老い生いの詩

老いを生きて往く。老いの行く先は哀しみであり、それは生きる物の運命である。蜉蝣の如く静に死を受け容れて行く。

824;半端じゃねえ暑さ

2018-07-17 22:03:47 | 老いの光影 第2章
猪苗代湖

 半端じゃなえ暑さ

ひとり暮らしのお婆さんの家を訪問したところ
「半端じゃなえ暑さ」と話しかけられた。

10年前の秋
夫は脳梗塞が因で認知症を患った。
夜 雨の中
家から外に出て、夫は先に歩き始めた。
私は後ろから追いかけてゆくのがやっとだった。
「雨に濡れ 泣きたかった。辛かった。死にたかった。
走っている自動車に飛び込もうと思ったが、
運転手や残された子ども夫婦に迷惑がかかるので止めた」。

冷たい麦茶を頂き、暑い夏をしのいだ。、