タラタラ流れて来る血糊。
手袋で押さえながら家に向かって自転車を漕ぎます。
途中、車に見られないように、スピードや顔の向きを調整します。
だって、顔が血みどろの自転車とすれ違ったら誰しもビビるでしょう。
変な噂が近所で流れても困るし(夜な夜な血みどろの自転車乗りが追い掛けて来るとか)、最悪殺人犯として通報されたりするかもしれません。
何故かふと、出血してる左側でない、反対側の右の頬を触って愕然としました
「何か骨に段差がある」
明らかにおかしい位置が、窪んでいるのです。
「骨が折れてる・・・」
まず間違いありません。
家になんとか辿り着いて、子供に尋ねます。
「おかあさんは?」
「なんで?」
「ぶつかった、医者に行かな」
それまで寝転がって本を読んでいて、ふと顔を上げた子供が、みるみる青ざめていきます。
「お母さんお風呂、おかーさーん!」と走り出す子供。
無理もありません、お父さんが血みどろになって帰って来たのだから。
骨のことが無ければ、笑って済ませれたのに、さすがにそれどころではありません。
嫁の準備が出来たらすぐに近くの病院に行きます。
途中、あまり心配かけたくなかったのですが、一応知らせておこうと思って、かの青年に電話しておきました。
でも、骨が折れるって・・・・、相手に当たったのか、こける時に自転車のハンッドルにでもぶつけたのか、ぶつかった瞬間のことをハッキリと覚えて無いのでアカンのですが、それでも相当な力がかかっていたはず。
なんだか若者の方が心配になってきました。
これからあの友達と飲みに飲みに行ったりしてないだろうな・・・・
再度電話したら、今度は出ない。大丈夫か・・・
病院に着いて受付を済まし、待合で待っていると、で若者から電話がかかってきました。
「おう、自分も絶対病院に行った方がいいぞ」
そしたら、相手も今から精密検査をするところだということで、一安心です。
おまけに、同じ病院でした・・・・
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