HIBARIピアノ教室レッスン日記♪

ピアノのレッスン日記、その他ヒバリ先生が見聞きした音楽関係・芸術関係etcの日記。

コンセプトは明るく元気!♪

2013年02月16日 | レッスン日記(小中高生)
Y子ちゃん(中1):
ブルクミュラーの最後の曲「貴婦人の乗馬」が、ほぼ完成に近づきました。
間違っていた音や 指使いを直して、フレーズのアタックとリリースを丁寧に仕上げて、来週完成してきてね、ということになったのですが、Y子ちゃんも中学生なので 発表会の曲も早めに考えないとね。

「どういう感じの曲がいい?」ときくと、
「うーん・・・ゆっくりした静かな曲は、上手に弾けばきれいだけど、Y子はそんなふうにできないから、よくないと思う」という返事です。
「それはいえるね」
「うん」
「じゃー速い曲で」
「うん」
「元気で」
「うん」
「明るい」
「うん!」
Y子ちゃんはニッと笑いました。
そだね。やっぱ、まだ12才だから。
元気で明るい曲が一番だ。

前に、Y子ちゃんのお母さんが
「そうなんですよ。いっつも、元気で明るい曲、ってそればっかりで・・・もうちょっと別の感じもやればいいのに」
と言ってましたが、この年で「暗くて病的な曲がいい」などという子どもがいたら、そのほうが問題でしょう・・・
というわけで、Y子ちゃんの発表曲のコンセプトは、今年も「元気で明るい曲」ということになりました。
さらに、Y子ちゃんはスポーツマンなので、速いテンポでかけ上がったりかけ下りたり、という、スポーツ的な発散の気持ちよさのある曲がいいかな、ということで本人の同意を得ました。

ブルクミュラーの後は「ソナチネアルバム」に入ることになるので、とりあえずその本を渡し、
「この中のをやってもいいし、他にこんな感じのもあるし」といくつかプレゼンした結果、ベートーヴェンのロンドが気に入ったので、たぶんその曲を弾くことになると思います。

こんなY子ちゃんが、いつか「しっとりとメランコリックな曲が弾きたい」などという日は訪れるのであろうか・・・

大人のピアノライフ♪

2013年02月16日 | レッスン日記(小中高生)
キノパパさん:
いろいろ忙しかったりで、久しぶりのレッスンです。

何年か前に弾いた「タイスの瞑想曲」を、もう一度きちんと弾きたいということで、再度レッスンしています。

キノパパさんは、これまでにレッスンした曲も皆 ちゃんとレパートリーとして保存していて、時間のある時などに弾いていると、前に聞きました。
この「タイスの瞑想曲」もそうですし、そのほか「月光の曲」とか、それに初めの頃にテキストで習った曲なども、それで終わりにせず、今でも時々弾いているというので、私は感動しました。
「このところずっと忙しくて、いろんなことがあり、ピアノを弾く気持ちの余裕がありませんでした。この間のお休みのときに、ようやく少し落ち着いて、ピアノを弾きたいという気持ちになったのです」
キノパパさんは言いました。
「こんなのも弾いてますよ」
と言って、キノパパさんがちょっと弾いてくれたのは、レッスンを始めた頃にテキストで習った「テネシーワルツ」の冒頭でした。
シンプルなアレンジで1コーラスだけの簡単なものなのですが、今キノパパさんが弾くと、なんというか すごく雰囲気があって、大人の感じがして、とってもいい感じでした。
レッスンでやった時より、ずっと素敵になってるし、その大人の雰囲気は、ヒバリには出せない・・・
ほんとだよ!

私は、こういう、シンプルでもその人の味がにじみ出てる演奏が好きです。
こういうピアノが、ほんとにすてきだと思います。

「しばらくピアノにさわってなかったら、久しぶりに弾いたとき、ピアノが言うことをきいてくれない感じがしたんです」と、帰り際にキノパパさんが言いました。
「きっと放っといたから、ピアノが怒ってたんですね。何回か弾いてるうちに、打ち解けて、鳴ってくれてるように思いました。やっぱり、しょっちゅう弾いてあげないとダメですね」

こんなにピアノを愛してくれて、私も嬉しく思います。
ぐんぐん成長している子どもたちとはまた違って、ゆったりとした大人のピアノ時間。
こんなピアノライフ、素敵だなー、と思います。

ドラクエ「街」の演出と 新しいバーナム

2013年02月16日 | レッスン日記(小中高生)
Sちゃん(小3):
「『街』の曲、弾いてきたよ!まだ間違えると思うけど。右手だけだけど」と大きな声で言いました。
(Sちゃんの声は、いつも大きいんだけど)
右手だけではありますが、「街」の曲をスラスラと上手に弾いています。
「それに、私ね、いいこと考えたの」Sちゃんは言いました。
「まず、『おてんば姫の冒険』を弾くでしょ、それから『街』を弾いて、それから『トルネコ』を弾いて、それから『街』を弾いて、それから『ジプシーダンス』を弾いたら、いいと思って」
「そっか!ゲームの通りになるんだね。街は、必ず通り道だもんね。ゲームがそのまま、再現されるようになるよね」
Sちゃんは、満足したようにうなずきました。

「街」は、最初の方に2回、「ターン」が出てくるので、その弾き方を取り出して、練習しました。
「ターン」は、装飾音符の一種なのですが、ちょっとした指使いと弾き方のコツが必要になります。
指使いを説明し、手本を示しながら何回か模倣させて、わりとすんなり、マスターできたのではと思います。
(彼女が、家に帰って一人で弾くときも、ちゃんとこの弾き方で弾くことを忘れなければ、ですが
来週は、ちょっと面倒な左手の、最初の方を練習してくるように、と言っておきました。

さて、Sちゃんは「バーナム」のピンク色の巻(1巻)を使っているのですが、いよいよそれが終わりに近づき、最後から2曲目「難問題」が宿題になっていました。
これまでの課題の4倍ぐらい長くて、指使いも込み入っている、まさに「難問題」なスケール課題です。

「ちょっと待って!1回、練習していい? だから聞かないで?!」
Sちゃんは言いました。
「いいよ。じゃ聞えないフリしてるから」
「それじゃダメだよ。耳ふさいでて!そしてね、こうやって、ミミタブを、耳の中に押し込んで押さえると、聞えなくなるから!」
Sちゃんは、厳重な「耳のふさぎ方」の見本を見せてくれたので、私はその通りにしました。
そして、Sちゃんの「ねっ、聞えないでしょ?!」という声に「うん、聞えない」とうなずき、Sちゃんが真剣に最初から最後まで弾いているのを聞き、それからSちゃんの「もういいよ!」という声に「わかった」と返事して耳栓を解除し、あらためて「本番」の「難問題」を聞きました。
見事に弾きこなしたので、合格!となり、あと残りは、最後の「元気いっぱい、さあ弾こう」1曲です。
「これが終わったら、新しい本あげられるのになー
「えっ、新しい本!ちょうだいよー。今ちょうだい!そうしたら、いっぱい練習するから!」
「そりゃダメだよ。最後の曲、合格しなきゃ。」
「えー、ちょうだいよー」
「じゃ、今弾く?」
「うん、弾く!」
というわけで、最後の1曲を弾かせることに成功し、Sちゃんはめでたく新しい緑色の本「バーナム2」をゲットしました。
「あげたんだから、いっぱい練習してくるんだよ!さっき言ったもんね」
「はあい、わかった・・・」
ちゃんとやってくるか、楽しみにしてるよ!

とおいやまにひはおちて♪ 弾き語り

2013年02月16日 | レッスン日記(小中高生)
Nちゃん(小2):
先週、「わかーるピアノ」を卒業したので、久しぶりに、しばらく使っていなかった「ともだちピアノ」を消化しようということになり、「とおいやまにひはおちて」をやってきてね、ということになっていました。
今日、レッスンに来たNちゃんは、驚いたことに
「『とおいやまにひはおちて』に、私のアレンジを加えてきたの」と言うではありませんか。
「この楽譜は1回弾くだけになってるけど、1回目、2回目、3回目、たくさんアレンジして弾いたの」
そして、ピアノに向かい、弾き始めました。
途中、「次はこうやって弾きます」と説明を加えながら。

1回目は楽譜通りに弾きました。
2回目は、楽譜に添えてあった歌詞を見て、歌いながら弾きました。

♪とおいやまに ひはおちて
 ほしは そらに かがやいて

Nちゃんはとっても歌が上手で、感情をこめて歌います。
「とおいやまにひはおちて」は、みなさんご存知かと思いますが「遠き山に日は落ちて」で、キャンプファイヤーの終了時に みんなでおごそかに歌ったりする歌です。
「家路」というタイトルもあって、原曲はドヴォルザーク作曲の交響曲「新世界」の第二楽章です。
Nちゃんが透明な声で、静かに優しく弾き語りする「とおいやまにひはおちて」は すっごく感動的で、また 楽譜に添えてある歌詞が、子どもむきにという配慮からか 少し変えてあって(星は空を散りばめぬ、のかわりに かがやいて、となってる)、それがなんかすごくよくって、私はトリハダが立ってしまいました。

Nちゃんは、それから、1オクターブ高い位置で弾いたり、
反対にとても低い位置で弾いたり、
それから、和音に音を加えて、さらに厚い和音にして弾いたり、今までにレッスンの中でやってきたことをいっぱい取り入れて、この短い楽譜を とっても素敵にして弾いてくれました。
「ほんとはね、ここにトライアングルとかはいれば、もっといいと思ったんだけど」とNちゃんは言うのです。
そして、曲のタイトルの下に少し書いてあった、「山の向こうに日が沈んでいきます・・・」みたいな説明文も、上手に読んでくれました。
「ね、こうして、だんだん夕方になって、星がかがやいてきたから、こういう感じに弾くの」とNちゃんは言いました。
「Nちゃん・・・発表会のとき、歌いながら弾いたら?!」
私は感動して言いました。
Nちゃんは、目を輝かせて
「うん!そうする」と言いました。
「この歌、歌ってもいいよね。すてきだもん。そして、この、最初の文章も読んでから」
Nちゃんは言いましたが、私も、全く同感でした。
そこへ、ピンポ~ン♪ とママがお迎えにきたので、私は、今二人で思いついたことを言いたかったけど、それはNちゃんが自分で言いたいだろうと思って、ママには
「今、私たちが考えた計画を、Nちゃんが説明すると思うので聞いてください」とだけ言いました。
Nちゃんは、こうやって、ときどき天才を見せてくれます。
来週は、次の曲が宿題です。
どんなふうに演奏してくれるでしょうか。楽しみです。