自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

ヒゲナガハナバチのおもしろい生態(前)

2015-04-16 | 昆虫と花

夕方の畑にて。

畑仕事を終えて,ブロッコリーの覆いの中を何気なく見ると,一箇所にヒゲナガハナバチが群れてとまっているのが目に入りました。花株がたくさんある中で,ここにだけ身を寄せ合うようにして集合してきているってこと! なんと,なかま相互の結び付きが強いことでしょうか。

「えーっ! こんなふうに群集性があるんだ!」とビックリして,そっと覆いを取り外しかけました。どうも動く気配が感じられないので,思い切って全体を取り払いました。それでも,ハナバチは飛んで行く気配がないどころか,移動する気配さえありません。

それで,撮ったのが下写真です。

 
できるだけたくさんのハナバチを入れて撮ろうと思って撮ったのが下写真です。写っているの8匹。これは仰天ものです。気温が下がってきているので,動けないのでしょう。ふしぎなふしぎな光景でした。

 
花の先端付近にいた個体を撮ったのが下の写真です。立派な触覚が,ピンと直立しています。これも,まったく動こうとはしませんでした。


広い空間で,小さな昆虫がなかまを認知する能力,群れる本能は,考えてみると,生まれながらのものにしても,ふしぎな程の力を発揮するものです。 

 


オドリコソウの訪花昆虫

2015-04-16 | 昆虫と花

今オドリコソウが伸び,群落を形成して,花をたっぷり付けています。背の高さは,せいぜいわたしの膝ぐらいなので,そこに入って観察するのは容易です。

ウォーキング中のこと。クマバチあたりが訪れているのではないかと思い,立ち寄ってみました。案の定,羽音が響いてきました。目を向けると,瞬間,大きな黒いからだが花にとまったのが確認できました。

離れたところから様子を窺っていると,そこでしきりにからだを動かして,頭を花にぐっと差し入れています。大好物がその奥にあるのです。オドリコソウにはありがたい送粉者です。 

 
じっとしていることがほとんどなく,していても頭の様子が「しめた!」と思う程に観察できるわけでもなく,なかなか観察がたいへん。加えて,シャープな画像を期待して撮影するには,コンデジでは困難です。それを承知で,なおすこしでも印象深いシーンを残したいとカメラを手にします。

 
慎重に近寄ると気づかれませんが,突然の出現者にびっくりしたように花から離れる場合があります。そうすると,せっかくのチャンスを逃すことになります。再び群落に戻って来てくれればいいのですが,どこかに行ったきりになると,とても残念です。それで,観察は慎重の上にも慎重を期して行わなくてはなりません。

訪れたのはクマバチだけではありません。一回り小さい,オオマルハナバチも見かけました。

 
群落をつくっていれば,色と匂いで昆虫を誘える確率が高くなります。結局,これによってオドリコソウは毎年群落を形成し,すこしでも勢力域を拡大できるというわけです。