Kさん(大人・男性)
いつも、音階やアルペジオなどを軽く弾いて指慣らしをしてから、曲のレッスンに入りますが、その「エクササイズ」時間を使って、打鍵の仕方や指の形などの訓練を取り入れています。
ピアノを弾くとき、指の形は 第1、第2、第3の「全部の関節が出ている」のが良いフォームです。
けれど、初心者の人や小さいお子さんなどで、「関節が逆に入ってしまう」ケースがけっこうあります。
多いのは第1関節(一番指先の関節)が反ってしまう形、それと親指の付け根の関節がペコンと引っ込んでしまう、俗に言う「まむし指」です。
Kさんは、親指の関節はしっかりしていてとても良いのですが、気をつけていないと第1関節が折れてしまいがちです。
これを直す方法を、いくつかご紹介しますね。
1. 片方の手で「ゲンコツ」を作り、もう片方の手(矯正したい手)を、そのゲンコツを握るように、そっとかぶせます。
すると、ほら、かぶせている手は、全部の関節が出て、まあるいフォームのきれいな形ができていますね。
そうしたら、ゲンコツの手を、そーっと下に抜きます。矯正されてきれいな形を作った手はそのまま、形状記憶を保ちます。
手を変えて、同じようにまあるい形を作りましょう。
こうして、思いついた時に「ゲンコツを握る」ことで、手にフォームを覚えさせていきます。
2. 壁に向かって「指立て伏せ」の体制を取り、すこーし重みをかけてみます。この時、関節が折れないように。
すべての関節が出た、まーるいフォームの手を保ちながら、負荷を強めていきます。
上記のような方法で、根気よく理想の手を目指します。
手や指のフォームは一朝一夕には直りませんが、時間が空いたとき…たとえば 電車の待ち時間、湯船に浸かりながら、など暇があれば、地道に訓練を繰り返しましょう。
塵(ちり)も積もれば山となる。
石の上にも3年。
理想の音色が理想の手から紡がれる。
理想の音色を目指してがんばりましょう。
HP HIBARIピアノ教室
Youtube HIBARI PIANO CLASS