ヒカラビ一家の花日記

山の上に住む花農家から 魚沼発のあれこれを

ウルイ 掘ったどぉ~

2009年11月10日 | 発信

天気が崩れそうなので、昨日からシルバーさんを動員してウルイ掘りに行った。

仲間から最新型のトラクターを借りて。

土の落ちが良いように見えたが、思ったよりも根が長くてかなり苦戦した。


掘り始めてすぐに、頑張り屋のはずのシルバーさんが「これは無理なんじゃないか?」と言い出した。

赤土と砂砂利が混ざった土は異常に根張りが良かったようで、一株が大きな鍋よりも大きくたっぷりと土を抱いており、とても持ち上げられる重量ではなかった。
しかも長く張った根は隣の株と絡み合っていてどうしようもない状態だった。
この時点で半分あきらめかけた。

それでも掘り方をゆっくり一株一株大きく揺するようにトラクターを進めたり、固まった根を鎌で切ったりして何とか一株づつに切り離し、株にしがみついている大量の土は、こうやってはこのかごに叩きつけて落とすのです。

大きな株は、箱に5~7株くらいでいっぱいになってしまう有様。
人に聞けば大体10~12株は入るそうな。

株には紫色の芽がびっしり。
これを皆さんの食卓に並べるまでの道としては、あまりに重労働のスタートではないだろうか。

あきらめずにやったおかげで何とか2日間で球根箱に170箱ほどの株を掘りあげた。
百姓始めて30数年。今までで一番の重労働でした。

冬にわずかな現金収入のためにと始めるウルイ栽培だが、出だしからこれではすでに採算割れのような感じもするが、百姓の本懐は、まずは収穫することだろう。
また、収穫が一番喜びを感じる。
いくらで売れるかは結果論の所もあるし、また売れるための仕掛けが無ければ売れるはずも無いのだからそれはそれとして、畑で育てたものは必ず畑に残さずに持ち帰る。
百姓にはそれが一番大事なことではないだろうか。
そこから次のステップが始まるわけだ。

作物は子供と同じように大事に育てたもの、世の中に送り出すまで面倒見なきゃいけないって事です。


地震の残土で埋められたこの畑も、きっと来年からは荒れてしまうんだろうと思いつつも、やるだけやったと充実感を胸に帰ります。

あきらめずにがんばってくれた皆さんも明日から筋肉痛に苦しむわけだが、まずは収穫の喜びをかみ締めて、プシュッ。

この浮世離れした 「七人の侍」の舞台になったような眺めの畑にはもう来る用事はないだろうなと思う。

でもこれだ国道を走るのはちょっと怖かったな(重量はオーバーしてません)
コメント (2)
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