こころの文庫(つねじいさんのエッ!日記)

家族を愛してやまぬ平凡な「おじいちゃん」が味わう日々の幸せライフを綴ってみました。

故人の名前に接し思わず

2019年05月23日 02時01分42秒 | Weblog
前略 
懐かしい名前を紙面で拝見しました。三枝勲さん、さいとうたかおの劇画『影狩り』の愛読者同士でした。主人公三人組の逞しい生き方を熱く語り合ったのを思い出します。
 実は加西で文芸同人誌を作らないかとお誘いを受けたのがきっかけで交流させていただきました。王子のМくんも仲間に入り、商店街入り口にあった喫茶店で、文化不毛と揶揄されがちだったふるさと加西に生きる若者がどう行動するべきかを、生真面目に考えさせられた貴重な時間を送りました。
 確か『カルラ』という同人誌名だったと記憶に残っていますが、結果的には、あと一歩で計画はご破算になりました。その理由は、よく思い出せませんが、文化不毛の垣根を壊せなかったのは確かでした。(苦笑)
 その後、市外に働き口を見つけた私は、趣味道楽も市外一辺倒となり、ふるさと加西への思いはいつしか薄れてしまったのです。加古川、姫路とアマチュア演劇に没頭し、脚本や散文を書いては自己満足に浸る青春の日々でした。その創作意欲も、よくよく考えれば、勲さんとの交流で育まれたものだったのです。
 ふるさと加西への思いが再び頭をもたげたのは、定年退職がきっかけでした。自分の時間が持てたことで、『カルラ』仲間をおもいだしました。「ふるさと加西に文芸の焔(ほむら)を起こそうやないか」勲さんの言葉も……!
 以来、エッセーや小説などを書き続けています。その過程で、ふるさと加西で何かをやってみたいという欲求に駆られ、市のイベントに飛び込んでみました。場違いな青年グループの『お化け屋敷』が最初でした。自分の子や孫年齢の若者たちに交じった老一点、いやはや思い起こせば恥ずかしい限りです。それでも、もう五年以上続けています。
 この間はうずらの戦争遺跡ツアーのボランティアガイドへ参加。実は、それまで戦争遺跡のふるさと加西に現存していることすら知らなかったのですから、何をかいわんやという顛末です。
 さらにまちライブラリーにも参加。加古川の書店勤務時に買い求めた書籍1500冊を蔵書にしたミニ図書館で、本を通じた地域交流をと奮闘中です。片田舎から飛び出し、この五月にイオンモール加西北条で出前まちライブラリーのイベント『絵本ワンダーランド』をやります。絵本や昔話などの楽しみ方をいろいろ模索して子供たちと楽しみを共有したいと思ったのです。
 文芸の方では昨年は神戸新聞文芸年間賞を頂きました。
 勲さんらと語らった『カルラ』の世界を実現する一歩を踏みしめたのです。ただ、いかんせん私はもう高齢者。これ以上の飛翔は望めません。ふるさと加西の文芸文化の底上げを図れる後継者の排出を願うばかりです。
 いやあ、懐かしい『三枝勲』の名前を見つけて、すっかり若返りしころの情熱に浸ってしまいました。おかげで少し疲れを感じるおじいちゃんになtってしまったことを思い知らされました。(はぁ~、しんど。苦笑)
 三枝編集長、これからもグリーンポストで熱い思いを吐き出し続けてください。期待しています。では失礼いたします。
早々

四月十三日
              一読者より
コメント
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