いい一日にならなかったけれど……

８月の初日。
朝から展示会の用意に、
加西市地域交流センターへ。
荷物の運び入れは順調だったものの、
作業を始めたとたん、
「アッ！」
眼鏡が滑り落ちた。
蔓が緩んでいたのと、
暑さで汗をかいていたせい。
何と眼鏡の右側のレンズがひび割れてしまった。
ちなみに私の視力は、
右0.01左0.3。
それなりの役に立っていた眼鏡が、
使えなくなったのは重大事だった。
展示のバランスや見た目の確認ができないのである。
遅ればせながら、
他の会合を済ませた担当職員さんが、
駆けつけてくれなかったら一日仕事になって仕舞いかねなかったが、何とか昼過ぎちょっとで終えられた。
しかし全体の確認は十分できなかった。

帰宅して引き出しの奥にしまっておいた、
古い眼鏡をとりだした。
駄目かなとの不安を抱きながら、絵が根をつけてみた。
（オッ！）
それは奇跡に思えた。
壊れた眼鏡より見やすいのである。
いい日であれと願っていたのが、
最悪なアクシデントに見舞われ、
結果的に見やすい眼鏡との再会である。
高額（？）の臨時出費が避けられたのである。
運命に感謝したものだった。

夕方畑から見たお月さんは見事だった。
私の暗くなっていた気持ちがいっぺんに吹っ飛んだ。念願通り、
いい位置に煮なったのだ。（ウン）