老い生いの詩

老いを生きて往く。老いの行く先は哀しみであり、それは生きる物の運命である。蜉蝣の如く静に死を受け容れて行く。

418;上手な介護サービスの活用処方 第12話「認定調査の項目」⑩

2017-09-22 19:05:26 | 上手な介護サービスの活用処方

 上手な介護サービスの活用処方 第12話「認定調査の項目」⑩

2-9 整髪(介助の方法)

1.介助されていない
2.一部介助
3.全介助

ここでいう「整髪」とは、「ブラシの準備」「整髪料の準備」「髪をとかす」「ブラッシングをする」等の一連の行為のことである

1.「整髪」の介助が行われていない場合をいう
2.一連の行為に部分的に介助が行われている場合をいう
・見守り等(確認、指示、声かけ)が行われている場合も含まれる

3.「整髪」の全ての介助が行われている場合をいう
・本人が行った箇所を含めて介護者がすべてやり直す場合も含む


・頭髪がなく、「整髪」を全く行っていないが、寝たきり状態で、毎日頭部の汗を拭きとるなどの介助が行われている場合は、「全介助」になる
・頭髪がなく、「整髪」を全く行っていないが、入浴後に頭を拭く介助が行われている場合は、同様に「全介助」になる


「整髪」の認定調査項目は、何故かしっくりこない
老いてもお洒落をすることは大切なであるが、外出する機会が少ない高齢者は、頭髪は寝ぐせがつき、「手櫛」で髪をとかしている




417;{オシッコ考 ④}「人工透析」

2017-09-22 15:24:18 | 排せつ考
 {オシッコ考 ④}「人工透析」

いまも慢性腎不全症であることに変わりはない私

慢性腎不全症の診断を受け
14年余りの服薬、食事療法を続けるも
医師から腎臓の機能は15%位しかないといわれ
クレアチニンが「8」になると人工透析になるが
人工透析する数値ギリギリまで服薬治療するよりも
クレアチニンが最悪になる一歩手前の数値で人工透析した方が
体に負担がかからない
ということでクレアチニン「6」台の数値で透析に踏み切ったのは10年前
そのときは貧血が酷く、階段を上がるときは足が上がらず本当につらかった
電車に乗り満席のとき、立つのも辛かった
倦怠感もあった
走ることもできず
(30メートルを全力疾走で走るなんてできなかった)

人工透析に踏み切った
透析前の体の状態が一番最悪で
人工透析をした方が体は楽になった
透析して何よりも良かったのは、食事制限を緩和できたことだ
ご飯や肉、魚、果物は幾分多く摂取できたことは嬉しかった
人間食べれることは嬉しい
食事制限も辛いことのひとつであった

透析を始めて辛かったことは2つあった
1つは水分制限 1日多くて700cc
個人差は多少あるが700cc以上水分を摂ることはできなかった
水分を余り摂りすぎると透析をするとき体に負担がかかり、低血圧症状になる

2つめ辛さは「オシッコ」が完全に出なくなる
トイレで用足しができなくなることだ
これは寂しかった
このときほどオシッコがでることの意味と大切さを思い知られた
オシッコがでなくなると「不能者」になったような気持ちになり
人には言えない辛さでありショックであった

健康な体ならば食事や水分を摂ると老廃物としてオシッコやウンチがでる
それは当たり前のことであり、オシッコが出て嬉しかった、と思うことさえない
私の場合は人工透析により血液から老廃物を取り除き、血液を体に戻す
透析で老廃物を除去しても100%きれいな血液ではなく不純物(老廃物)は残っている

透析患者は贅沢病とか怠け病とか揶揄されがちだが、
見た目以上に透析を施行した後は体がだるく、意欲も低下、ときには意欲喪失さえする
一番の不安 死ぬまで透析を続けていくこと
この先どうなるのか
血管はボロボロになる
他人には疲れた顔に見え、顔は痩せこけて見える
途中で透析をやめることは「死」を意味する

仕事をしていたので夜間透析 透析開始18時前後
透析を終え帰宅する時間は22時
週に3回 透析時間は3時間半
時間と行動の束縛は大きかった
でも透析の中で良かったことは2つ
1つは透析患者と知り合え話ができたこと
2つは透析中に読書ができたこと
仰向けで片手で文庫本読むので最初右手は疲れたが、訓練、慣れにより
仰向けで本を読めるようになった
おかげで年間150冊以上の文庫本は読めた

415;老人(ひと)を好きになる

2017-09-22 10:00:13 | 老い楽の詩
秋桜のなかにある白い物体は、放射線量を測定する機器/福島県

 老人(ひと)を好きになる

犬猫は石を投げたり蹴飛ばす人間には近寄らない
犬猫にも感情はある
本能的に身を守る術を知っている
認知症老人は
指示や命令や叩く人間には近寄らない
認知症になっても感情は失せてはいない

犬猫の好きな人間には
犬猫は警戒心を持つことなく近寄っていく
老人を好きになる
若い女や男を好きになるようなわけにはいかない
老人を好きになる秘訣は簡単
老人の「よいところ」「できること」をみつけ誉めることだ
そうすれば老人はあなたの傍に近寄ってくる
白く見えぬ肌であっても
「白い肌だね」と老婦人に囁くと
笑顔になりあなたを好きになってくれる
老人を好きになることで
介護は楽しくなる

414;上手な介護サービスの活用処方 第11話「認定調査の項目」⑨

2017-09-22 03:11:34 | 上手な介護サービスの活用処方
ふたつのコスモスの花が重なったのであろうか

 上手な介護サービスの活用処方 第11話「認定調査の項目」⑨

2-8 洗顔(介助の方法)

1.介助されていない
2.一部介助
3.全介助

ここでいう「洗顔」とは、洗顔の一連の行為のことで、
一連の行為とは、「タオルの準備」「蛇口をひねる」「顔を洗う」「タオルで拭く」「衣服の濡れの確認」などの行為をいう
また「蒸しタオルで拭く」ことも含む


1.「洗顔」の介助が行われていない場合をいう
2.一連の行為に部分的に介助が行われている場合をいう
・見守り等(確認、指示、声かけ)が行われている場合も含まれる
・洗顔中の見守り等、衣服が濡れていないかの確認などが行われている場合を含む
・蒸しタオルで顔を拭くことはできるが、蒸しタオルを準備してもらうなどは一部介助に含まれる

3.「洗顔」の全て介助が行われている場合をいう
・介護者が本人の行った箇所を含めてすべてやり直す場合も含む


洗面所への誘導、移動は含まない
洗面所周辺の掃除などは含まない


「洗顔」を行う習慣がない等の場合は、入浴後に顔を拭く介助や、ベッド上で顔を拭く行為などの類似行為で代替して評価する
(通常の洗顔行為がある場合は、これらの行為を評価対象に含まない)

一週間以上に渡り洗面所での洗顔はなく、ベッド上で、蒸しタオルで拭く介助が毎日行われている場合は、「全介助」になる

一週間以上に渡り洗面所での洗顔はなく、目脂がたまっている場合には、タオルの準備など適切にされていないことから「一部介助」になる

自力で蒸しタオルで拭くことはできると思えても、実際には十分な清潔保持のため、介護者が蒸しタオルで顔を拭く介助が行われている場合は「全介助」になる

実際に認定調査を行っていて感じることは、
麻痺等で十分に歩くことが容易でない人や認知症老人の場合、家族が蒸しタオルを用意し、本人に手渡し顔を拭いてもらうことが多く、その場合は上記の通り「一部介助」になる