムズは、

Three Physicists Share Nobel Prize
By DENNIS OVERBYE

An American and two Japanese physicists on Tuesday won the Nobel Prize iin Physics for their work exploring the hidden symmetries among elementary particles that are the deepest constituents of nature.

Yoichiro Nambu, 87, of the University of Chicago’s Enrico Fermi Institute, will receive half of the 10 million krona prize (about $1.4 million) awarded by the Royal Swedish Academy of Sciences.

Makoto Kobayashi, 64, of the High Energy Accelerator Research Organization in Tsukuba, Japan, and Toshihide Maskawa, 68, of the Yukawa Institute for Theoretical Physics at Kyoto University, will each receive a quarter of the prize.

朝日と日経は南部陽一郎を「日本人」と断定し、読売は「米国籍の日本人」とし「日系米国人」とは書かなかった。ニューヨーク・タイムズによると 米国籍のYoichiro Nambu は紛れもないアメリカ人である。

では、ノーベル賞を出すノーベル財団(基金)はどうかというと、財団のサイトはYoichiro Nambu を次のように紹介している。

●Yoichiro Nambu , USA, Enrico Fermi Institute, University of Chicago
Chicago, IL, USA, b. 1921, 1/2 of the prize.

受賞者の選考をしたスウェーデン王立科学アカデミーのサイトはその日本語版で、南部陽一郎を「米国籍」、小林誠と益川敏英を「日本国籍」と紹介している。○○国籍という言い方は、○○人という言い方より、サバサバした響きがある。

ノーベル財団はアメリカ国籍の人のYoichiro Nambuに賞をさしあげるといっており、米紙は国籍主義に基づいてアメリカ人が受賞するといっているのだが、どうも、日本の新聞は血統主義にこだわって、Yoichiro Nambu は南部陽一郎で米国籍を取得したのちも日本人であると言い張っている。

昔むかし、孫基禎(ソン・キジョン)というマラソン選手がいて、1936年のベルリン・オリンピックのマラソンで優勝した。孫は当時日本が植民地支配していた朝鮮半島に生まれた民族的には朝鮮人だったが、ベルリンでは日の丸を胸につけて走った。

孫が金メダルを受けたとき、東亜日報は胸の日の丸を消して写真を掲載し、日本の朝鮮総督から処分を受けた。

孫が2002年11月15日に90歳の長寿を全うして死去したとき、韓国の新聞は、孫は表彰台で日の丸から目をそらし、うつむいたままだった、などと、当時の思い出話を報道した。

1970年にある韓国人がベルリンのオリンピック・スタジアムの優勝者記念碑の孫の記録からJapanを削り、Koreaと彫りなおしたことがあった。国際オリンピック委員会が、Japanと彫りなおした。国際オリンピック委員会の公式記録では、孫は国籍は韓国だが、選手としての所属は日本のままだ。

日本オリンピック委員会のサイトにあるデータベースでオリンピック歴代日本代表選手全記録からマラソンの記録にあたってみると、「孫基禎 金メダル 2時間29分19秒2」とある。

日本でも、孫は今なお、国籍主義によって日本代表選手のままだ。

(花崎泰雄 2008.10.8)

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馬鹿丸出し

2008-10-08 00:35:29 | Weblog
10月6日(月曜日)の衆議院予算委員会をNHKTVが中継した。見ていて大きな衝撃を受けたのが自由民主党の当選4回議員山本拓の質問だ。

何が衝撃だったのか? 質問者山本拓のパフォーマンスが、“馬鹿丸出し”という意外に形容のしようがないものだったからだ。

山本は地元で支持者に囲まれた集会でしゃべるような無内容な馬鹿話を延々32分にわたって続けた。NHKが延々それを中継し続けた。

その無内容とはどんな内容であったのかを、ここで要約してお示しするのが、このコラムの筆者の仕事なのだが、山本の話は支離滅裂で要約が不可能である。

筆者の言葉が信じられない向きは、衆議院のビデオライブラリで山本拓の質問ぶりを実際にビデオでご覧になるといい。

衆議院のビデオライブラリ

http://www.shugiintv.go.jp/index.cfm

を開き、左手の暦で10月6日をクリックし、開いたページで予算委員会をクリック、開いたページでさらに山本拓(自由民主党)をクリックすると、彼の質問ぶりをビデオで見ることができる。

おそらく、あなたはこのビデオをみて、ひどい衝撃を受けることになるだろう。知性、教養、政治感覚はもとより、自分の言いたいことを論理的に説明し相手にわからせる言語能力すらない議員の姿がそこにあるからだ。あなたは思わず「歳費ドロボー」と叫びたくなることだろう。

自民党の命運がかかる衆院解散・総選挙が焦点になっている国会で、このような議員を論戦の花形である予算委員会に立たせて、自ら支持率の足をひっぱらせた。ヤキがまわったとしか思えない

(2008.10.6 花崎泰雄)

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