二つめはミノムシの幼虫のこと。
花弁が大部分散り落ち,花には萼が取り残されています。そこに,円錐形の生きものがいて,少し,ほんの少しと動いているように見えました。
「ははーん,これはミノムシだな」。そう思って観察していると,そのとおりミノムシが生きて活動している姿でした。蓑の外には,マンサクの萼片が丹念に重ねるようにして付けられています。本能が為したこととはいえ,まことに地味で,大した作業ぶりに見えます。
見ていると,萼片の一部を切り取ろうとしているようでした。しかし,なかなかそのからだが見えないのです。外敵からからだの安全を守ることにかけては,相当に神経を使っているように見えました。
観察している中で,わずかな時間,口元が見えるときがありました。それを撮ったのが下写真です。
トリミングをしてみます。はっきり,口元と前脚が確認できます。
切り取った萼をからだにくっ付ける作業までは見届けることはできませんでしたが,このようにコツコツと自身のいのちを生きている姿は「あっぱれ!」というほかありません。