108歳の母親と85歳の長女
90歳を超えた老人の生き模様
『日本経済新聞』によると、90歳以上の人口が9月15日時点で1年前より14万人増えて206万人となり、
初めて200万人を突破した。
総人口に占める65歳以上の割合は27.7%と前年より0.5ポイント上がり、過去最高を更新した。
私はいま、34人のケアプラン(介護計画作成、介護相談)を受持ちをさせて頂き
そのうち90歳以上の方は12人おられ、35.3%も占めている。12人のうち男性は2人しかいない
90歳を越え、生き方、老い方は人それぞれである
108歳の女性 いまも元気に歩行器を押しながら、介助なしで用足しをしている
93歳の女性 3分前の出来事も忘れしまうほど認知症状が進んでいるけれども、衣類たたみを行っている
93歳の女性 両膝が痛く歩けなくなっても、長男嫁が近くに居ても大きな声で長男嫁の悪口を言っているだけで、何もしていない
90歳の女性 脱水症から寝たきりになり、いま寝たきりから歩くことにチャレンジしている
93歳の女性 息子と二人暮らしで、日中は独居状態となるも、ベッドから起きポータブルトイレで用足し、居間まで歩行器で移動し息子が用意した昼食を摂る。左右の大腿骨を骨折しても歩いている
93歳の女性 両膝に手を当て散歩をしている。いまも米を炊き味噌汁を作っている。おかずは長男嫁が母屋から運んでくれ、長男嫁とは仲がよい。
93歳の女性 込め、味噌汁は自分で作っているが、長男夫婦との折り合いが悪く、そんな婆さん。長男嫁が母屋からおかずを運んできてくれても「不味い」と云ってしまう。感謝知らずの婆さんだけに損な婆さん(本当はおかずを持ってきて欲しいのだが素直に云えない)
91歳の男性 90歳まで軽トラックの運転をしていたが、もうこれ以上運転は危ないということで、長男は軽トラックの鍵を預かった。長男夫婦と買い物に行くことが楽しみ。おカネを貯めることが趣味。
95歳の男性 前立腺癌、心疾患など複数の疾病を抱え、膀胱留置カテーテルに足を引っかかり転倒しながらも週4回デイサービスを楽しんでいる。長男夫婦からは疎まれながらも生きている。
こうしてみると、
90歳を超えても女性の方が「強い」。女性は「強くいきなきゃ」だめ、と言いながら歩行にチャレンジされている。